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#15 夏休みの宿題【夏の上がり馬を考察する】 

~テシオ理論と太陽のサイクルから遺伝と適性の血統を探る~
# 15『夏の上がり馬を考察する~ピースワンデュックは菊花賞で買えるのか~』


札幌記念2024、ジオグリフ。

渾身の本命だった。負けた。
でも、堂々の2着だ。
最高にカッコよかったし、最高に楽しめた。
改めて、こんなにも熱くなれる馬に出会えたことに心より感謝したい。
そして是非もう一度、先頭でゴールを駆け抜ける姿がみたい。
これからも応援するから。

…と、こうして俺の2024の夏競馬が終わった。

札幌記念が終わったあと、すっかり気が抜けてしまい、
いつもの様に翌日の地方競馬に目を通す気も起きず、
翌週の重賞登録馬を眺める気にもなれない。

気付いたら俺は、ジオグリフに続くような、
新たな推し馬を探す為に久しぶりにnoteを開いていた。

そう、ピースワンデュックは菊花賞で買えるのか-。



1.ピースワンデュック

父グレーターロンドン、母の父ジャングルポケット
父の活性値はMAXの8であり、紛れもなく父似の産駒となる。

グレーターロンドンの産駒は、ロンドンプラン、チャンネルトンネル、トラベログ…重賞ウィナーを含む活躍馬を輩出する等上々の種牡馬デビューといえる。しかも、今年の産駒が活性値8という事は昨年は活性値7、ほぼほぼ父似産駒になってるはず。
そして、どの馬をみても活躍距離はマイル以下、概ねスプリント路線だ。
阿賀野川特別を勝利したピースワンデュックは菊花賞で買えるのか?

そういえば昨年、菊花賞のnoteを書いたときに注目していた馬がいた。
同じグレーターロンドン産駒でありながら長距離をこなしたナイトオブロンドンだ。
こちらの血統もみてみよう。




絶妙に判断が難しい。
母の父メジロマックイーンが、MAX活性なのかゼロ活性なのか、非常に微妙なところなのだ。
ジャパンスタッドブックさんに種付日の記録が残ってないから、判断ができない。

まだ2世代ではあるが、グレーターロンドン産駒は来年になるとほとんどが母似産駒となってしまうため、この2世代の傾向は非常に重要なのだ。つまりこのナイトインロンドンが父似産駒か母似産駒かで大きく考察結果がかわってしまう。




そこで私は、そもそもグレーターロンドン自身はどんな馬だったのかを調べてみることにする。

活躍していたのが2015年~2018年頃なので、ちょうど私が子育てで競馬を引退していた期間であり、あまり印象に残っていない。
マイルを4連勝して安田記念まで駒を進め(4着)、中京記念を優勝している。活躍距離はマイル~2000といったところか。

まずこの馬は、父ディープインパクトの劣勢期産駒の為、母の父ドクターデヴァイスを優先祖先と考える。
ドクターデヴァイス自身は愛国の馬で英ダービーを勝っている。その父Ahonooraがスプリンターだったことから、Ahonoora産駒としては変わり種だったみたい。

ここで、ロンドンブリッジの産駒達にも目を向けてみる。




改めてみると、バケモノ繁殖だ。
これだけ安定した成績を産駒に残し、ブリッツフィナーレからキセキやビッグリボンも生まれている。この先もロンドンブリッジ牝系は栄えるのではないか。

ここで注目したいのは、母似の産駒達(つまりドクターデヴァイスを優先とする産駒達)は総じてマイル前後の適性距離での活躍となっている。

つまり、グレーターロンドンは父ディープインパクトではなく、母の父ドクターデヴァイスから欧州的な持続性や、欧州的な切れ味を受け継いだマイラーだっという結論になる。
グレーターロンドンから長距離の適性は、残念ながら感じられない。

となると、ナイトインロンドンはやはりメジロマックイーンがMAX活性であり、彼の長距離適性は父グレーターロンドンではなく、母の父から受け継がれていることになる。(芦毛だしね)




さて、グレーターロンドンの父似産駒はマイル前後ということを踏まえてもう一度ピースワンデュック。

父からは多分に欧州的なスピードを受け継いでいると考えるが、この馬のボトムラインにはジャングルポケット、SharpenUp、Nureyevと錚々たる欧州のスタミナ色が並んでいる。
こういう場合から推測するに、彼の本質は2000前後、頑張って2400ではないかと考える。

昨年までの阪神開催であれば、私は残念ながら無印としただろう。
ところが、今年は京都開催。ギリギリ足りても、おかしくはない。

最後に、彼のここまでの戦績をラップの観点からもみておこう。

赤文字が一番遅い区間。
見ての通り、道中全く緩まないレースを押し切るスピードをもっている。
阿賀野川特別で序盤かかりまくってたのは、気性の幼さはもちろん彼のスピードが十分優っていることの裏返し。

・来年からグレーターロンドン産駒は劣勢期
・予定日からの遅れが大きく完成はまだまだ先

この2点から、グレーターロンドン産駒の草創期の大物になる可能性は十分に感じている。
ヨシトミ相談役は距離が延びたほうがいいと言っていたし、既存勢力との比較もできていないので、菊花賞で買うかどうかはまだ考えます。
しかし、今後も追いかけたい馬です。

ゆくゆくはJCでタップダンスシチーみたいな逃げ切り圧勝を…とかね。


2.ヘデントール

この夏もう一頭の上がり馬、ヘデントール。

父ルーラーシップに母の父ステイゴールド。
優先祖先は2代母エンシェントヒル~Proud Truth。
エンシェントヒルは仁川Sを2連覇等のダート中距離馬であり、その奥プラウドトゥルースはフロリダダービーやブリーダーズカップCを優勝の名馬である。父ルーラーシップにステゴの字面とは裏腹にゴリゴリのアメリカン血統であり、長距離への下地も十分といったところか。

ヘデントールのラップ実績も振り返る。

ピースワンデュックとは真逆で、道中緩むレースから後半の持続力戦で勝ち上がっている。序盤ゆっくり走れる能力は長距離に必須。
阪神開催なら間違いなく本命候補だし、京都でも十分やれるはず。

ピースワンデュックとヘデントール、どちらが菊花賞適性が高いかと言われた、現段階ではヘデントールと言わざるを得ない。
加えて、両馬の好走レンジが真逆なことから、この2頭が同時に好走することも考えづらい。

いづれにしても、既存勢力を脅かすような存在が生まれて、ますます秋が楽しみになりました。


3.さいごに

久しぶりにnoteを書きました。
前回更新の当時はXのフォロワーは200人に満たなかったと思います。
この数ヶ月で分不相応に急激に増えたのですが、本来私はこのようなマニアックな血統を勉強しています。

ドルメロの魔術師さんとうYouTubeチャンネルに出会い、テシオ理論を知り、中島氏の本を買い、当初は模倣しつつも自分なりに勉強をしつつ、こういう角度で競馬を楽しんでいます。ご興味を持っていただければ幸いですが、的中目的のフォローであれば、是非フォロー解除をお勧めします。


改めて、久しぶりに調べものをするのは楽しいな。
どんどんと、ピースワンデュックとヘデントールに愛着がわいてきました。

特にピースワンデュック、どうも今年は母の父ジャングルポケットに縁があるようです。

競馬の秋、G1シーズンの秋を楽しみに。


最後までお読みいただきありがとうございました。



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