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#13 朝日杯FS2023

~テシオ理論と太陽のサイクルから遺伝と適性の血統を探る~
# 13『ジャンタル!マンタル!』


今年も残すところあと2週間。朝日杯と有馬記念、それからホープフルS…

あと東京大賞典に、東京シンデレラマイル、それから東京2歳優駿牝馬、高知県知事賞に桐花賞…いやまだまだたくさんあるですよ。

何が言いたいかというと、今年を振り返ってみてすっかりというか、どっぷり地方競馬の民となった一年でした。
昨年まで中央3:地方1くらいの比率で馬券買ってたんだけと、すっかり逆転どころか1:4くらいの比率で地方偏重となってしまいました。

中央競馬はほぼ重賞のみ。平場はごく稀に買いたい馬がいたときに買う程度。グリーンチャンネルも解約して、15時からのテレビ中継をみる程度。

そんな自分が、なんの因果かたまたま一頭、新馬戦をみた馬がおりまして。
名前で気に入って、走りを見て気に入って。
10月~11月は1ヵ月ちょっとPATも解約して中央競馬をお休みしてたんだけど、復帰初日に買ったのがこの馬の単勝。デイリー杯2歳S。

いやー、かっこよかったね。
前置きが長くなりました。少しジャンタルマンタルの話をします。




見慣れない血統表に、不気味な持ち込み馬。
思えば昨年の本命はレイベリング。父Frankelの文字はすっかりお馴染みだけど、血統表が英文字だらけ。朝日杯で昔からこういう馬をつい購入してしまうのは、忘れもしないゴスホークケンが大好きだったから。

まだ中山開催だった頃、ちょうど競馬を見始めてまだ初心者の俺。見慣れない英文字だらけの血統表で最内からの逃げ切り。かっこよかったんだよなぁ。

そして今年もまた、見慣れない持ち込み馬が現れた。
ジャンタルマンタル、その父Palace Malice。
よくみるとそのPalace Maliceのお母さんにパレスルーマーの名前が。見覚えありますよね、この馬ジャスティンパレスのお母さんです。

つまり、Palace Maliceはジャスティンパレスの兄弟なんです。
一体どんな馬だったのか。

父Curlinの活性は5、母父Royal Anthem7の影響が強く出ている母似産駒です。Palace Maliceは12FのベンルモントSの勝ち馬で、10FのG1でも2着に入るなど、とにかく長い距離でバテない脚をみせていた。父似産駒のジャスティンパレス、アイアンバローズももれなくステイヤー。このスタミナの根源はRoyal Anthemからで、その先シアトリカル、ヌレイエフと続く欧州のステイヤーの血脈。

このスタミナ豊富な母系にアメリカのトップサイヤーCurlinでスピードとダート適性を味付けしたのがPalace Maliceです。
父カーリンと聞くとダート血統のようにみえるけど、形は欧州の芝適性が強い。実際2019年には初年度産駒ストラクターがブリーダーズカップ・ジュベナイルターフ(芝8F)を制覇しており、芝適性も十分な父馬の様で、おそらく芝、ダートどちらでも走るんじゃないかな。




さて、父馬の事が少しわかったようなので、お次は本馬。

なんと、本馬ジャンタルマンタルは父からの影響が非常に低い母似馬でした。(知ってて調べたんですけどね。)

ジャンタルマンタル自身は完全な母似馬で、優先祖先を遡っていくと、Tomorrows CatからLyphardへ続く形、結局芝馬にいきつく形なのです。

父パレスマリスがスタミナ豊富な欧州の母系に米系カーリンで〆た形。
優先祖先Tomorrows Catも欧州の母系に父Storm Catで〆た形。
そして本馬も芝11fの重賞を勝つようなスタミナ豊富な母インディアマントゥアナに、米ダートで活躍したパレスマリスで〆る。

将来的にどう転ぶでしょうか。本質的にはLyphardへ続く形が一番強いので、古馬になって母系がより強く出ればマイルよりも距離が延びても良さそうな気がしますし、父が強めに出ればマイル~2000以下の軽い芝で活躍しそうな気配がします。
古馬になれば札幌記念とか、秋の軽い芝の中山外回りオールカマーとか。
風呂敷を広げるならば、天皇賞秋とか、父色が強く残れば安田記念も?

こうやって将来に想像を膨らませるのが楽しいのだけれど、では今回はどうなのか、肝心なのはここでしょう。
軽い芝向きな気がする点、優先は欧州的ながらリファールが強い点を考えたときに、「阪神の坂道がどうなのか」という懸念が浮かびます。

新馬からの2戦は京都での好走です。ここを勝ち切って春は中山2000皐月賞…このイメージは現状わきにくいです。もし今回G1の舞台で阪神の坂道をなんなくクリアすることが出来れば、皐月賞まで夢見てもいいかもしれませんが、どう転ぶでしょうか。

ここまで長々とジャンタルマンタルについて語ってきましたが、阪神の坂で誰かに差される、もしくは誰かを捕まえ損ねる気がしているので
【〇対抗】
とさせていただきます。

ここまで深く調べてきて、当然愛着も湧いている。いい意味で期待を裏切り突き抜けてくれたら、皐月賞で本命を打ちたいと思います。




さて、他の出走馬をみていきましょう。
まずは血統を。

血統の話をする前に、もう一つ重要なポイント。
「ラップの経験」をみていきます。
ホープフルSがG1になって以降、よりマイラーからそれ以下の馬がこちらに流れています。つまりこれは、流れが速くなりやすいということ。
ここで、「前傾ラップの経験」と、「ラップ差が小さいレースの経験」
をみていきます。

以前の記事でも取り上げましたが、私はラップ論者ではありません。
あくまで、ラップの経験を調べているので、ラップについて語るつもりはありません。

黄色に塗っているのが前傾ラップのレース
オレンジが前傾に近かったレース

薄いオレンジが最大ラップ差1.6以下のタイトだったレース
ピンクがレース質が厳しかったレース

(※ラップ論者ではないので、異論は認めます)

まず0.5の前傾ラップで、9Fが若干失速するもラップ差1.2の持続戦だった東スポ杯が一番厳しいレース内容です。そこを勝ったシュトラウスは当然有力でしょう。

その他色を塗ったレースを諸々考慮して、一番右の欄に◎〇▲を記入した馬。これらの馬はかなり評価したいと思います。




さて、最後にラップからみる経験値と、血統を総合的にみて、現段階買いたい馬を。

ダノンマッキンリー
モーリスは劣勢期、母より遡りDiesisのMAX活性産駒。いかにも14ドンピシャですって気がするが、紐には一考。

シュトラウス
数字は一番強い。こちらもモーリスで劣勢期、母からトニービンへ。トニービンが強い上に姉フォラブリューテ、お母さんこそマイルCSを勝ってるけど左回りこそって感じがしなくもない。紐まで。

バンドシェル
大好きだったバンドワゴンの産駒。しかし優先はルーラーシップ、阪神JFの本命ステレンボッシュと同じくルーラーシップ。前走は3着から離されての4着と、足りない感じも拭えないが、新馬での走りは素晴らしかったし数字も良い。積極的に買いたい爆穴。
Ela-Mana-Mouの4×5のクロスを持っているらしい。誰ですか?笑
このいかにも穴馬体質のマイナー血統も好感。

オーサムストローク
前走、寝てたんですか?って程のドスロー戦もきっちり勝ち切った。これは賛否分かれる内容だと思うが、2走前の前傾に近いラップかつラップ差1.3という優秀な時計の勝ち馬が、超スローでも対応した点を大きく評価したい。つまり、突き抜けた2走前と前走、真逆の質を両方勝ってる点がいい。唯一気がかりは上がり最速を出した事がない点と、枠次第でどのような競馬になるか不明な点。
エピファネイア×Flankelも優先はその奥Polish Precedent。ジャックルマロワ賞を勝利した名マイラーでピルサドスキーの父。欧州マイラーとしてのパワーにFlankel、先行も良し阪神外回りで差しに回っても良し。本命候補筆頭としたいと思います。




今回は主にジャンタルマンタルについて語ってみました。
冒頭に戻るけど、地方偏重となりなかなか中央勢でお気に入り馬を見つけにくくなってしまつった。そんな中久しぶりに追っかけ馬を見つけられたのが、何よりの楽しみになります。

最後に、丁度一年前に始めた一口馬主。初の出資馬が今週末デビュー予定です。
中山のダート1200m。抽選になりそうなので、出走が叶うかわかりませんが、もし出走できた暁には念願の一口馬主初レースとなります。
抽選突破と、無事な完走を祈るばかりです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。


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