#それでもスポーツで生きていく・#17
~各論【第1章】
スポーツの『存在目的』に耳を傾ける旅
宮崎都農編・その1(スポーツ地方創生編)
こんばんは、スポーツエッセイスト・岡田浩志です。
関東・長野の旅から中一日あけ、今日からまた九州に向けて青春18きっぷの旅を続けております。
今回の目的地は、宮崎県・都農町(つのちょう)という場所です。この「#それでもスポーツで生きていく」という連載を始める前に、一度noteでこちらを訪問したことを記事にしたことがあります。
以前、僕がFC岐阜というJリーグクラブで勤務していた時の仲間が、今はこの都農町という、人口約一万人の小さな町で、スポーツを通じた地方創生事業に取り組んでいるのです。
今回また宮崎への旅に出た理由
先月も訪れているのですが、今回改めてまた旅をするのには、理由があります。彼らが都農町で立ち上げた官民連携組織・ツノスポーツコミッションが、以下の講演会のイベントを企画したのです。
サッカーファンならおそらく誰もが知る、現日本代表監督・森保一(もりやすはじめ)氏が、宮崎県の小さな町のホールに、講演をしに訪れるというのです。
そして森保監督とともに、この森保氏を高校生時代にプレーヤーとして発掘し、サンフレッチェ広島のGM・総監督でもあった今西和男氏も登壇されることになっています。
何を隠そう、このイベントを主催する、僕の昔の同僚の仲間たちは、今西和男氏がFC岐阜の社長を務めておられた時の縁で集った間柄。
ツノスポーツコミッションの代表を務める宮城亮(みやぎたすく)氏が交渉を行い、ここ宮崎の地で実現に至ったのが、今回のイベントなのです。
なぜ都農町に森保・今西両氏が来るのか
明日開かれる講演の内容については、こちらのnoteの連載でもお伝えできるよう、既にコミッション側には調整をかけております。
詳しくは明日以降の更新を、楽しみにして頂きたいのですが、事前にお伝えしたいのは、こうした小さな町でのスポーツ事業を、今西氏らはサンフレッチェ広島時代に既に経験済みであるということ。
サンフレッチェ広島の選手寮や練習場が、広島市街から遠く車で2時間は離れた安芸高田市吉田町に作られたということ。ここに話の接点があります。
詳細は次回以降に書くとして、この吉田町と宮崎県都農町の規模感がだいたい同じ位とのこと。
これからスポーツを通じた地方創生を考える都農町にとっては、きっと吉田町のお話がよい先行事例となることでしょう。講演の内容は明日以降、丁寧に記事に致します。
理念や存在価値で繋がりあう関係
僕も、ツノスポーツコミッションのメンバーたちも、FC岐阜時代に今西和男さんに口酸っぱく告げられていたことは、地域への貢献を第一に考えること。
僕自身は収益部門(マネタイズ)の職員でしたので、どちらかと言えば、「いかに稼ぐか」が考えの中心を占めており、今西さんからは「岡田くんは理念の理解が心配だ」と告げられたりもしていました。
しかしながら、あれから10年近く経ち、理念や存在目的の重要性を、今あらためて実感するに至っています。(FC岐阜の理念などについては、以下の連載記事もご参照ください。)
そして、宮崎の地で宮城亮氏ら若いメンバーたちが、新たな理念を胸に、経営者としてチャレンジを始めているのです。
僕が宮崎・都農に足繁く通う理由
以前、岐阜で一緒に彼らと勤務していた頃は、今とは部署も役割も異なっていて、今ほど多く意見交換したりする関係ではなかったように思います。
ですが、僕がうつ病で苦しんでいた時に、ツノスポーツコミッション代表の宮城氏からこんなメッセージ頂きました。
僕自身が、悩みに明け暮れ、自分の過去に得てきたもの(Having)や、やってきたこと(Doing) に自信がなくなってしまい、最終的に素の自分(Being)でいることを決断したその時に、そのままの姿を受け止めてくれた。それが本当に救いになりました。
その恩義として、彼らが宮崎で行うことが何としても成功に終わるよう、微々たる力でもできることは何でもしたい。その思いを胸に今、青春18きっぷを使って宮崎まで向かっていたりします。
スポーツの『存在目的』に耳を傾ける
僕の連載のテーマでもある「存在目的そのもので繋がること」。この意味を探りに行く上でも、都農町での講演会は重要な意味を持ちそうです。
明日どのような話が展開されるか、とても楽しみです。スポーツの価値そのものがよい形で伝えられるよう、体調万全で明日に望みたいと思います。
スポーツエッセイスト
岡田浩志