一歩目は小さく踏み出せ_『小さな習慣』(スティーヴン・ガイズ 著、田口未和 訳、ダイヤモンド社)
新しい目標を立てるのは気分がいい。それだけで、もう何かを半分成し遂げたような気分になってしまう。
『小さな習慣』(スティーヴン・ガイズ 著、田口未和 訳、ダイヤモンド社)は、ばかばかしいと思えるほどの小さな目標を立てて、それを習慣化することをすすめる。
小さな習慣なら、やらない理由はない。大きな目標を立てて、やったりやらなかったりするよりも、やらない言い訳もできないほどの小さな習慣を継続させることが大切、と著者は言う。
著者は、小さな目標を「腕立て伏せ1回」に設定した。結果、毎日それを継続できており、ほとんどの日は目標を上回る成果を出せている。
だが、それでも決して目標を大きくしてはいけないと言う。大きな目標は行動を起こすのに「意志の力」がたくさん必要だし、できなかったときのその消耗は大きいからだ。目標を小さく持って毎日やったほうが着実に前進できる。小さな目標だから「意志の力」の消耗も少なくてすむ。
ちなみに、モチベーションを上げようと考える必要は全くないそうだ。モチベーションは感情に基づくもので、あらゆる要素に左右されてしまう。不安定なモチベーションをあてにするより、意志の力をほんの少し使って腕立て伏せを1回したほうがいいのだ。行動すれば、モチベーションは「すぐに後を追いかけて」くるという。確かに、達成したことでやる気の出る場面は何度も経験している。
ここで、私の話を。
年始に「プールに週3回行く」という目標を立てた。が、週3どころか、今年に入って1回も行けていない。プールへ通うには車がいる、有料、疲れて帰ってきても家事をしなければいけないなど、やらない理由はいくらでも挙げられる。目標が明らかに大きすぎたのだろう。
これではいけないと、今は毎日ラジオ体操をしている。朝食を食べて少し休んでからの時間帯、7:40〜8:00頃。たまに忘れたり、頭痛のある日はやらなかったりするが、ほぼ毎日続けている。
パッと行動に移せるよう、スマホのブラウザにラジオ体操第一の動画を常に表示させている。再生ボタンさえ押せば、あとは体が勝手に動き出す。ラジオ体操第一の動画を再生させる。これが私の、今の小さな目標であり、習慣だ。
成功したいなら、一歩目は小さく踏み出せ。やらない理由がないし、挫折の味わいようがないから。そんなメッセージをもらった一冊だった。