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ロマンがある

11月6日(水)
朝、目が覚める。目覚めたとき毎日小鳥の歌声を聞けて幸せだ。

玄関の戸を開けて朝のぜんぶに「おはよう!」と、あいさつをする。
青い空に綿菓子みたいな白い雲がぷかぷか浮かんでいる。可愛い。

ウーちゃんとルーちゃんの水槽の水を換える。

修一郎の食事をお弁当仕立てにして ふたつ作っておく。

注文分の本を梱包する。
絵本の下描きをするための準備をする。

シエンタのオイル交換に行く。

帰ってきてから、
「よし、シエンタの色を塗り替えよう。」という きぶんになる。

外に出て、マスキングテープを貼ってゆく。ちょっと貼って、くじけそうになる。

ふと顔を上げると、KUさんと柴犬のクマちゃんがこちらに歩いて来ていた。久しぶりだ。うれしくなる。

「クマちゃ〜ん!!」と言って走り寄る。クマちゃんも走ってきてくれた。くるくる回って本当に可愛い。

「今日、みるさんに会いに行こ〜。ってクマと言ってたんだよ〜。」と、笑顔のKUさん。

ますますうれしくなる。

いっしょにクローバー畑を ぐるぐる歩く。
立ち止まると、クマちゃんが私のスカートに足を乗せて2本足で立ち、屈んだ私の口元に顔を近づけてきた。あとちょっとで ぶちゅ。するところだった。可愛い〜〜。のけぞる。

しばらくおしゃべりをする。

優しくて頑張り屋さんのKUさん。岐路に立っているときの空気を纏っていた。
こちらを見上げるクマちゃんの瞳がとても澄んでいて、きれいで、きゅんとした。KUさんをサポートしようとしているみたい。

生きているといろいろなことがあるけれど、自分のハートの声に耳を傾けて選択できるといちばんいいな。と、思う。

そして、びっくりする話をしてくれた。
KUさんの義理の息子さんは植物学者だ。関東の大学で教鞭をとっている。

私は常々夏になるとクローバーの一部が赤くなることを不思議に思っていた。日焼けか、赤いクローバーの種が混ざっているんだろうと思っていた。

その不思議を、なんと、その義理の息子さんが発見して学会で発表したらしい。すごい。

ちょっと忘れたところもあるが、高温になると植物が自分を守るための物質を出し、それが赤色だというようなこと。

同じクローバーでも赤くならないのもある。それは、その物質を出さなくてもまだ大丈夫。ということらしい。なるほど。植物ってすごい。

ウーパールーパーもケガをすると自分で治療のための体液を出す。似ている。

研究の話を聞くのっておもしろい。
地味な作業をこつこつと繰り返し、一歩一歩、新発見や真実や謎に近づいてゆく。ロマンがあるなぁ。

友人Mちゃんのご主人は大学で石の研究をしている。婚約指輪は研究者目線で選んだ石だった。

そして、友人Hさんは工業大学で流体力学の研究をしている。常に渦のことを考えているのだ。その研究は車を動かすときのいろいろに役立てられているということ。

笑顔で手を振ってKUさんとクマちゃんが帰り、マスキングテープを貼っていると ごはんさんが帰ってきた。

続いて ぷりんさんとトゥインクルちゃんがやってきた。

トゥインクルちゃんが もこもこの上着を着ている。ぬいぐるみみたいに可愛い。
チャイさんはまた出張らしい。

おしゃべりしながら、いっしょにアパートまで歩く。
ぷりんさんと、あまりにも出張が多いチャイさんの今後の計画をいろいろ話してくれた。それがいいと思った。

用事があり、こもれびの森に行くことにする。

車に乗りこみ、ごはんさんの首を見る。赤くなって腫れている。耳の後ろまで。びっくりした。短い悲鳴をあげる。

「病院に行こう。」と、私。

「大丈夫。」と、ごはんさん。

ごはんさんは我慢強いのでギリギリになるまで病院に行かない。今年の初めに入院したことを思い出す。車に乗ったまま、

「病院!」

「大丈夫!」

を、わぁわぁ言いながら何度も繰り返し、病院に行くことになった。

幸い、大事にいたらなかったので ほっとした。

こもれびの森に到着。
もう暗くなっていて、星たちが めいっぱい輝いていた。うっとり眺める。こもれびの森で眺める星空は最高なのだ。

帰りに、ごはんさんの知人のお店に寄る。ごはんさんが私のアレルギーのことを説明してくれて、アレルギー対応の食事を用意してくれた。ありがたいなぁ。

お買い物をして帰路に着く。

クローバー畑から見た夜空も、胸が きゅうんとなるほど美しかった。星たちがぴかぴか光り、白っぽい雲がふわりと浮かんでいる。しばらくうっとり眺める。

梱包した絵本を投函するのを忘れていたので、美しい星空の下、ポストまで てくてく歩いて行く。こんなにきれいな星を眺めながら歩くことができて幸せだ。

家に戻り玄関を閉める前、夜のぜんぶに「おやすみ」を言う。

今日もいい一日だった。

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