授賞式が無事に終了した
4月21日(日)
朝、2度目のアラームで目が覚める。二度寝の誘惑になんとか打ち勝つ。今日は二度寝をしてしまったら大変だ。カカオは足元で すーすー眠っている。
玄関の戸を開けて朝のぜんぶに「おはよう!」と、あいさつをする。
カカオにご飯をあげる。
ウーちゃんとルーちゃんにエサをあげる。
今日は、遠賀町制施工60周年式典がある。そこで町に貢献した十数名が表彰されることになっている。私もその中の一人に選ばれている。
授賞理由は、町のイメージキャラクター ”おんがっぴー” を生みだして、その おんがっぴーが町民の方々に親しまれ愛されている。ということだ。生みの親としてとても光栄でありがたく、ただただうれしい。
12時から表彰式のリハーサルがある。
式典は13時から。そして、15時から西部航空自衛隊のブラスバンドによるコンサートがある。盛りだくさんだ。起きたばかりなのにもう眠い。式典の最中に一番前の席で眠ってしまったらどうしよう。
寝ている修一郎の食事を用意してテーブルの上に置いておく。
今日は東京で暮らしているトッツィーの着物を借りることにする。受賞をとても喜んでくれて、着物を快く貸してくれることになった。
ごく淡いピンク色の光沢が美しい、とろみのある生地の上品な訪問着。お稚児ちゃんと控えめな花の模様がなんとも言えず愛らしい。それに、叔母さんから譲り受けたパステルカラーの袋帯。トッツィーからプレゼントしてもらったマットな白い桜のかんざしをつけることにする。
顔を洗う。髪を結う。20分で着替えなくてはいけない。袋帯は分厚く固い。力が必要。1度で上手に締めなければ。時間がないぞ。むぎゅ。着れた。よし。
小雨が降っている。車に乗り込み しゅっぱーつ!
まりこりんも いっしょに行くので迎えに行く。まりこりんはシックで素敵なワンピースを着ていた。とてもよく似合っている。お母さんも出てきて見送ってくれた。
中央公民館へ しゅっぱーつ!
役場の方たちが迎えてくれる。「おめでとうございます!」と口々に言ってくれた。手渡された大きなピンク色のお花リボンを帯に留める。
リハーサルが始まった。十数人いる中で私が一番に呼ばれることになった。ドキドキする。みんなの様子を見て真似することができない。しっかり覚えなくては。役場の Mさんが丁寧に説明をしてくれる。ふむふむ。
「みるさん。」と、声がした。
Nさんだ。広報課の方。今日はカメラマンだ。Nさんは、以前、私がおんがっぴーといっしょにCMに出たとき中に入っていた人だ。強風の日に外で撮影したので、大きな頭の おんがっぴーは風の抵抗を受けながら、がんばって走っていた。
いつも打ち合わせに来てくれる Kさんもカメラを片手に「みるさ〜ん。」と手を振ってくれた。
リハーサルも無事終わり、本番を待つ。来賓の一人として松本県会議員がやってきた。久しぶりに会う。彼とは こもれびの森つながりで ご縁を感じたばかり。松本議員の祝辞はいつもとても素晴らしい。レジメを見ないし、心がこもっている。ユーモアも交えていて眠くならない。
「久しぶり〜。」と、あいさつをする。
式典が始まった。つつがなくプログラムは進む。
表彰状を無事受け取る。
感謝のきもちでいっぱいになった。応援してくれる みんなのおかげだ。
みなさま、本当にありがとうございます。
式典終了。
休憩。
松本議員が登壇した私の写真をたくさん撮ってくれていた。
「みるちゃん、壇の上から ”写真撮ってね” って、目で言ってたよね。撮ってすぐ送ったよ。」と、言った。
「あ、プレッシャーかけてたの分かりました?」と、言って笑う私。
松本議員が写真撮影がとても上手なのでびっくりした。
休憩の間に、J-COMさんの取材を受ける。
役場のNさんやいろいろな方に頼まれて、おんがっぴーといっしょに記念撮影をすることになった。
その中の来賓のおひとりがなんと、霊園でのお散歩でときどき出会う管理人の Aさんだった。びっくりした。Aさんはもっとびっくりしていた。というのは、何年も前から知り合いだが、私は Aさんに自分の仕事の話をしたことがなかったのだ。
休憩のあと、航空自衛隊のコンサートが始まった。
ものすごくよかった。びっくりした。想像以上だった。MCの人も自衛隊の人。すごく面白くて爆笑した。
第一部は木管5重奏だった。フルートとクラリネットの音色が本当に可愛く素敵だった。森のひだまりに集う小鳥のようだった。
金管5重奏と打楽器も素敵だった。トロンボーンの音色が聴いていて心地よかった。トランペットがすごい迫力だった。
第二部は吹奏楽だった。たくさんの楽器、メンバーで構成されていた。それぞれソロのパートもあった。最後に演奏した "キャラバン” という曲でソロを奏でたテナーサックスの女性がとてもカッコよかった。
大喝采。
音楽は好きだけれど詳しくない。それでもとても楽しめた。コンサートで元気な音楽のシャワーをたっぷり浴びた。
帰りに知らない女性に声をかけられた。
「おんがっぴーを生みだしてくれてありがとう。本当に可愛くて大好き。」と言ってくれた。とてもうれしかった。
賞状と記念品を受け取って帰ることにする。
中央公民館の玄関で松本議員といっしょになった。玄関はちょっと高いところにあり階段で降りるようになっている。雨が降っていた。
「傘の花がいっぱい咲いてるね。」と、松本議員が にこにこしながら言った。
「素敵なこと言いますね。」と、私。
「なんでも明るく捉えるのがいいよね。」と、松本議員がますます笑顔で言った。
「コンサート、楽しかったね。」と言いながら、まりこりんと帰路に着く。
家に帰り着く。
ごはんさんとお買い物に行く。式典の話をする。
「おめでとう。疲れたやろ。」と言って労い喜んでくれた。
疲れていたので、夕食と夜食の両方に修一郎の食べれる助六を買って帰る。
式典の話をする。「よかったね。」と言ってくれた。
夜、庭に出る。
一面墨色の空。墨汁を水に流したよう。小さな雨が降っている。肌寒い。きゅうりさんのお庭のハナミズキの花が咲きはじめた。墨色の中、ぽわっとピンク色が浮かんで見えてきれい。夜のぜんぶに「おやすみ。」を言う。
遊びに出かけていたカカオが帰ってきた。
今日もいい一日だった。
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