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流れ星

8月11日(日)
朝、目が覚める。虫の声にうっとりと耳を傾ける。しばらく ごろごろして むくりと起き上がる。

玄関の戸を開けて朝のぜんぶに「おはよう!」と、あいさつをする。

カカオにごはんをあげる。

ウーちゃんとルーちゃんにエサをあげて水を換える。ウーちゃんは おなかがいっぱいになったら土管の中に頭を突っ込んで「もういらない。」という素振りをする。可愛い。

今日も こもれびの森に行く。
修一郎の食事をお弁当仕立てにしておく。

午前中、ごはんさんの車に乗って しゅっぱーつ!

MさんとRくんが来ていた。ときどきみえているOHさんも到着。にぎやかだ。

今日は予想以上のお客さまがみえた。冷やしておいた 2Lの麦茶とお水が空っぽになった。

みんなでお昼ご飯を食べに行く。道中のきれいな景色にうっとりする。
おなかいっぱいになって、こもれびの森に戻る。

お客さまが途切れたあと、ごはんさんとOHさんは暑い中草刈りを始めた。ふたりとも汗びっしょりだ。

桜の木から蝉の元気な声が聞こえてくる。

「みるさん!」と、ごはんさんの声がした。

外に出てみると、ごはんさんとOHさんが水を張った甕の中を見ている。近くに行くと何かが すばしこく泳いでいた。

「見て見て!これゲンゴロウじゃないかな。」と、ごはんさん。

「ゲンゴロウ…。」ゲンゴロウに似ている。でも、ゲンゴロウの姿がはっきり思い出せない。

ごはんさんがゲンゴロウの画像を見せてくれた。そっくりだ。水の中を ひゅうひゅう泳いでいる。水草の中に潜った。すごくおもしろい。

夕方になったので帰ることにする。

「おつかれさま。」と、ねぎらいあう。

いつものお店に寄る。
今日も空が美しい。雲は端っこに遠慮がちに浮かんでいる。空が広い。橙色から水色へのグラデーション。素晴らしかった。

「ここから見る空は本当にきれいだね。」と、ごはんさん。

「うん。こんなに雲がない夕焼け空、すごいね。きれい。」と、ふたりで空を褒めちぎる。空は照れて ますます橙色に染まった。

「今日も星がきれいだと思うよ。」と、ごはんさんが言った。

家に帰り着く。
完熟バナナで作ったバナナジュースを ごくごく飲む。とてもおいしい。

夜、ごはんさんと共同でする書き物が残っていた。書き物が終わりいっしょに夜空を見上げる。

胸がふるえた。ものすごくきれい。こぼれるほどのたくさんの星たち。星ってこんなにたくさんあったんだなぁと感動する。

「あれがカシオペア座だから、あの辺にアンドロメダ銀河があるね。」と、ごはんさんが空を指した。10月頃が見やすいということ。楽しみだ。

ぐるりと星空を眺める。うっとりする。人工衛星みたいな光もあった。

ごはんさんが恒星について話してくれた。星の光がどれくらい前の光かということも。

「恒星のこと調べたらすごくおもしろいですよ。」と、ごはんさんが言った。今度調べてみようと思った。

そのとき、

「あっ。」と、ごはんさんが言った。

振り返ると、夜空を星が流れていった。

流れ星だ!

すごく大きい。しっぽが太くて長い。こんなに大きな流れ星を初めて見た。胸が高鳴った。素敵!なんて素敵なんだろう!流れ星を見れるなんて本当に幸せだ。しっかりと心に刻まれた。

「流れ星だったね!」

「近かったよね!」

「大きかったね!」

と、大興奮。

「みるさん後ろ向いてたけど、見れた?」と、ごはんさん。

「うん、すぐ振り返ったから見れたよ。びっくりした〜。左から右に ひゅう って。」と、興奮する私。

「右から左に流れましたよ。」と、冷静な ごはんさん。

え。

でも、いいのだ。ちゃんと流れ星のしっぽが見れたのだから。

ごはんさんは こういうのを見つけるのが本当に得意だ。

「素敵だったね〜。じゃ、また明日。」と手を振る。

家に入る前、夜のぜんぶに「おやすみ」を言う。

今日もいい一日だった。


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