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映画 「哀愁しんでれら」感想文

この映画は3回くらい観ないと!

最初に思った感想です。
正解かわからないけど、正直に思ったことで、ネタバレありますがここに書き綴りたいと思います。拙い文章ですみません。予めお詫び申し上げます。

〜哀愁しんでれら 感想〜
2月5日(金) 映画「哀愁しんでれら」の公開初日に1年ぶりの映画出演する、田中圭さんを観るべく、近くの劇場で早速観にいきました。

終始、ビジュアルが良すぎる圭くんについてを語り出すと止まらないので
ストーリーに関しての考察と感想を書きます。

まず、凶悪事件はなぜ起こったのか?
ボタンの掛け間違いはどこだったのか?

このふたつの疑問が最初にあっても、わからないまま 初回鑑賞後は ただただ、衝撃的な結末に言葉を失ってしまっただけでした。
しかし、
2度目に観た時、1度目は小春目線でストーリーを追っていたがために 気づかなかった事があるのではないか? と自問自答し始めました。

何故なら、哀愁しんでれらのパンフレットを読んだ時に ヒカリは好きな人に見てもらいたくて、嘘や隠ぺいをしたことを知り、ハッとしたのです。

私は小春目線だったから てっきりヒカリが小春を嫌っているんだ、小春を困らせたいんだ と疑いました。
作者の罠にまんまと落とされていた事に気づき、もう一度最初から今度はヒカリや大悟目線で観たい…と。

はっきりいって、この映画の面白さはここからでした。

そして、2度目以降の鑑賞で わかったことがどんどん出てきました。
ヒカリは渉くんの気を引きたくて、まさに子供じみた行動に出ます。それは結果的に上手くいかず、小春に影響されていきました。
ヒカリは かまって欲しい。愛されたいことに執着し、小春に執拗までに甘えてきます。それが酷い赤ちゃん返りとなり、小春を徐々に疲れさせ、精神的にも追い詰めていきます。

大悟は 小春と2回目に会った時に 小春の指に指輪が無いこと=彼氏と不仲(?)ということを言い当てます。
映画では回収されていませんが 自分の前妻に裏切られた時に 同じようなことが あったんではないでしょうか?だから結婚後、小春の指に結婚指輪がないことにいち早く気づいたのではないでしょうか?
大悟にとっては結婚指輪は理想の家族の象徴に欠かせないアイテムなんです。
指輪を見つけた時にすぐに小春に返さなかったのは、小春が本当に家族になれたのか見極めたかったのでは?
スケッチブックの黒く塗られた小春の顔の本当の意味はこれでは?私はこう解釈しました。

気づいた小さな疑問、その答えを探っていくと どんどんストーリーに引き込まれていきます。そこがこの映画の最大の仕掛け、観客までも罠に落とされていくんです。
おもしろい!と思いました。
まさにおとぎ話の裏側でした。

本当は全員に大切なものがあり、全員が幸せになりたかっただけ。ただ、自分の幸せのために していたことが誤解を生み、人を追い詰めたり、そして自分自身を追い詰めていることが わからなかっただけ。

渉くんは 筆箱を盗った犯人にされた腹いせに ヒカリを友達殺しの殺人犯にしてしまうのですが、本当なら虚言癖のある渉くんを信じないはずなのに 小春の中のヒカリへの疑心は消えることなく、大悟は 問い詰めた最愛の娘(ヒカリ)に手を上げそうになり、混乱していきます。
それは自分が理想とする父親像とは かけ離れすぎていました。
そんな中、小春が幸せになる方法をふと思いつき大悟に耳打ちするのでした。その方法が正解か不正解かなんて判断がつかないほど 壊れていました。

そして、凶悪事件は起こりました。

少しづつかけ違うボタン、少しづつ鬱積する不幸が 最終的にこの家族を狂わせていく物語でした。
ただ、ニュースで見る悲惨な事件を起こした人々に、もしかすると こんな背景が隠されているかもしれない。
知らず知らずに 自分の身に起こるかもしれない。 そう、警告する話でもあると思います。
1度観ただけでは 分からないことだらけだけで終わります。
それで満足ですか?と、誰かに問いたい。
何度も観るうちに気づくことがたくさんあります。
何度も観ると、もっとおもしろくなります。

だから、この映画は最低3回は観ないと!



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