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おっさんだけど、仕事辞めて北海道でチャリ旅するよ\(^o^)/ Vol,45 終わりあるいは始まり

2024 0918 Wed

「思い返せば、いつでもラムがそばに居てくれたんだよな。そんでずっと応援してくれた。…ようやく気付いたんだ。オレ、ラムが居てくれたからいままでやってこれたんだって。ホント馬鹿だよなオレ。一番大切な人が目の前にいることに長いこと気付けなかった…」
「ダーリン…」
コレ系の恋愛物は、いつの時代でも大人気です。というか、定番をはるかに超越したガチガチの鉄板ネタですな。

トレッキング中に仲良くなった中国人の女性に「あなたはヤクザみたいですね」と言われました。…チャイニーズジョークだと信じたいですね。


でもまあ、考えてみればそりゃそうなんですよね。だって、自分のことを気に掛け心配してくれる人なんて、身近な人以外で居るわけありませんから。アカの他人が自分になにかをしてくれるわけありませんよ。

それはそれとして、若さとは性急なものです。
「ここ以外のどこか…。まだ見ぬ新しい世界を求めて…」
そんなあやふやな理由で故郷を飛び出してしまうのです。あんなことやこんなことを経験し、失敗を繰り返し、右往左往や紆余曲折の末に…。
ようやくラムちゃんの素晴らしさに気付くことができるのですね、あたるは。

こんな場所に一人きりだとしたら…。あなたならなにを想いますか?


多いのか少ないのかわかりませんが、わたしも年齢なりにボチボチの経験をしてきたかもしれません。失敗は数えきれないくらいやらかしましたし、右往左往や紆余曲折、なんなら停滞や沈没など人の5倍くらいは繰り返してきました。
そんなわたしがこれまでの人生で学んだ、人付き合いを素晴らしいものにする秘訣があります。それは、
「笑顔で挨拶。ありがとうとごめんなさいを素直に言う」
これです。複雑な現代社会の人間関係も、これさえやっておけば基本的にOKです。
こんなの小学1年生、なんなら小学校に上がる前に習うことです。
…そうなんですよね。大事なことっていつも目の前にあるものなんですよ。
それに気付くことができるかどうか。
それを実践できるかどうか。
いやはや、人生ってホントに難しいですな…。

お前の欲しいものはなんだ?


 

東苫小牧から秋田にフェリーで渡り、そこから新潟まで南下してきました。今回のチャリ旅も終わりに近づいています。
大雨と職探しを理由に、新発田のネットカフェで2泊しましたが、職探しは1秒たりともしませんでした。…アレなんですよね。仕事のことを考えると、ホントに頭が痛くなったり身体が痒くなったりするんですよね、ストレスで。マジでわたしは働くのが嫌いですから。
 
しかし、そろそろ現実に目を向けなければなりません。釣り仲間の福島釣行に合わせて現地合流、そのままハイエースにチャリごと乗っけてもらって帰京することにしました。
その日まであと1週間。ネットカフェの狭い空間に嫌気がさしたわたしは、霧雨のなか、勢いよくチャリをこぎ出しました。目的地は山間のキャンプ場。そのキャンプ場を拠点に、時間と天候の許す限り、渓流を巡るのです。

新潟も渓流天国なんですよね。素晴らしい渓がいくつもあります。


そして…。
予想をはるかに超えて、新潟の渓は素晴らしかった。滔々と流れる水は尽きることを知らず、悠久のときを経てそこに在る大岩の間を縫いながら、遥か彼方の大海原を目指す。澄み渡る流れは岩と地形によって複雑に入り乱れ、それらは岩魚に数限りない居場所を与えるのです。その渓に降り立ち、岩魚のポイントめがけてルアーをキャストする。キャストしては遡行し、遡行してはキャストし…。ふと顔を上げると、そこに広がるのは手つかずの大自然です。樹木は思うがままに枝を伸ばし、太陽の光を少しでも浴びようと青々とした葉っぱを繁らせ。どこからこれほどの水が集まるのか、不思議に思う太い流れが足許に押し流そうとし。常に水音が聞こえているはずなのに、なぜか心は静けさで満たされる…。
イワナが釣れるとか釣れないとか、そんなこと、もうどうでもよくなってくるのです。自分が竿を振る渓の、あまりの美しさに、あまりの迫力に。

こういう瞬間に出会う度に「渓流釣りをしててよかった」と思います。
釣れたら嬉しいけど、釣れなくてもサイコー! それが渓流釣りです。


旅に出て、旅を終え…。働いて金を貯め、そしてまた旅に出る…。
それが何を意味するのか、目的は何なのか、それが何になるのか。
そんなことを考えて考えて、考え続けるのはもう止めました。だって、そんなのわからないですから。そんなのがわかるくらいお利口さんなら、こんな旅には出ないですから。
わたしは旅に出て、目の前にある楽しそうなことに参加させてもらうだけです。素晴らしい景色があれば観たくなるし、山があれば登りたくなるし、道があれば進みたくなる。上手そうな食事があれば喰いたくなるし、楽しそうな人たちがいれば話し掛けたくなる。
そんな目の前にある、瞬間瞬間を楽しみたい。
わたしなりに気の遠くなるような紆余曲折を経てたどり着いた答えが、これです。
おっさんのくせして新人みたいに働くのは怠いし、暗く考えれば嫌になるときもあるけれど…。それもこれも込々で旅なのですな。

…それで、アンタは楽しいのかい? …そう、だっだらそれでいいんじゃないのかい?


ちなみに、わたしはいま、沖縄で植栽のバイトをしています。
…まあアレですな。
♪イイ奴ばかりじゃないけど、悪い奴ばかりでもない♬
って感じのときもあるし、
♪いつまで経ってもおんなじことばかり。いつまで経ってもなんにも変わらねえ♬
って感じのときもあります。
最後に、わたしの好きな映画のセリフで締めたいと思います。
So what! My life!


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