おっさんだけど、仕事辞めてアジアでブラブラするよ\(^o^)/ Vol, 39 走破
インド パダム 3日目
2023.0731 Mon
「おれ、“お笑いで負けてない”って思ってたからな…」
TV番組の企画で、羽田陽区氏と対面で話した在りし日の有吉弘行氏。羽田氏の「どん底時代のモチベーションはなんですか?」という問いに、TVはもちろんラジオでもほとんどシリアスな顔を見せない有吉氏が、意外にもマジなトーンでそう語りました。
パダム3日目の朝。起き出したわたしは真っ青に晴れ渡った空を見て、思いました。
“あの道、もう1回TRYしてみよう”
そうです。昨日敗退(引き返し)はしましたが、わたしはあの危険極まりない道に対し“完敗した”とは思っていなかったのです。
“時間的に…” “ホステルに荷物置いてるから” “キリがないから…”
それが昨日の敗退理由です。
“危険だから” “怖いから” “体力的に…”
という理由からではないのです。
今朝は7時前にはスタンバイ完了ですし、ホステルはチェックアウト予定、そしてゴールは決まっています。今日中にLehに戻ることができれば完走成功なのです。
7時半すぎには朝食を終え、宿のママさんに挨拶し、ヘルメットをキャリアに縛り、そしてサングラスを掛けました。
秋晴れのような爽やかな空気のなか、ヒマラヤンはセル1発で始動しました。眠いエンジンも、ようやく扱い方がわかってきました。重い車体は不整地でのスピード抑制に一役買いますし、強めのエンジンブレーキと必要十分なブレーキは、浮き砂が当たり前のインドの道路で充分な制動力と安定性を発揮します。
わたしは走りました。ヒマラヤンのワイドな1速を多用しエンジンに鞭打って、走りに走りました。
幸いにして天候は快晴にして無風。これならザンスカールの大岩がわたしの前に転がり落ちることはないでしょう。小さな岩がノーヘルの脳天に当たる可能性は大いにありますが…。
途中、幾度か致命的ともいえる道間違いを犯し、そのたびに対向車や道路工事作業員に道を尋ねました。サングラスをとった眼が半泣きなのでバター茶をご馳走になったり、「おまえ飯喰ったのか?」と飯の用意をしてくれそうになったり…。
あれですよ皆さん。限界が来ている人に対して、そして素直に他人を頼る人に対して、人は本当に優しいものですよ、国籍とかもろもろ関係なくね。
こうして夜の20時過ぎ、わたしはどうにかこうにかバイク屋に戻ってくることができました。
“為せば成る”などと格好良いことを言いたいところですが、違いますね。
マジな話、本当に“みなさんのおかげです”ですね。
ありがとうございました、助けてくれた皆さん。
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