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おっさんだけど、仕事辞めて北海道でチャリ旅するよ\(^o^)/ Vol,42 機会

2024 0907 Sat
 
北海道をチャリで旅して2か月、四日市から始まったチャリ旅自体は3か月を過ぎました。
行き会う人から、よくこう言ってもらいます。
「頑張ってください」
わたしは笑顔でこう応じます。
「あざーす!」
 
クルマ、バイク、チャリ、今回は会うことがなかったですが徒歩、なんならリアカーまで…。北海道を旅する人々は、思い思いのスタイルで楽しんでいます。
わたしが以前旅した20年前と変わったことといえば…。キャンピングカーが増えたことですね。20年前にはキャンピングカーなどほとんど見かけませんでした。それが、いまや北海道の道の駅には、必ず数台のキャンピングカーが停まっているのです。

キャンピングカーにくわえ、カブもメチャクチャ走ってました。いやカブなんて永遠のスタンダードなんですが、それにしたってもカブ増えましたよ。だってノーマルもそうですが、ハンターカブやクロスカブなんて本当にクオリティが高いですからね。


よく、地元の方々や他の旅人からこう言われます。
「自転車で北海道ってスゴいですね」
全然スゴくないです。だってマジな話、わたしでもできるくらいですから。そうして、わたしはこう返します。
「めっちゃ楽しいですよ。…おススメはできませんけど」
これ、9割以上本音です。
 
思うに、どんなスタイルで旅しても、それなりの楽しさや辛さがあるのです。クルマはクルマ、バイクはバイク、チャリはチャリ、徒歩は徒歩…。それぞれの良さがあり、それぞれのアレなところがある。
わたしはクルマもバイクもチャリも好きですが、旅をするとなったらやっぱり…。いやいや、どれも選べませんよ。シチュエーションによって変わりますからね、ベストチョイスなんて。真冬の降雪地帯を旅するのにクルマ以外の選択肢は厳しいだろうし、夏の山岳道路を駆け抜けるとなればバイクに乗りたくなります。
夏の北海道を日数の制限なしでブラブラしたいなら…。今回はそういうシチュエーションだったから、チャリを選んだのです。
つまり、旅する日数と移動距離、それに季節の兼ね合いってことですな。

こんなヤバい道、中華製のオンボロチャリで走りたくないですよね? わたしは走りましたがなにか? …無知って本当に恐ろしいですね。


旅のどんなスタイルにも良さがあると書きましたが、チャリ旅の良さの1つに、“声を掛けられやすい” というのがあります。これ、実際にチャリ旅をしてみればわかりますが、本当にいろんな人から声を掛けてもらえるのです。同じチャリダーはもちろん、行き交うクルマやバイク、それにその辺を歩いている地元の人々から…。
乗り物が好きでそれに乗って旅したこともあるからこそ言えますが、クルマやバイクじゃこうはいきませんよ。だって、道端で声を掛けようとしてもビューンって行っちゃいますから。
もちろん徒歩も声掛けしやすいでしょうが、徒歩の場合は、良くも悪くも声掛けしてくれる人と目線が同じことが多い。どういうことかと言いますと、歩道を歩いている徒歩ダーに同じく歩道を歩いている人が
「頑張ってください!」
と声掛けした場合、
「ありがとうございます!」
と言った後に、時間がありすぎるんですよね、お互いに歩きだから。
“なんか喋らなきゃ…”
徒歩ダーか声掛けしてくれた人か、どちらかがなんとなくそう思う可能性があるだけで、声掛けがしにくくなるのですよ。日本人って基本的にシャイですから…。
 
それに、自転車って誰しもが辛さを想像しやすいんでしょうね。わかりやすく汗をかいているし、わかりやすく日焼けをしています。慣れたら自転車で50kmとか100kmなんて楽勝なのですが、良識のある大人ってほら、町内くらいの距離でしか自転車に乗りませんから…。

関係ないですが、ゴルフ2のエクステリアって、もっとも完成されたモノの1つだとわたしは思います。なにも足さない、なにも引かない。格好イイし美しいし、もちろん機能的でもあります。



美瑛のキャンプ場から占冠へ。
海岸沿いではない道路で、街から街へと移動する場合、そこには必ず山があり峠があります。これは北海道あるあるでもありますが、どちらかと言うと日本の田舎あるあるですね。
こういう場合、わたしはgoogleマップをジーっと視詰めます。国道があれば国道一択、道道しかない場合は、なるたけ真っすぐな道をチョイスします。
それが生活道路であればあるほど、勾配が緩やかに設定されているからです。わたしの脚力で登ることが可能な坂道は “6%勾配” がギリです。それ以上の勾配はチャリを降りて押すこととなり、さらなる体力の消耗が約束されてしまうんですな。

北海道って、海沿いは本当にこんな道ばっかなんですよね。ゴイスー&サイコー!
でも、北海道にだって山はあるわけで…。信じられないだろ? これが北海道の国道なんだぜ? (ウソ)


幸い、占冠へと向かう道路は最大で6%勾配。楽勝とまではいきませんが、まあ許容範囲です。
今回は山間の峠道なので上半身裸になることは叶わず、シャツのボタンを最大限まで外して空冷効果を求めます。
汗まみれで変色したシャツをかろうじて肌に纏い、真っ黒な顔でチャリを漕ぐわたしに、休憩中のハーレー集団から声援が飛びます。
「こんちわー」
精一杯の強がりでニヤニヤしながら挨拶するわたしを見て、ハーレー集団も盛り上がります。そして20分後、爆音とともにハーレー集団に追い抜かれていくのですよ…。

海外、少なくてもわたしが経験したアジアでは、イカしたクルマの写真を勝手に撮ることは合法的に認められており(テキトー)、そこから会話が始まることなんてしょっちゅうでした。
テヘランで会ったこの兄ちゃんなんか、30分以上2ケツで街を疾走した挙句、「ウォッカ飲もうぜ」とまで誘ってきました。やっぱガキはこうでなくっちゃね!
こんなタフガイだって写真を撮らせてくれます。日本でも、かっこいいクルマやバイクの写真を気軽に撮らせてくれる文化が広まってほしいもんですな。


 午後3時くらいでしょうか、占冠より約10km手前の温泉に到着。
チャリを停め、お風呂セットを探していると、声を掛けられました。
「こんにちは」
顔を上げると、ラブラドールを連れた女性が笑顔でこちらに手を振っています。
“ラブラドールチャンス!”
わたしも挨拶しながら近寄っていきました。
「今日、あなたを3回もお見掛けしましたよ」
ラブラドールを撫でるわたしに、女性はそう言いました。
“ということは、なんだかんだで上半身裸になってチャリを漕いでいたとこも視られてるってことね…”
瞬間的にそう思いましたが、相手はわたしに笑顔で接してくれています。まあ北海道で上半身裸は許容範囲ってことですな。…たぶん。

調子コイてんじゃねえぞハゲ野郎…!

そうこうしているうちに、女性の旦那も交えて話をすることに。ラブラドールは散歩に行ってしまいましたが、わたしたちは楽しい時間を過ごしました。
くわえて言うなら、いつの日にか訪れるであろう道南の黒松内町あたりに泊めてもらえる家を確保できたのです。しかも、その家はラブラドールと遊び放題です。
…やはりチャリはメリット盛り沢山ですな。

わたしに話しかけてくれるということは、旅好きということでもあります。この方も、往時はアメリカに住んでいたのだとか。アメリカでの生活って、どんな感じなんでしょうかね? 


 

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