【映画】TENET【感想】
*ネタバレなし*
クリストファーノーラン好きとしては待ちに待った新作!
前回のダンケルクは実話をもとにしてるので、構成や映像美はすごかったけどストーリー自体はちょっと平凡で、インセプションとかインターステラーとかのノーランが好きな自分にとってはちょっと物足りなかったなという印象。
しかし今作のTENETはノーランお得意の時間を使ったストーリーっぽいのでめちゃくちゃ期待して鑑賞。
鑑賞後
………((((;゚Д゚)))))))
す、すごい…。本当にすごい。
面白かったのはもちろんやけど、多分40%くらいしかその面白さを堪能できていない気がする。
完全にみてる人を置いてけぼり。というか、理解しようとしちゃダメ系。その世界に入って感じるしか初見では楽しめない映画。
ただのタイムリープ系ではなく『逆行する』というのが斬新でかなりよく作られている。こんなん映画見ながら理解するのは無理ゲー。多分今までアイデアはあっても実現できなかったんじゃないかな?っていう。インセプションの時も思ったけど、ゲームとかで実現できたらめちゃくちゃ面白い設定。現状の全てのエンタメの最高峰ではないか、と思う。
かるーく『逆行』という概念について説明すると…
→→過去A→→→現在B→→→未来C→→
このような時間軸があったときに
現在Bから過去Aに戻る時に、Bの自分がAに移動すると、過去A地点ではAの自分と現在から戻ってきたBの自分が同時に存在するっていうのが今までのタイムリープ系の話。
これが『逆行』となると、現在Bから過去Aに行くにはB→Aと逆走しないと戻れないってのが今回の映画のすごいところ。10分過去に戻りたければ、10分かけて過去に戻る必要があるって感じ。つまり戻っている人は通常の時間軸の人から見たら完全に逆再生状態。時間を巻き戻ししている人が通常軸にいるってのがめちゃくちゃややこしいし面白い。
そしてこれの設定のおかげで通常のタイムリープ系とは決定的に違うことがあって、Bの自分がB→Aと逆行してAまで戻り、そこで逆行をやめて通常の時間軸に参加した時、その世界には過去の自分(A)と戻ってきた自分(B)と、BからAに逆行している逆再生の自分(B→A)が存在していることになるの!!これ凄くない!?!?
しかもこれに未来の自分Cも参加してたら…もうわけわからんよね。
本当にすごいわ、ノーラン。天才。
もう一回見たいなー。いや、何回でも見たい。
色々ネタバレ解説を読んだ上でもまだ理解できないところがいっぱいある。映画の中で伏線回収していくどころの騒ぎではないのよね。映画の中で時間を逆行するから。
時間系の映画はバックトゥーザフューチャーに始まり色々あるけど、新しい概念・スタンダードを作った感じ。でも多分ややこしすぎて誰も真似できないからスタンダードにならないかもしれないけど。