桜井政博のゲーム作るには|メモ
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どこかに書き起こしがあるかもしれないが、自分のためなので良しの精神で書く。さっと見返せて、ピンポイントに動画を見返しに行けるようにしたい
※ 自身の理解を目的にしているため、書き起こしでなく言い換えや咀嚼が含まれます
A: 仕事の姿勢
1. 遊びの仕事は遊びじゃない
お金が絡む以上は仕事であり、お金をもらう以上はプロ。
どんな仕事も楽しめるようにするのがいちばん。その面白さややりがいを見つけることも大事。
どんなジャンルを提示されても課題として捉え、目的としてゲームを作る。ゲームの面白さが何故生まれるのかを理解すれば、好みに関係なく作れるのではないか。
作品を作る最終目的はプレイヤーを楽しませること。
2. プレゼンはスピード
プレゼンはスピードに他ならない。
贅肉をそぎ落とし、必要なことだけ伝える。意図も第二案も必要なし。
絵は必要だけどシンプルに。必ずしも短い必要はないが、プレゼン時間をいかに濃密にテンポよく進められるかがポイント。
短く伝えたから印象に残るでしょう?
3. お客さんに説明できるの?
4. 仕様を変えること
5. 企画書の書き方
6. 企画は強火でザッと仕上げる
7. 苦労は忘れる、作品は残る
8. ディレクターは ”個”
9. とにかくやれ!!
10. なぜコラムを続けられたのか
11. プランBに頼るな
12. 価値観の幹と枝先
13. インプットを太く、アウトプットも太く
14. 内圧をカンカンに高める
15. 無意味な多数決
16. 暗示の力
17. コンセプトは貫くもの
18. 競争と豊穣
19. 言ったことはそうなっていく
20. エコチェンバー
21. アイデアが出ないとき
22. 絶対にケンカするな
23. 上は下なり、下は上なり
B: ゲーム性
24. リスクとリターン
ゲーム性は、駆け引き×リスクとリターン
例. スペースインベーダーの場合
このゲームは、砲台を操作し、左右に動くインベーダーを殲滅するゲーム
3つの状態がある
(1)距離が離れている:ノーリスク・ノーリターン
(2)砲台を近づける:リスクは増えるが、リターンを得られる可能性ができる
(3)さらに近づける:リスクがさらに増え、敵を倒すリターンを得る
「リスクを冒してリターンを得る」がゲームの本質。攻略にも影響する。駆け引きと本質は同じ
ゲーム性は、リスクを抑えてリターンを得る楽しさのこと
攻略は、リスクを抑えてリターンを得る工夫のこと
スペースインベーダーの攻略
インベーダーは横に動き続けるので攻撃範囲は斜めになる。これにより、追う場合と迎え撃つ場合でリターンが異なる。
ゲームバランスのキモが2つある
(1)リスクを決める要素
今回は砲台の横の長さ。ゲームの面白さに深い意味と調整を持たせる要素
(2)リスクを変えるシステム
今回は、トーチカで半身を隠すことができること
(余談)名古屋撃ち
侵略寸前は、ものすごく大きなリスクがあるが、敵のビームが当たらなくなる(=無敵状態。砲台が持つリスクの軽減)
最大のリスクと最大のリターンが重なっている状態。
(狙ったのではなくバグだと思われるが、結果鋭い仕様が入った)
例2:スーパーマリオブラザーズ
敵を踏んで攻撃に変える操作について。
(面白い前提で話を進める。味オンチだとコックになれないのと同じ)
敵と近づくにつれてリスクが上がり、リスク最大の時にカメを倒すリターンが得られる。空中制御の不自由さもスリルと快感を大きく引き立てる。
カメ甲羅の利用には大きなリターンがあるが、同時に反射で返ってくるリスクがある。よくできたシステム。
リスクとリターンはかなり近いところに適切な大きさに配置する。合致させたりどんでん返しがあるなど、刺激的に織り込むべき。
※ 注意
駆け引きはゲームの面白さの1側面である。ゲームは、そこに該当しない遊びや面白さも内包している。
ゲーム性が上がれば一般性が下がる。
25. ギュッとしてパッと解消
ストレスをかけて解消することが面白さの核になる。
ギューッとストレスをかけてパッと解消するとスッキリする。
(1)クリアしなければ進めない障害があり、そのストレスを解消することでスッキリする(ex. 敵・障害・謎 etc)
(2)そのストレスをより効果的に解消できる道筋につなげるご褒美を出す。多少の選択幅を持たせた方がゲーム性は上がる(ex. 経験値やスキルで強くなる、お金を得て装備を整える)
元からの意味を考えればより斬新なゲームができるかも。
26. RPGのゲーム性
27. ゲーム性以外の面白さ
28. 悪魔の釜
29. ズルを許す
30. 浮遊感は落ちてこそ生まれる
31. はたして敵は必要なのか
32. ごほうび要素はまっ先に
33. 対戦は複雑になるもの?
34. 落ちものパズルのゲーム性
35. やられるとスッキリする?
36. 単調な坂は山登りにならない
37. リトライは迅速に
38. やり直しに見合う魅力はあるか?
39. シューティングゲームのゲーム性
40. ゲーム性を上げると、一般性が下がる
41. 昇竜拳コマンド
42. ランキングの功罪
43. 遊びって、何?
44. キャラゲームはらしさが第一
45. アクションゲームのゲーム性
46. 作業ゲームを面白くするには
47. クリアできないよりマシ
48. 強制感と攻略バランス
49. 戦略シミュレーションのゲーム性
50. どれぐらい良いことをした?
51. 長所を伸ばし、短所も伸ばす
52. ハンデをつけてバランス調整
C: 企画・ゲーム設計
ゲームのアイデアや仕組みを考えるときに必要になりそうなことをまとめた
53. フレームはコマ数
フレーム:画面を書き換える描画単位のこと
時間の単位は速度や距離の計算に影響
また、見え方や操作の滑らかさにも差が出る
フレーム数はゲームの機種や処理によってまちまち
基本は秒間60フレーム
ブラウン管TVの規格:NTSCとPALの話
駆け引きに違和感が出ていた時代があった
54. とにかくゲームさせてみて
55. 目の前に吊られたごほうび
56. ゲーム作りで食っていくには
57. 世界の窓はとっても狭い
58. ワンボタンでできること
59. 分解、考察、再構築
60. 良いおつかい、悪いおつかい
61. フレームを計れるようになれ!
62. 自然なチュートリアル
63. ほめてやれ!
64. ノーリアクションを排除せよ
65. ゲームのシナリオは特異
66. 応援する楽しみ
67. 3Dゲームで酔う場合
68. 階層アウトラインでまとめる
69. 見返りを想定する
70. あるものでしかわからない
71. 続編のありかた
72. 知っていることは話が早い
73. カスタマイズは想像で遊ぶ
74. 同じような作品
75. スコアの見せ方
76. パラメーターでキャラ立ちを
77. 色が薄れた世界
78. コンピュータープレイヤー
79. ゲーム内ムービー
80. 最初にクライマックスを
81. 初心者にはやさしく、気持ちよく
82. いただく時間を意識する
D: 仕様
ゲーム内に組み込む仕組みの考え方について
コンピュータと付き合うことを想定した内容
83. 大事なところはストップ!
ストップ演出、どんどん入れて行きましょう
例えば、ヒットストップやボスストップ
手応えが全然違ってくる。状況認識+感覚の増幅
(1)攻撃したときのしてやったぞ感
(2)ボスを倒したときの「やった!」とその余韻が終わるまでの時間
(3)やられたときの「しまった」感
見せ所で使い、プレイヤーの「あれ?」を防ぐ
演出を足していく(止める+振動+スロー)
ここぞというときに止めて、演出しましょう!
84. 物理ボタンに重たさを感じさせる
85. ジャンプのしくみ
86. 8つのヒットストップ仕様
87. 注視点をくっつけない
88. 遅さは罪
89. 速度の単位
90. ガケぎわのふるまい
91. マップもゲーム画面
92. 想定外の完成形
93. はじき入力
94. How to Play
95. ランダム性は彩りを添える
96. ハンデブースト
97. 平均と平凡は同じ
98. オンラインアップデート
99. 画面遷移は素早く
100. 重心をズラすとどうなる?
E: チーム運営
101. チームの情報共有
102. ゲームを作る職種
103. 思ったことはすぐに言え
104. 10人チームは7人分
105. 全員まとめて意図を知る
106. 日報のすすめ
107. デバッグは終わらない
108. 会社でゲームを作ること
109. その日のうちに全てこなす
110. 決断を先送りにするな
111. デバッグの体制
112. モニタリングは果てなく続く
113. ディレクターとプロデューサー
114. 小学生モニター
115. ディレクターは切る仕事
F: グラフィック
絵作りについて。専門分野系は参考文献があるので控えめに。
116. 素材を描かず、光を描く
素材を描くのではなく、それに反射する光を描く。
全てのものは反射する光を目に入れている。
例えば木を描くとき。
素材の固有色をテクスチャとして貼ると、深みを出すにはコストがかかる。
シンプルな手法でよりよく見せる。
(1)光を加える。色がついた光が差し込み、軍隊としての明暗をもたらす
(2)色相の落差をもたらす。印象を深くする。光も乱反射する
(3)空気感を出す。世界の奥行きを感じられる
最後に、日照方向に対し、明るくフィルターをかけるなど。
木を作れと言われたときに素材だけを表現するのではなく、最後のアウトプットは環境にある光であることを意識して表現する。
117. 判定のあるものを強調する
118. 大事と小事を見分ける
119. スケール感は正しく合わせる
120. レタッチ監修
121. ステージをじっくり見てみよう
122. ドット絵の初歩的な話
123. タッチを合わせる
124. アニメと実写が戦うような
125. 絵はゲームの楽しさに関係ある?
126. 監修あれこれ
127. ミニチュア効果
128. アナログな色合い統一
129. モーションブラー
130. 無いものをあると感じさせる
131. 最終出力
132. カベ破壊ひとつに
133. マンガ的表現
134. キャラを立てるデザイン
135. 監修あれこれ:ソラ編
G: モーション
136. モーション指定の仕方
137. やり過ぎてちょうどよい
138. 攻撃モーションの内訳
139. かまえは瞬時に極端に
140. 攻撃ポーズ
141. フォロースルーで印象が決まる
142. 情報が減るからおおげさにふるまう
143. ポージングのススメ
144. 扁平スケーリング
145. ダメージモーション
146. モーション補間の罠
147. フェイシャル
148. フリップモーション
149. モーションブレンド
150. 指の表現
151. 攻撃判定を常に意識
152. スケルトンの限界
153. 二軸で回転
H: エフェクト
154. モヤっとさせるな
155. キャラクターを際立たせる
156. 閃光、爆発、残煙
157. エフェクトをスローで見てみよう
158. 画面振動
159. ヒットマーク
160. ビルボード
161. 風切り
162. 効果は正しい大きさ感で
163. フラッシング
164. パーティクルの限界
I: サウンド
165. ゲームに合ったテンポ感
166. 重要度で効果音バランスを取る
167. 色んな環境で聞き比べ
168. 環境音楽としてのゲーム音楽
169. 音はフィクション、ノンフィクション
170. 音声収録
171. アレンジの手法
172. 原曲がすべて正しい
173. アタック強め、残響ほどほど
174. 効果音の指示
175. 環境音のバランス
176. 他の曲を例に挙げる場合
177. ファミコンの音源
178. 名作に音が悪いものなし
J: UI
179. わかりやすさとスタイル性
180. 文字の大きさ
181. いまどきの親切設計
182. ローディング画面
183. 文字強調
184. メニューは世界を語る
185. 色による区分
186. 大事なものをより大きく
187. 高速に選びたい
188. 必ず飛ばせるように、止められるように
189. ボタン設定
190. テキストの読み進め
191. メニューにヘルプを
192. 言語がなくてもわかるように
193. HUD
K: プログラム・テクニカル
194. ファイル名は合理的に
195. 調整をしやすくする仕組み
196. パラメーターを【】でくくる
197. ファミリーベーシック
198. チケットでタスク管理
199. 『スマブラ』のふっとばし
200. 多くの人がファイルをいじる方法
201. デバッグモード
202. 透過機能
L: 広報
203. 広報はかけ算
204. 製品像は正しく伝える
205. 体験版
206. ウェブサイト
207. 参戦ムービー
208. ゲーム画面を見せてくれ!
209. 人の目の前でゲームすること
210. ターゲティングとマーケティング
211. スマブラ拳
M: 雑談
文字通りの雑談。ゲームに関係あるハナシがほとんどだが。
ノンジャンルのようなもの。
212. 遅延を撲滅してほしい
プレイヤーの環境の話。
いかにレスポンスに優れたゲームを作ってもどうにもならない。
213. ゲームに与える賞
214. ゲームしながら運動のすすめ
215. ゲームソフトの価値
216. 愛猫ふくらし
217. 昔は昔 いまはいま
218. 有限会社ソラ
219. ダウンロード派? パッケージ派?
220. ソラの在宅支援策
221. 過去との競争
222. ゲームと目の疲れ
223. マスターアップ
224. ファミリーコンピュータ
225. 初代『星のカービィ』開発秘話
226. 開発中止
227. ♪ PRESS START
228. こどものころのゲームの話
229. 『スマブラX』の組閣
230. ガイドライン
231. レアものご紹介
232. ゲーム&ウォッチのスクリーン
233. 制作者も変わっていく
234. 大昔、数字でドット絵を描いていた
235. プレゼントを遊びに
236. 誰の足跡もない世界
237. 伝説の1986年
238. 収納のしかた
239. 生演奏でゲームプレイ
240. なんでも対戦ゲーム
241. ブラウン管
242. 岩田さんのこと
N: 企画コンセプト
桜井さん自身がディレクターをしてきたゲームのコンセプト
芯となる部分だけをシンプルに伝える
243. 星のカービィ
星のカービィの特徴
(1)吸い込み・吐き出しアクション。敵を利用するのは楽しい、という感覚が元。リスクとリターンがあり、表裏一体になっている
(2)飛行できる。落ちると1ミスになるのは重いと考え、飛行でパスできるようにした。同時に敵もパスできるが、ゲームボーイの画面は狭いので可とした。
ゲームをよりカンタンにリスクを減らせる方向性で考えている。
リスクを減らすと、ゲームは面白くなくなっていく可能性がある。ゲーム初心者に向けた調整。それでよいのか?と何度も言われたが「いいのだ!」と推し進めた。
当時、難しいゲーム作品が多かった。背景には潤沢ではないROM容量があり、難しくしないとすぐにクリアしてしまう。特にアクションゲームは製品寿命が短くなりがちだった。
カービィの役割は、ゲーム初心者をゲームの役割に導くこと。
手触りと音楽、クリアダンスは当時からこだわり実装していた。
244. 星のカービィ 夢の泉の物語
初心者向けというコンセプトは、市場が熟しきったファミコンでは通用しないと考えた。そこで「初心者と上級者を同時に満足させるには?」という重要な課題を立てた。
このときのアンサーは、コピー能力というアイデア。敵を利用することについて踏み込んだもの。初心者は吸い込み・吐き出しだけでもクリアできる。ゲームに慣れた人は、マニアックなコピー能力を使いこなし、より幅が広い遊びができるように。基本的なクリア以外のところに、より楽しいところや仕掛け、テクニックを搭載した。
結果、カービィのキャラクター性を爆発的に高めた。
様々な姿や能力を見るのは楽しく、新しい敵に会うことも楽しみになる。敵に個別の意味を持たせられることは大きい。
作るのは大変というデメリットはあったが、作れる見立てはあった。
画面が広いと飛行が更に強くなる。
対策として、インフォボードを大きめにした。コピー能力を綺麗に見せる効果もあった。また、前作からの中ボスによるスクロールロック設定で補う。
飛行速度を遅くしたことで、バランスが取れた部分もある。
そのほか、ゲーム初心者へのサービスとして、ワンボタンでできるサブゲームを3つつくった。また、入口をワールドマップに配置し、要らない人はパスできるようにした。強制感がない。
カービィにコピー能力がついたことで、のちのキャラクター性や人気に絶大な貢献をしたと考える。のちのシリーズに対する影響も甚大。
245. 星のカービィ スーパーデラックス
246. 大乱闘スマッシュブラザーズ
247. 大乱闘スマッシュブラザーズDX
248. カービィのエアライド
249. メテオス
250. そだてて!昆虫王者ムシキング
251. 大乱闘スマッシュブラザーズX
252. 新・光神話パルテナの鏡
253. 大乱闘スマッシュブラザーズ for 3DS / Wii U
254. 大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL
S: スペシャル
ゲームセンターCXコラボ #1
ゲームセンターCXコラボ #2
ゲームセンターCXコラボ #3
255. 桜井政博のゲーム作るには 最終回スペシャル
所感など
1動画1メッセージが徹底されているし、内容が体現されている