たばこ販売店の売上を5%UP、大赤字から黒字に回復させた戦術(プロローグ)
平成11年から令和4年までの24年のうち、2回(+2.2%、+0.9%)を除いた22年にわたって対前年売上(販売数量)▲5-10%を続けていて、売上が4分の1になった商品。
それがたばこです。
ずっと減り続けてきましたが、コロナ禍が始まってからまたさらに販売数量を落としています。
普段の生活においても、タバコを吸う人を見かけることがめっきり減りました。分煙の推進もあって、タバコを吸わない人にとってはなおさらです。わちゃーっとスモーカーが塀で囲まれた喫煙エリアに集積してる光景を遠目に見かけるくらいでしょうか。居酒屋でも「あれ? あそこの人たちごっそりいなくなってる?」と気付くと店の外で人目を忍んで吸っているように。
必然的に、おばあちゃんが小窓の向こうに座っているような昔ながらのたばこ販売店も、めっきり見かけることが減りました。
そんなタバコ販売店、弊社が買い取った時は売上6000万円に対して赤字が200万円を超えていました。
その状態で買い取り、4-5か月で黒字にして、2年後に諸事情により売却しました。ずっと保有していたかったのですが…。
この間、市場は▲5-10%を続けていましたが、売上は+2-3%で伸長していました。初年度から赤字を解消して黒字化へ。
統計がないのでわかりませんが、V字回復を果たした日本で唯一のタバコ販売店なのではないか?とさえも思います。強烈な市場の逆風、そのハイピッチを体感しているからこそ言い切れます。
その黒字化するまでの具体的なエピソードをご紹介していきます。
私はノンスモーカーで、たばこの知識なんて皆無でした。なのになぜたばこ販売店なんて買ったのか?ですが、本音を言えば「勘違い」でした。
「約束が違う!」「どこにそんな約束が?」
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