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ロビンソン

『誠に勝手ながら当館は午後八時三十分にて、閉館とさせていただきます』
頭の上からアナウンスが流れてくる。
 こうでも言っておかないとどこからかクレームが来るんだろうか、大衆的な衣料品店としては二十時三十分の閉店は妥当だろうに。すべてのことに配慮するのは良いことだろうけれど、誰かが疲れないだろうか。
「ぜんぜん勝手なことなんて無いのにね」
 隣を歩いていた君が言う。それが嬉しくて微笑んでいたら、何笑ってんのって不思議そうな顔をしていた。
 ふとスピッツの歌を思い出す、同じセリフ同じ時。


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水叉直
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