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需要がなくてもそこに楽器があるから弾くだけ

先日のあきやさん講演会で「コンセプト会のワーク」というお題を聞いて、自分の場合は楽器の発表会だなとぼんやり考えてました。

新たなチャレンジをどんどんされている皆さんと比べると、慣性の法則に従って生きてきた人生の延長でしかないのですが、勝手力・自作自演力・自画自賛力は無意識に踏襲していたのかもと思ったのでメモしておきます。


SNSで神がかった演奏をアップしまくる技量があるわけでもない、タダの素人でしかない、毎年発表会に向けてやっとこ一曲仕上げる程度のキャパしかない自分の演奏、世間的に需要がないことは明白なのですが、社会人でレッスン再開したとき、需要という発想がありませんでした。

ただただ干からびそうになっていた自分自身を救うこと、目の前の楽器にチャレンジしたい気持ちしか当時は頭になかったです。自分自身の需要はあったということにはなりますね。仮に他者からの需要とか言い出したら、恥ずかしさが勝って到底人前に立つことなど無理。シンプルに弾きたいと思う気持ちだけで、続けてこれました。

極端な話、空っぽのホールで弾いてもいいと言われたら、喜んで弾くと思います。もし聴いてくれる人がいたならありがたいこととは思うけど、一日5-6時間以上とか練習できる環境でなければ進んで人前に出たいという気持ちにはならないかな。

いざ現実のレッスンとなってみればブランクあって手は鈍ってるし、バリバリ弾ける他の生徒さんと比較すれば落ち込むし、練習用の電子楽器は一番安いライン、先生に言わせれば「家電」を使ってのスタート。

「レッスン中断前より上手くなりたい」と先生に宣言して、そのレベルは何とか通過できた気はしますが、うかつに欲を出し始めると、今度はエベレストの麓にも到達していない、遠景に見ている程度の段階でしかないという気持ちに囚われます。

毎年今の時期は秋の発表会に向けてメンタル削られていて、今年も例外ではなく、レッスンで辛口の指導の連続に毎回顔が引き攣ります。

仕上がるの、どーするの、と詰められ呆れられるけど、仕事子育てしながらだとそこまで練習時間を取れるわけではない事実は厳然としてあって。全ておっしゃるとおり!!と受け取りながら、先生が示しているゴールの5周回遅れぐらいのところをひたすら走っている感じ。都度、切られていたら身が持たないので、受け止める、でも歩みは止めないことにしている。今自分のいる場所から進むしかないわけで、魔法が使えるわけでもなし。。

先生の指導は人前で弾くに足る仕上がりを基準に一貫しているので、練習ができていようがいまいが、発表会に出ることをコミットした自分にすべて責任がある。とはいえ、ダメージ食らいすぎて、帰り道にコーヒー休憩が必要になる日もある。。。

でも、不思議と止めようとは思わずに既に社会人として15年ぐらいはレッスンと発表会への出演を続けていますが・・予定を入れないと、曲の仕上げもいい加減になりそうなので、敢えてでそうしています。厳しくされると初心に返るようで新鮮、というドMな思考も手伝ってる、多分。

この状況を勝手力・自作自演力・自画自賛力に分解すると。

  • 勝手力: 聴衆がいようがいまいが弾く。選曲を先生に反対されたら、健康寿命の間にチャレンジしたいのです、と押し切る。

  • 自作自演力: 限られた練習時間で曲として纏めるための落としどころ、表現方法を考え、練習し、何とか本番に間に合わせる。

  • 自画自賛力: 本番終わったら時間ない中でよく仕上げた自分!!!と勝手にブチ上がる

ここで通っている音楽教室の発表会大人の部を例として挙げますと、Xでポストしたように、参加はする、でも到底人なんか呼べない、と半数以上の人が自分一人で参加します。ごく稀にはじめて彼氏・彼女などを呼んだなどのサプライズが起こりますが、それ以外は各人緊張しすぎていて、誰が誰を呼んだ呼ばないなど殆ど気にしません。

私は子供に母が無様を晒してもステージに立ってるところを見せるために家族を呼びますが、え~今年も発表会あるのーとぼやき出したのでそろそろ一人参加にしてもいいかなと(笑。コロナで呼べる人数が1-2名など制限されたので、あまり広く声もかけずらくなったのもありまして。

自分も含め、「発表」会言いながらなぜ人を呼ばず、出演はするのか、と考えたとき、出演者だけでも音楽に興味のあるどうし、聴いてはもらえて、音響が素晴らしい会場で弾けるし、技術レベルに関係なく、お互い前回からの進歩にエールを送り合い、次に弾きたい曲を妄想するのが楽しいからではないかと。

JJF的には衣装も大事ですが、先生によってはロングドレス必須の場合もあるところ、私の先生の場合はそこまで求められないので、ペダルを踏んでる足がみっともなくない程度の、結婚式二次会風の服率が高い。

これも、直前になると練習のことで頭がいっぱいになり考えられなくなるので、年中断続的に考え続けています。これがマストというものが決まったら、それに合わせる形で手持ちのものを足したり引いたり。間に合わなくてほぼ通勤着の寄せ集めで出る年もあります。

今年はほぼこれ、はもう決めているので、晴れて本番終わったらまた報告いたしますー。



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