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転職のタイミング

これまで1万人以上のキャリアに向き合ってきたキャリアコンサルタントです。
転職をしたいと思いながら、かれこれ2年くらい経過している人によく出会います。転職するにもパワーがかかりますので、仕事が忙しいと先延ばしがちですよね。
ベストなタイミングがあるのかと聞かれるので、転職市場の動向を見てみましょう。


1. 年始(1月~3月):求人数が増える時期

  • 特徴

    • 企業が新しい予算や事業計画に基づいて採用を強化する時期。

    • 特に正社員の求人が増加傾向

  • ポイント

    • 年末年始に離職者が出ることに伴う補充。

    • 転職活動を始める人も多く、競争が激しい。


2. 春(4月~6月):やや落ち着くが求人は安定

  • 特徴

    • 新年度がスタートし、企業が新入社員の教育や運用に集中。

    • 中途採用はある程度維持されるものの、1~3月ほど活発ではない。

  • ポイント

    • 新入社員が定着しなかった場合の補充採用が発生することも。


3. 夏(7月~9月):求人が再び増加

  • 特徴

    • 上半期の進捗を基に、企業が必要な人材を見極める時期。

    • 特に7月は採用が活発になる傾向がある。

  • ポイント

    • 夏のボーナス後に転職を考える人が増え、求職市場が活発化。


4. 秋(10月~11月):採用のピークが再び到来

  • 特徴

    • 下半期の事業計画に向けての人員補充。

    • 年内に採用を完了させたい企業が増える。

  • ポイント

    • 特に10月は企業の採用意欲が高まり、良いタイミング。


5. 冬(12月):新規求人は減少するが採用活動は活発で内定が出やすい

  • 特徴

    • 年末に向けて採用活動を一段落させるため内定数は多い

    • 年明けの採用計画に備えて求人が減少することが多い。

  • ポイント

    • 年内に決着をつけたい場合、12月上旬がラストチャンス

人事採用担当者の年間の繫忙感を見ていても、月末・年末・期末などは、内定を出しきって採用活動を終了させようとする活発な動きがみられます。
また同じ会社で、中途採用と新卒採用は同時に動くため、マンパワーの関係から3~5月の新卒採用ピーク時に中途採用のボリュームが重ならないこともポイント(いったん、落ち着く傾向がある)です。
年明けに転職するぞ!と言う人は、そろそろ準備を本格的に始めてみる頃でしょうか。

ただし、改めて見ていただくと年間いつでも求人はあり、採用は景気の動向に連動しています。コロナの自粛期間があった頃は、工場も売り場も全てがストップしたので、採用市場も当然かなり冷え込みました。そこからの反動があってか、特にIT業界や、IT関連職種は年々採用が過熱している状況です。今は、時期不問で良い求人に出会えると思います。

そしてより大切なのは、自分の希望する会社・部署の採用があるかどうか。
これは、本当にご縁です。

中途採用の募集背景は、主に離職者や社内異動による欠員補充、需要拡大に伴う人員強化、新設部署や新店オープンに伴う新規募集、専門スキルの補完、多様性(ダイバーシティ)や組織活性化のための人材確保などがあり、年間で計画が練られますが、ハローワークや一般的な求人サイトには公募されないこともあります。
リファラル(社員紹介)や、特定の紹介会社やヘッドハンティングのみにしか求人情報が開示されないこともあります。
行きたい会社があれば、関係者や知り合いを探すことは得策です。

結論、転職しようと思ったときがタイミングで、幅広く求人を見て、何かしら動いてみることをお勧めします。
良い求人はすぐになくなってしまい、今後二度と一般公募されなくなるかもしれません。

応募者の都合だけを考えれば、内定が出てから本当に辞めるかどうかを考えても構わないですし、まずは入社すべき会社かどうかの前に、応募するかどうかの段階で、まだまだハードルは低いはずです。
転職活動を何かしら開始して考えが整理されることもあり、自分の市場価値がわかったり、他社を見ることで改めて現職の魅力が引き立てられたり、キャリアを考える上で抜けている視点が見えてきたり、「転職したいけどなぁ、どうしようかなぁ」という数年間溜めてきたモヤモヤはそれだけでも晴れると思います。
面接もある程度の慣れが必要で、本命企業が最初の面接だと後悔することがあるかもしれません。
志望度が低かった企業でも、選考を進める過程でどんどんと興味が湧いてくることも一般的です。どこに自分の可能性があるかは、求人票を眺めているだけでは分かりません。

一過性のトラブルや、特定の上司との負の感情だけで転職を決めることは避けたいですが、それも含めて、転職活動自体が「自分の今後のキャリアを見つめ直す良い機会」になることは多いので、まずは楽しみながら今日から、活動を始めてみることをお勧めします。

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HP:インフィニティ キャリアコンサルタント

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みるふぃーゆ
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