#映画感想文 「ペンタゴンペイパーズ」 メリル ストリープがやはり素晴らしい。憧れのThe NY TimesじゃなくてThe Washington Postの話
wikiより抜粋
ペンタゴン・ペーパーズ (英語: Pentagon Papers) とは、1945年から1967年までの米国のベトナムへの政治的および軍事的関与を記した文書であり、国際安全保障問題担当国防次官補のジョン・セオドア・マクノートン(英語版)(海軍長官就任直前に死亡)が命じて、レスリー・ハワード・ゲルブ(英語版)(後に国務省軍政局長)が中心になってまとめ、ポール・C・ウォンキ(英語版)国防次官補に提出された極秘文書。文書は1971年に『ニューヨーク・タイムズ』のトップページで最初に公開され、ベトナム戦争の舞台裏を暴き、一大スキャンダルとなった。
2011年6月、全文が機密解除され、一般に公開されている[1]。
このペンタゴンペイパーズを最初に公開したのはThe NY TimesでTimes。政府から出版差し止めを食らう。そこに同じソースから文書を手に入れたThe Washington Postが次に記事を公開する。
このThe Postの社主のキャサリンを演じたのがメリル・ストリープでキャサリンは、ニクソン政権下当時に国務長官ロバート マクナマラの友人である。マクナマラはこの文書を分析して、アメリカには勝算がないとわかっていながら、撤退するというアドバイスをせずベトナム戦争は泥沼化している。彼女は夫が自殺したために社主におさまっており、NYSEに上場した直後という難しい立場。全員が、政府の言うことを聞かないと豚箱いきとかおどされながら、このキャサリンは見事な決断をしますが、この決断はそんな甘いものではなかったと思います。
映画では、彼女がなぜ、公開に踏み切ったのか、という強い心の動きに関してあまり、はっきりと描いてないような気もする。キャサリンはどちらかというと体制派みたいな動きをしているけど、最後には決断する。その決断は苦渋の決断というよりは当たり前のことでしょという感じがいいです。まわりが大騒ぎをして、脅しても彼女は、ひるまない。「OK, Lets go」といって出版します。ここあたり、まわりもびっくりという感じの決断なのですが、それは積りに積もった彼女の心のうちにある正義がもたらしたものなんだなと観ているほうは納得します。
彼女は人間として、友情は重んじるし、約束も守るし、自分がしようとすることをきちんとマクナマラに告げます。なぜ、こんなことをしたのかとマクナマラに質問して、穏やかに真意を聞き出そうとします。そこあたりが、ともて、説得力があるつくりだなと思ってみてしまいます。
このキャサリン・グラハムという社主は、夫が自殺しなければ、こんな社主を務めることなく、平和な上流階級の主婦として一生を終えたと思うのですが、その運命を彼女は、毅然というより、自己のなかではうろたえながらもだれにも頼ることなく決断して実行していくところがいいなと思いました。
かっこつけることなく、これが私が決めることだから、したがってもらうわという感じで強い人間になっていきます。
トム・ハンクスがやはり、うまいなと思います。やんちゃな編集主幹、ベン ブラッドリーを演じました。嫌な文屋という感じですが、The New York Timesをライバル視して、競争する。メデイアとして、このチャンスを生かさないといけないということでキャサリンにも辛くあたります。
でも、彼がいないと記事にはできなかったわけで彼も強いリーダーとして描かれていて、それをトム・ハンクスが見事に演じたかなと思います。
なんといってもスピルバーグですから、映画の質は高いですね。
大統領選の日に民主主義の危機を感じる日だから、この映画を思い出し、感想を記録しました。