![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/164910191/rectangle_large_type_2_bedc3c021f067807bc8d6ee2b8a58d56.png?width=1200)
バレエ 発表会という魔物4
バレエ発表会の話、続きを書こうと思います。
なぜ、バレエを続けているのか、ということに対する答えになるのかなと思うからです。
発表会に出ると本当に自分が嫌になって、こんなに努力してもこんなものなのかと思って、今までの時間、お金、努力がすべて無駄なことのように思えます。
発表会に立つためには、ヘアセット、お化粧とか、わたしが苦手なことばかり。バレエメイク、ヘアのアップと独特の決まりがあり、それをまねるためにわたしは近所の個人でやっているサロンにいって、教えてもらいました。
説明をして、こういうメイクをしないといけないといって、再現してもらい、それをつくる勉強。時間とお金がかかりました。これが大人バレエ。子どもの頃からやっていると慣れているのでみんな自分でサクサクとできるみたいです。
ヘアのアップもバンというお団子をつくるわけですが、それができず、、最初は美容院にいってやってもらっていました。お金で解決。大人バレエ。
でも、舞台のリハは朝が早くなってきてそれが通用しなくなりました。
友達に家に朝きてもらってやってもらったりとどこまでの他力本願の私でしたがついに自分でやらないといけず、それもがんばりましたが、後ろが見えずうまくできません。。困った私は前日に美容院にいって固めてもらって乗り切りました。ひどい話です。
さてさて、2回目の発表会はワガノワ出身の先生の初めてのバレエコンサートに先生の創作バレエで「愛の挨拶」で踊ることになりました。6人だったような、、まったくおぼえておりません。そのときの私は母が倒れて、定期的に秋田に帰らないといけない状況で帰るのは土日だったので、土日リハがかさなり、なかなか、難しい状況でした。
振りを教えてもらうときに私がどうしても休まないといけず、あとで纏めて教えてもらっていたのですが、本当に今とちがって、利がわかっていないので振りおぼえが悪く、今から思うとなんでできなかったのかなと思いますが、基礎ができてなかったのかなと思います。ペアでシンメトリックに踊るとなると右と左が逆になります。今だとすぐに理解できるのですが、右左でおぼえようとするからできなかったのかも。今だとクロワゼ、エファッセというポーズでおぼえたら、どこにいようとおぼえられたのだと思います。
先生は、スケジュール通りにやると決めていたので私が休みでも、関係なく決まったときに決まったことをやるというように事を進めていました。
そんなこんなで発表会の前の日まで、わたしだけおぼえられなかったのか、間違いが続き、ペアの女性からLINEがきて、「せっかくあれだけの先生が教えてくれているのに、真面目にやっていない。わたしが休んだおかげでほかのことに集中できるのに、わたしの振り写しに無駄な時間を費やして、作品の質の向上を邪魔している」で非難してきました。このひとは親子で参加しており、なんというのか、親子での圧がすごかったです。お嬢さんのほうは小さい頃からバレエやっているのでお上手だったと思います。
そんなこんなで、その日の夜は私は号泣してしまい、先生に舞台に立つのを辞めたいと願いでました。
先生からは「わたしが不真面目だとは思わない、ずっと丁寧に練習しているし、きっとうまくいく。一度、舞台に立つと決めたのなら、怪我以外で棄権することは許されないのよ」と返事がきました。世界の舞台で踊ってきた先生の言葉には説得感があり、私はその返事をもらってからは心が落ち着き、無事に舞台を終えることができました。
舞台に立つということは、ということを学んだし、時間には限りがあるということ、調整していくこと、など色々学びましたし、発表会をするというのは大変な準備が必要で、その細々な作業をひとりでこなし、当日は先生のご両親が大阪からかけつけて手伝ってくれていましたが、そこまでやって、ひとりひとりにお礼のクッキーまで焼いて配っていました。先生の超人ぶりに胸が熱くなりました。
この舞台でも私は舞台に立つことの意味、もちろん、舞台に立たなくてもバレエはうまくなりたいし、続けていかなきゃと思った次第です。
先生は、今、大阪で大きなバレエ教室を主宰されています。
感謝しかないですし、ずっと尊敬しています。