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映画感想文「サンドラの週末」 マリオン・コティアールはやはりすごい女優。シリアスな人間ドラマ。

これは、フランス映画なんだと思うと不思議。

働くことの正義。昔のサリー・フィールドが出てた映画を思い出す。
フランス人もこういう社会派のような映画作るんだと思った。シドニー・ルメットなんかが作りそう。

労働者と雇用者の戦い。。

実際にありそうなリアルなフランス労働者の話。

あらすじ:
体調を崩し、休職していたサンドラ。回復し、復職する予定であったが、ある金曜日、サンドラは上司から突然解雇を告げられる。 解雇を免れる方法は、同僚16人のうち過半数が自らのボーナスを放棄することに賛成すること。 ボーナスか、サンドラか、翌週の月曜日の投票に向けて、サンドラが家族に支えられながら、週末の二日間、同僚たちにボーナスを諦めてもらうよう、説得しに回る。
日本人からするとフランス人って、それだけで豊かでみんな優雅に暮らしているように想像するけど、もちろん、労働者もいるわけで階級制度がひどいと思う。
このサンドラを演じたマリオン・コティヤールは終始タンクトップにジーンズで化粧もせず、淡々と演じている。憤りを感じて、何回も泣くシーンがあるけど、本当に気持ちがわかる。
働くことは理不尽。

一人一人、あっていくけど、心ない事言われたり、反対に説得する上で感動的。
ボーナスか、仲間の解雇を投票でというのは随分な話でこれはフランス人っぽいかも。

サンドラは病み上がりで体調も悪いけど、夫の支えもあって、一人一人あって、説得して歩く。この夫は案外、優しいというより、生活がかかっているからという理由でリアル。
生活をしていくことは大変。

美談ではなく、淡々にリアルに戦っていく姿に胸打たれる。

傷つきながら、励まされてつつ、戦い続けた彼女は、最後は大きな決断をするんだけれどそれも、見ていて美談じゃなく強い説得力のある決断でそれがすごく良かった。

マリオン・コティアールって、異様にハリウッドに好かれるなと思ったけど、この人はすごい女優です。
さらに好きになりました。