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ラッセル・クロウには駄作がない。映画 The Next Three Days

ラッセル・クロウって、なんて凄い俳優なんだろうかと思います。見た目はじゃがいもみたいなのに、におい立つ男の色気と知的なオーラは凄い。悪役を演じても、まぬけな人間を演じてもうまい。でも、愛するひとのために立ち上がる男を演じたときが、一番かっこいい。
そんな彼の最近の映画、ロビン・フッドの次にでた「The Next Three Days」邦画タイトル「スリーディズ」ですが、wowowでやっていて、録画したんですが、最高によかったです。めちゃくちゃおもしろいです。これは、フランス映画のリメイク。Pour Elleという「すべては彼女のために」をハリウッドの最高の映画人、ポール・ハギズが脚本、監督しました。

殺人という無実の罪で統監されている妻。無実を証明しようと必死になるものの、警察の無能さで20年の判決を受け、彼は妻の脱獄を計画する。この計画が念入りで、緻密に錬っていきます。あぶない目に会う。越えてはいけない一線を越えていく。それは、すべて愛する妻のためです。
ここあたりがやはり、もともとフランス映画ということもあり、甘い話ではないですね。だからこそ、リアリティがあり、抑えた演技のラッセル・クロウが最高にいいです。
そして、映画が豪華キャストです。リアム・ニーソンが脱獄を成功した人間で彼にアドバイスをするという役で一瞬でてくるし、オリビア・ワイルドが近所の女性でちらっとでてきます。有名どころなので、なにか、伏線でもあるのかと思うくらいなのですが、本当にちらっという感じです。

念密に計画し、経済的にも追いつめられて、家も売って、3人で違う国で新しい人生を始める準備をしてきたのに、妻は違う刑務所に移動になるという連絡を受ける。それも3日後に。これはタイトルのThe Next Three Daysの意味なんですね。いままでの計画がだいなし、そのためには、3日間で脱獄をしないといけなくなる。という緊迫したシークエンスに手に汗握る。そして、妻は彼を破滅においこみたくないから、しり込みをします。
24並の次から次へとおきる危機を寡黙な男ラッセル・クロウは淡々とすり抜けていきます。

エンターティンメントとして、至極の作品となっているし、ラッセル・クロウの魅力全開の最上級ロマンティック・スリラーです。