ふたりで糸まき。 1
太陽いて座シーズンスタート、haruちゃんとの往復書簡「ふたりで糸まき。」を始めます。
きっかけはTwitterでおすすめ本のやりとりをしたこと。
辻村深月/傲慢と善良 の読了ツイートからコメントのやりとりが続き、haruちゃんから絵本や心あたたまる本を何作もすすめてもらった。
私は人に何かをすすめるのが苦手で、「自分のセンスはトンチンカンじゃないか、相手に面倒くさい・ウザいと思われてないか…」と不安と葛藤しながらすすめるから、何かすすめてもらう側になるととにかくうれしくて仕方ない。おすすめの内容と同じくらい、すすめてくれる気持ちそのものが愛情深くてうれしい。
haruちゃんにすすめてもらった本のリストの中にharuちゃん自身の感想を書いたnoteがあって、気持ち・愛情があふれだす文、繊細な言葉が織りなす文、潤いみずみずしさにあふれた文がステキで、読んでいると自分の心がどんどん優しくなっていく気がした。
そして、過去記事のwish100リストの中に「往復書簡をする」というwishを見つけて、「このセンスにずっとふれていたいな」という気持ちが抑えきれず、無謀にも往復書簡をやりたいと願い出たのです。
上記きっかけで始めることになった往復書簡は、特にテーマは決めず、お互い自分の言葉をそっと置いておき、そこから感じたことや思いついた言葉・インスピレーションをまた相手が置いて行くスタイル。
リスが絵を描いて切り株に置いておく。数日後に見に行くと、もう1匹のリスの絵が置いてある。それを見てまた絵筆をとる。西光亭のリス、クルミッ子のリス。相手の光を眺めながら紡いでいく。そうやって言葉が織りなされて、私たちの日常が少しずつ楽しいものになっていったらいいなと思う。ふたりで言葉を紡ぐから「ふたりで糸まき。」。
* ルンルンを買っておうちに帰ろう
今回往復書簡を始めるきっかけになったwish100リスト、私も5年くらい続けて年明けに書いているけれど、叶うものと叶わないものがはっきり分かれる。
誰かに会いたいという願いは、友だちでも10年以上会っていない相手でも、まったく連絡をとっていない人でも叶ってきた。
家族で行きたい場所にも行けた。
ちょっと気合いを入れないと買えないものも手に入る。買わなくても物の方からやってくることもある。
住みたい場所、家も見つかる。
旅行は、全部ではないけれど実現する。
2022年のスタートは本当に新しい友だちが欲しかったようで、後で見直したらリストに2回も「友だちを作る」と書いていた。友だちになるための友だちではなくて、好きなもの・ステキなものを共有しているうちに自然と話ができて、少しずつ自分の好きなものの輪郭が広がっていくような相手がほしかった。
だからこうやって大好きな本をきっかけにharuちゃんと往復書簡ができるのはとてもうれしい。
叶わないまま何年もリストを繰越し続けているリストは、数時間あれば叶うはずの自分のための願いばかり。
ヨガに通う。ヨガウェアを買う。
逗子、鎌倉をのんびり歩く。納言志るこ。
大好きな紅茶屋さんの紅茶を、茶葉の通販ではなくイートインで飲む。
ホテルのアフタヌーンティー、東銀座の大好きな喫茶店のなみなみ注がれたロイヤルミルクティー、東京ステーションホテルのラウンジのマンゴーティー。
ゆっくり靴の試着をして、おしゃれなフラットシューズを買う。
手を伸ばせばすぐ届きそうな願いなのに、もう何年も手を伸ばしていない。
少しの時間があっても、この時間で洗濯物がたためる、後から疲れないように横になって体力を温存しておこう、おかずの作り置きするか…と自分の気持ちをセーブして小さな願いから目を逸らし、仕事帰りに立ち寄れない場所は全部見ないふりをする。
何年も繰越された願いは叶えてみたら大したことないかもしれないし、期待しすぎたかなと肩透かしかもしれない。
けれど、この先小さな願いを叶えていったら、少しずつちがう新しい自分になれる気がする。
新しいwish100リストを書く季節。
今のリストでも、新しいリストでもいい。これからは自分のための小さな願いをひとつずつ叶えていく。
まずは、のんびり試着をして新しい靴を買おう。いい靴はステキな場所に連れて行ってくれる魔法だから。
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