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キャラクターと一緒にライブしたいじゃん。

コロナ禍の際にどうにか配信ライブを楽しく見てもらいたくて、3Dと実写を合わせたXRというものに挑戦してみました。

ライブハウスを3Dで作ってグリーンバックの前で演奏したのをリアルタイムで合成するという手法です。

過去ゲームのイベント等は実際のライブハウスなどで行ってきましたが、コロナ禍でにっちもさっちもいかない状況になり、ちょうど最終作「MUSICUS!」も発売後で時間もあったから「キャラクターを3Dで動かしてライブさせたろ!」と知識0から様々な方のご協力を経て作ってきました。
※筆舌しがたい苦労話は過去の記事をお読みください。

コロナ禍でブランドとしての最後のライブもXRでやる事になり、それなりにアップデートを繰り返してきました。
本当は豊洲Pitあたりで派手にやりたかったけどしゃーない。

んで自分でも「3Dキャラクターのライブ映像で究極作ったろ!」と数千万のコスト(研究開発費含む)と2年の時間をかけて作ったのがこちらのDr.Flowerのライブであります。
これ作る開発費稼ぐのにOVERDRIVEのゲーム原画売り捌くという暴挙までした。

19曲5人編成4会場の音響までクソ程こだわったインディーズレベルじゃお目にかかれないレベルのライブ映像です。2時間たっぷり。

これに至るまでの動機は多々あるんですけど、「けいおん!」から始まって最近だと「バンドリ!」「ガールズバンドクライ」「ぼっち・ざ・ろっく」など多数のバンド作品が人気を博してまして、それに伴い作品や登場バンドのライブなんかもめちゃくちゃ盛り上がりを見せてますな。

でもその手のライブって声優がバンドを組んでパフォーマンスするってのがメインなんすよね。でも俺としては「その作品のキャラクターが作品の延長線上でライブ活動してて欲しい」訳ですよ。そんなもんわがままだってのは超わかる。3D関係を数年頑張ってきたから「人間にバンド組ませてライブ仕込んだ方が安いし早いのでは???」と思った事は3京回(誇張含む)ぐらいある。だって人間はキャプチャーしなくても動いてくれるし。

とはいえ数作ではあるが昔からバンドをテーマにした作品を世に送り出してきた身であり、やりたい事に対してクルクルパーな程熱量を持つ私としましては「自分のトコのゲームのキャラクターと一緒にセッションしたいじゃん!」という熱はふつふつと持っていたのだ。

そんな折に各XRライブで世話になった株式会社ANOが「引っ越してめっちゃスタジオ規模広くなりました!」というお知らせが来まして「こ、これは天啓では??」と思い来年テストライブを行う事にした。
「実写のライブ+リアルタイムでのモーションキャプチャーの合成」
というクソハードル高いネタではあるが、これが完成すると
「きらりとAiRIが一緒に歌う」とか「律穂とPricoが一緒に歌う」「アイネと美禰子ちゃんが一緒に歌う」なんて事が可能な訳だ。

そのハードルをクリアすべく最初の一歩はまずテストじゃ!
という訳でANOのスタジオにて「生ドラムとエレドラどっちがいいんじゃテスト」「実際の映像にモーションキャプチャーのキャラ乗っけてどうなるのかテスト」「どこまで横軸移動が可能かテスト」を行った。

XRのライブだと性質上、どうしてもエレドラになりがちだったので生ドラム使えるかどうかスタジオの周辺にどう影響あるのかなどのテストが必要だった訳。

以前のスタジオの5倍は広い。
ドラマーデスヲさんに協力してもらい生ドラムとエレドラ持ち込んでもろた。
実際に組んでもらい音の漏れや振動音のチェック。

テストの結果、新スタジオだと土日限定でイケるという結果に。
よっしゃ!!!続いてモーキャプテストやで!

この中にモーションアクター置いてパフォーマンスをする訳。
モーキャプしたデータをこちらの基地で実写やステージデータと合成させる。
見てるだけで吐血しそうなぐらい大変そうな作業な訳で。

朝も早よからやって夕方頃にようやくキャラクターとハイタッチできるようになった。(寸尺はまぁあとで調整するにして)

なんせモーションアクターとバンドの距離があるので、うまいことまとめるには演技力というかモーションアクターの位置に合わせてこちらも動くという至難の技を体得しないといけないことがわかった。

これ普通のボーカリストに「2日やる。これを体得しろ」っつーのは正直無理やで…となった。俺はDr.Flowerのライブなど全てアクター雇う金ねえから自分でアクターやってたので理解できるけど、普通の演者に求める技量としてはかなりハードル高いんじゃないだろうか。ここから詰めてってハードル下げるように仕組み作りからやるしかないけど。
感性で動くミュージシャンとは真逆の事をさせないといけないってのがネックかもね。

という訳で2025年の1月にテストライブやります。
よかったら付き合ってください。1月19日頃予定。


上記のネタを実際に行うのに「こら金がかかるな…」と思ってた所に、なんと古巣のCAMPFIREからカムバック要請があった。

「金は欲しいが陣頭指揮とってプロジェクト動かすのはめんどくせえから嫌」というジレンマの元、交渉の結果「若手スタッフの教育」という形で期間限定でカムバックすることになった。
8年ぐらい顧問やってたけど数年前にやめる時に「ロックスターになるんでやめるわ!」つって辞めたのにまた出戻りするとは。
カッコ悪いがやりたい事の方が優先だからな。
なんせ3Dは湯水のように金がかかる(体験済み)

ここ数年で謎の肩書きをだいぶ整理してきましたが「エグゼクティブアドバイザー」なる謎の肩書きが増えた。多分ハートマン軍曹みたいな事をするのだろうと思ってましたが、早速同業者の某プロジェクトに投入されて「あれやれこれやれ」をやってる次第であります。

ちなみに条項つけてもらって「起案者が希望する場合は他のプラットフォームで仕事してもいい」事にしてます。
プラットフォームって一長一短あるから無理に使わすとハレーション起こるし面倒が増えるのでメリットデメリットを起案者に吟味してもろて、その上で俺が陣頭指揮として必要だったら別途金もらうようにした。

という訳でクラウドファンディング屋さんからまだまだ逃げれない模様。


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