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【雑談】愛すべき黒い羊よ

 こんにちは、たぴ岡です。
 先日ついに「むつむ高校文芸部誌 春ノ号」が公開になりましたね〜! いやはや嬉しいものです。こういう企画に参加するのが夢だったので、本当にわくわくしてうきうきして楽しかったです✌️
 ってなわけで、今回はむつむ高校文芸部員としてひとつ雑談をさせてくださいな。


https://booth.pm/ja/items/5648007

 私は読むのが遅すぎる上に優先順位をつけるのが下手くそなので、実は部員のみなさまの作品を熟読はできていないのです……大変申し訳ない。
 でもみなさまが素敵な発想を綺麗な文体であらわしているのを読んで、学びがたくさんありました。どうやったらあんなに素敵なものが書けるんですか……?
(そんなこと言ってないでちゃんとじっくり読む時間を作りましょう)
 しかも見ましたか、あの表紙! めちゃくちゃに綺麗でかわいくて、書店に並んでいたっておかしくないイラスト……! 表紙案のラフを見せていただいた瞬間からサイコーに楽しみだったのに、それを大幅に超えてくるテーマぴったりのめちゃかわ表紙……好きです、とんでもなく刺さっています。
 あの表紙に、あの作品群の中に私の作品も並んだと思うと、本当に光栄です。うれしい限りです、私も素敵な作家になれた気がしました。

 さて、そんな激強メンバーの中に入ってしまった私の作品「ディアレスト・ブラックシープ」は、文字制限ギリギリまでねじ込んだ短編でした。
 どうしても死にたがる男子大学生のヨウくんと、それを絶対に止めるけれどちょっと精神が不安定な幼馴染との同居生活のお話。簡単に言うと、こうでしょうか。もう少しつっこんだことを言えば、ちょっとした仕掛けをしこみました。どうにか上手いこといったでしょうか……?

 ということで、ここからはネタバレありで語らせてください。特に言うことはないしほぼ蛇足だけど、だらだらしゃべりますよ〜!


 今回「ずっと一緒にいた2人」というテーマをいただいた瞬間から、私は「片方すでに死んでいるはずなのに、それに気づけない幼馴染」という構図を浮かべていました。しかし、それをストレートに書いてもおもしろくない(しようと思えばおもしろくなるとは思います……)。それに、いくつか浮かんでいたどうしても書きたいシーンを描くには、ひとつの視点からでは上手くいきようもない。
 具体的に言えば、「僕」が死のうとしているのを止めにくる「彼女」のシーンと、燃え上がるヨウくんの小屋を見上げて涙する「彼女」のシーン。脳内に映像として鮮明に浮かんできたのに、これを文章にするとなると、一人称では両立できない。じゃあ三人称にするかといえば、私の苦手分野なので負けそうな予感がする。じゃあどうするか? そうだ! ふたりの視点を途中で入れ替えよう! なりますよね。
 ついでにちょっと仕掛けを仕込んじゃおう。というか、片方は死んでいるのにそれに気づけないということは脳内で生きているのか、別の人格として生んでしまったのか……なるほど、見えてきましたね。テーマも過去形だし、こりゃあ最後には視点が入れ替わって、一方が消滅してひとりになるぞ〜! という思考回路です。ね。

 ヨウくんと「彼女」ではだいぶ口調を変えていたつもりで、グラデーションで地の文の語り方も変えていっていたのですが……。小難しい単語や熟語をよく使うヨウくんと、「い抜き言葉」や「〜しちゃう」のようなしゃべり口調の「彼女」という感じで。
 上手いことできましたかね、どうなんだろうな🤔
 とりあえず私が書きたいように書けたので、とっても満足です。読み直したら「う〜ん」とか言いはじめるかもしれないですが。

 あと語りたいことといえば、実はモデルがありまして……ということでしょうかね。
 どうして幼馴染の死に気づけていないのかというところを考えていると、トラウマになって「死んでいる」という事実ごと忘れてしまった、という可能性がいちばん高いかなと考えました。
 じゃあ何がトラウマなのか? まあ、最愛の幼馴染が死んでしまったとなればほぼトラウマものだろうけれど、綺麗におさめるには何かモチーフがあった方がいいね。ということで「火」をキーワードにしました。
 ここです! ここで来ました、私の趣味から生まれでたモデルです。これどうしてピンポイントで「放火する男」が浮かんだかといえば、the pillowsというバンドの「Black Sheep」から来てるんです! この曲とっても好きで……じゃなかった。
 というわけで、そんな感じのブラックシープっぷりを発揮しちゃるぞ! と思って考えていたんですけど、書いているうちにわりといい男になったんじゃないでしょうか。無意識に省いた要素が「彼女」に割り当てられていたような気はしますが😌
 歌詞はこちらです、ご興味のある方はどうぞ!


 同じテーマでかぶることは少ないとは言え、「片方がすでに死んでいる」はかぶるんじゃない? ありがちじゃない? と思ったらかぶらずで、それもちょっとびっくりでした。本当にいろんな「ずっと一緒にいた2人」が見られる部誌になったなぁ、と。

 あとはどうでもいいけれど、私の中のヨウくんの命を絶とうとするシーンナンバーワンは浴槽に沈もうとするシーンです、という報告だけ……あのパートからやっと全てが動き出す感じがあっていいですよね、えへへ……。


 そんな感じです。楽しい企画に参加できて本当にハッピーハッピーです。まだまだ部員として部の活躍に尽力するぞ〜ですね☺️
 これを機に積極的に! と思ったら急にぐわっと忙しくなってしまったので、大変かも……となっているところです。でも全部やるぞ、やると決めたことはやるのだ! てなわけで、ちょっと前からずっと執筆ウィークです✍️
 がんばるぞ〜! また次の雑談でお会いしましょう!

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