看護のお仕事~受け持ちの患者さん1
初めて患者さんを受け持たせてもらった時、心の中ではこういうケアをして・・・という希望は抱くのだけど実際はその通りにはなかなかなりません。
初めて受け持った患者さんがかなり凶暴な方でケアをしようとすると大声をだされとにかく大暴れをされる。
気が済むまでつねったり叩かれたりされていたら諦めてくれないかなぁ・・なんて思っていたら、腕が出血するくらい何カ所もひっかかれてしまった。病棟のスタッフさんが心配されるので、これはいけないと思い、よけたりタオルでカバーしたりして対応をした。
働いていた病棟が療養病棟だったので高齢の方が多かったのだけど、その患者さんも徐々に状態が悪くなってきて、最後の方は抵抗もされなかった。
そしてお別れの時が来てしまった。
どんなに凶暴な方でも亡くなられると寂しく感じるもので、私の場合は腕に今も残る傷跡を見るとその患者さんを思い出す。
後で知ったことだけど、凶暴だったにも理由があって、どうやら幼少期にとても怖い経験をされたようでそれがフラッシュバックしているようだとのことだった。
時々だけどにっこり笑って「ありがとね」と言ってくれたのが本当の姿だったんだろうな。
今は怖い思いもせず楽しく過ごしていらっしゃるのかな?