自分を変えたいと思うとき、わたしたちは本を手に取る
ある日、わたしの化石化しているInstagram(投稿数 : 13)に取材依頼が舞い込んだ。
なんと日経WOMANさんである。四度見した。スパムかと思った。
というのも、わたしは社会人になってから今に至るまで、折に触れて日経WOMANを手に取ってきたからだ。
はじめて買ったのは社会人1年目のとき。ファッション誌や文芸・コミック雑誌以外を手に取ることは珍しいので、さまざまなビジネスウーマンたちが出ていることにドキドキしたのを覚えている。
そして、彼女たちのタイムスケジュールやカバンの中身を見ながら「自分と全然違う…」とあまりの乖離に絶望を覚え、年次を確認して安心したものだ。
さすがに日経WOMANに社会人1年目が載っていることはなかなかない。だから、今彼女たちに追いつけなくても大丈夫だと思い、ただひたすらに憧れた。
手帳術、節約術、コミュニケーション術…
日経WOMANに取り上げられている女性たちは各々の人生をハックしており、毎日充実した生活を送っていて、キラキラして見えた。
そんな彼女たちに触発されて、同じ手帳を使ってみたり、仕事のやり方を真似してみたりした。一方で、わたしが新卒で入った会社はアナログ気質だったので、まったく活かせないものもあった。自分のなかにストンと落ちてこないノウハウもあった。
そうしたギャップに触れるたびに、どうしたらそこにいけるんだろうと考えた。自分を変えたくなった。日経WOMANはわたしの起爆剤だった。
オススメの本を聞かれたとき、いつもこう答える。
本屋さんに行ってみて、思わず手に取ってしまった本が今のあなたに必要な本だよ、と。
そして人は「変わりたい」と思ったときにこそ、情報を集めようとする。
ビジネス書が苦手だったわたしにとって、その本は日経WOMANだった。
今回のテーマは『自分の「強み」の見つけ方』で、わたしは自分のベースとなる「書く力」について取材してもらった。
そのほかにも、強みを知るためのさまざまな企画がある。わたしのお気に入りは「劣等感との向き合い方」と「内向型人間が弱みを強みに変える方法」だ。
弱みは強みになる。わたしの「わかりやすい文章」だって、最初は「簡単な文章しか書けない」という弱みだった。
わたしにとっての日経WOMANは起爆剤だったけれど、バリバリ働いていた時代を経てこうして改めて手に取ってみると、やさしく寄り添ってくれる本だと感じる。
はじめは日経WOMANに取材されるのがわたしで良いんだろうか、全然バリバリもキラキラもしてないんだが⁉︎ と思っていたけれど、できあがったものを見てみると、そこには等身大の女性たちが並んでいて、わたしもそこにすっぽりと収まっていた。
もともとバリバリキラキラしていなかったのか。わたし自身がちょっぴり成長したのか。それはわからないけど、この本がかつてのわたしのように「変わりたい」と願う誰かに届いてほしいと思う。
自分の武器に悩む人へ。