わたしたちは選んだことを正解にしていくしかないのだ
人生は選択だ、とはよく言うけれど、「この道はどっちに行けば幸せなのだろう」と考えることがよくある。考えすぎてわからなくなる。
正直、わたしのキャリアはしっちゃかめっちゃかだと思う。
せっかくいい大学に入って「新卒カード」を手にしたくせに、「やりたいこと」が見つからなくて、全然就活をがんばらなかった。
要領も良くなかったので適当な志望理由をでっちあげることができなくて、面接では次々に落とされていった。多分、「うちに興味がない」ことがバレていたのだと思う。実際、興味のある企業はひとつもなかった。
なぜって、会社で働く未来なんて想像してなかったし、現実逃避をしていたからだと思う。
次々と名の知れた大企業に入社していく友人たちを見て、「あれ、わたし何かミスったかも」と思ったこともあるし、1年半で会社を去る自分のことを「これでいいのかな?」と自問自答した。
「やりたいことのない」わたしだったけど、一丁前に「やりたくないこと」はあったので、それを回避できるような環境を求めて転職を繰り返した。
そんな、ひとつの会社に1年半以上いたことがないわたし。大企業に入れなかったわたし。やりたいことがないわたしは今日、大学生の前に立って講義をしていた。
隣に並んでいたのは、大企業からベンチャーへ渡り歩き、わたしとは違う形で「好きなこと」に辿り着いた人だ。
スタートは全然違うはずなのに、こうして肩を並べているとすごく不思議な気持ちになった。だって、本来わたしはここに立つべき人間ではないはずだから。
それは、求められるがままに書いて、書いて、書いていたら、「間違っていたかも」な道が「正解」に変わってきたからなのかもしれない。
失敗するのが怖いから、わたしたちはいつだって正解を選び取りたい。
でも、「正解」だと思った道が、実は自分に合っていなかったこともあるし、「不正解」と思った道が、実はそうでもないことだってある。
要は、どっちを選ぶにせよ、正解にしていける可能性があるということだ。
道を後戻りすることはできない。あの日あの場所に還ることはできないし、失ったものは取り戻せないけど、これから新たに得ることはできる。
「大丈夫、なんとかなるよ!」
なんて無責任な言葉は言えないけど、いくらだって、自分でなんとかすることはできるよ、と伝えたい。そもそも道に正解も不正解なんてないのだと。
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