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あなたは一生ひとりである

「だいじょうぶ、ひとりじゃないよ」

寂しい、とこぼすと必ずそう励ましてもらえる。困ったときはいつでも相談に乗ってくれる仲間がいる。家族がいる。友だちがいる。

でも、それを踏まえてわたしは思う。

ううん、やっぱり人間はひとりだ。

人生において大事な決断をするとき、基本的にはいつもひとりで決めてきた。それは、自分で決めることで責任を負いたかったし、他人になにかを委ねたくなかったからだ。

でも、決めてから弱気になって、涙が止まらなくなったから、はじめて誰かに相談してみた。

そのときにやっぱり言われた。

「ひとりじゃないよ。」

でも、実際に独立してみて、ひしひしと感じる。

取材のあと、まっくらな帰り道をトボトボと歩いているとき。
ざわついているカフェでイヤホンを差し込んで、キーボードを叩いているとき。
眠る前に横になってツイッターを開いているとき。

ひとりだなぁ。

結局、ひとりで生きていくしかないのだ。あたたかい言葉やアドバイスをもらっても、それを実行に移して正解にしていくのは自分。スケジュールを決めてもらっても、淡々と作業をして納期に間に合わせるのは自分。そんなとき、残念ながら必死すぎて「仲間がいるからがんばれるぜ!」とはならない。だってひとりなんだもん。やるしかないんだもん。

結局みんな、それぞれの道があって、人生があって、今はたまたま道が重なっているかもしれないけど、他人でしかない。

変な話、自分が崖から落ちかけていたら、助けてくれるのは育ててくれたお母さんか世界にたったひとりしかいない恋人だけだと思う。

極端かもしれないけど、やっぱり他人の人生には誰だって責任が持てない。


人は、本質的には一生ひとりだ。

だから、他人の甘い言葉によろこんでも、そこにおんぶに抱っこじゃいけないのである。

誰も信じるな、とは言わない。

でも、1番に自分を信じろ、と思う。

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