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#6 責任者のプレストージョ
2022年11月学園祭に向けて始動しました。
とにかく前年からの引継ぎがほぼ無い状態でしたので、手探りしながらのスタートです。
なるべく学生主体でやりたかったのですが、メニュー作成だけこちらでやらさせてもらいました。
学生からの要望をなるべく取り入れたかったので、「和のフレンチ」と言うテーマでコース料理を作成しました。
#1度目メニューを白紙にしたよ
2月の1週なので春の七草を使えたらと思いつき、学校の園芸に詳しい講師の方に相談したところ、おそらく使えるとのことでしたので、
表向きは和の食材を使ったフレンチ、
裏テーマとして春の七草コースとしました。
春の七草から、抹茶、ほうじ茶、柚子、小豆、豆腐、梅干し、
などを取り入れつつ、フランス料理の技法を持ち入りながら、学生たちができることを前提としてコースを仕立てました。
前年よりも良い評価を受けたいという気持ちも当然ありましたので、かなり前年を意識してコースを組み立てました。
料理の皿数や内容はもちろん大事ですが、そういった評価は比較でしかないので、圧倒的な差をつけるにはどうしたらいいのかと考えました。
聞くところによると学園祭の当日は先生が孤軍奮闘していたそうです。
少なくとも周りの評価はそうだったみたいなので。
ここに明確な勝機があると。
前回も少し触れましたが、
当日に先生が最前線に立つことに違和感があります。
学園祭とは?
先生の仕事は、学生が安心に安全に活動できる場所を
作って上げることですよね?
結果は大事ですが、過程を無視した結果には意味がありません。
つまり結果を求めるあまりに、私が当日あれやこれやと手を出してしますのは間違いだと思います。
目標と決めた4と5は実は後から決めたことなんですが、
こっちの目標の方が大事だと。
学生に全てを委ねると言うことは上手くいかなくなる
確率は当然上がりますし、クオリティも当然下がります。
その中でどれだけの事ができるのか、どれだけの結果が出せるのか。
気分は部活の監督でした。
例えるなら甲子園でいきなり監督が代打で出てきてホームラン打って試合に勝っても意味ないですよね?
#そもそもルール違反というのは置いといて
未だかつて当日に先生が料理を作らなかったことはないとのこと。
圧倒的な差をつけるのはここだと確信しておりました。
学生とのコミュニケーションはわずかに1週間。
7日間戦争の始まりです。
月曜日から金曜日までが準備期間。
その間にどこまでモチベーションを上げられるかが鍵となります。
レストランを学園祭で希望している生徒はそもそも意識の高い子が多いので、少しだけ背中を押してあげれば大丈夫だと。
その子たちに引っ張られる形で皆が取り組んでくれるようにと
イメージしてました。
これは私の個人的な思考ですが、
学生は大きく分けると3つのカテゴリーに分けられます。
1学ぶ意識が高く、成績も良い
2学ぶ意識が低く、成績はあまり良くない
3それ以外の生徒
1に関しては問題もなく先生のやることも特にありません。
3の生徒達が私は先生の腕の見せ所だと思ってます。
日本人は多数の行動に同調する人が多いので、1の生徒の影響力が強ければそちらの行動に影響を受けるので3の生徒は真面目になるのですが、2の生徒に影響を受けると実習などは崩壊します。
先生が何もしなければ2の生徒達に影響を受けてしまうので、
如何に1の生徒達に影響を受ける環境を作れるのかが、
学校の先生の課題だと思ってます。
本番の土日までの5日間で如何に責任感を植えつつ、あくまでも学園祭なので楽しみながらを大事に指導していくことになります。
皿数と料理の内容は前年以上のコースを作った自負はありました。
原価率も昨年よりも低いです。
後は当日の生徒のパフォーマンスだけです。
限られた中で最善はつくしました。後は当日の結果だけです。
どんなイレギュラーが起こるかと不安や緊張もありましたが、
これだけ準備してダメならしょうがないという感情もありました。
いざ出陣です