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結婚生活をやめてみた
クレジットカードをやめてみた、メイクをやめてみた、みたいに軽い感じでタイトルを書いてみましたが、やめてみることの中ではかなりヘビーなことで、そんな簡単にやめてみることはできませんよね。
たいていのことは、やってみることは簡単で、間口が広く設定されているのに、やめてみることは難しく設定されていて、出口が狭いように思います。
例えば、クレジットカードなんて、作るのは簡単ですが、実際作ってみたら何だかそんなに使わない、それどころか他のカードの請求とごっちゃになってややこしい、もうやめちゃえと思ったとします。
じゃあどうすればやめられるか、と調べても、やめる方法はアラフィフの目には入ってこないサイズの小さな文字で書かれていたりします。
メイクだって、若かりし頃気軽に始めたものの、いつの間にか何か顔に塗ってるのがデフォルトになってしまい、眉を書いていない状態で外に出るのがはばかられるようになり、化粧面倒だなぁ、と思ってもすぐにやめられない、という状況になりがちです。
結婚生活も同様、始める時は、盛大に祝福されて、夢見るように始めたものの、実際は様々な想定外のことが起こり、気付けば修復不可能な状態になり、やめたい、と思ってもどうしたらいいか教えてくれる人もいないし、やめることに伴うリスクが多すぎて身動き出来ない、なんてことになりがちです。
でも、どんなことでも出口が狭いだけで、出られないわけではないのです。
クレジットカードだってよく読めば小さい文字ですが、どうすればいいか書いてあるし、メイクだって、いきなり全部やめなくても、アイラインだけやめてみる、慣れたら口紅をやめて色つきリップにしてみる、などと段階をふめば、やめたところで、たいして周りの人は自分の顔なんて気にしてないので、自然にやめられたりするのです。
クレジットカードも、メイクも、デメリットよりメリットが多ければ続ければいいんですけどね。
でも、デメリットの方が多いなら、やめた方が自分のためになるし、そのために面倒な手続きや段階があったとしても、それは自分のために淡々とやるべきです。
結婚生活をやめるのは、単純にそれと同じではないかもしれませんが、作業としては同じです。
続けることで、自分一人では得られない幸せや成長もあり、パートナーと共に、協力し合い、家庭を作るというのは素晴らしいことです。
ただ、なにかの歯車が狂ってしまい、心身ともに苦しく、自分らしくいられないような状態になり、改善も難しいという場合、それは自分のために、やめてみることが健全だと思います。
それに伴う手続きは確かに難しいこともありますが、クレジットカードの解約と同じく、方法を調べて準備をし、すべきことはそれぞれ違うとは思いますが、淡々とするのみです。
やめてみたら、色々なことがわかります。
今まで、夫の給料で何不自由なく暮らせていたこと、安心感があったこと。
子どもが持てて、子育てをする喜びを感じられたこと。
それを考えて、感謝の気持ちが沸き起こりました。
それに引き替え、家賃払えるかな?と心配したり、この先病気になったらどうしよう、などと考えたり不安な事も起こります。
でも、何よりも自分が自分らしくいられるようになりました。
自分の足で立って自分の考えで行動できることが、この歳になってはじめてできるようになったのです。
結婚した頃、まだ自分の足で立ってもいないのに、違う環境で育った人と生活を始めて、相手の空気に飲み込まれ、色んなことが上手くいかず、悩み、自分を見失いました。
そして20年、上手くいくように改善も工夫もしてきたつもりでしたが、ある時気持ちがポキッと折れてしまいました。
何かをやめることには、場合によっては痛みや苦しみや、リスクも伴います。
でも、自分を大切にすることを一番に考えて、やめてみる選択をすることは、悪いことではないと思います。
やめるのが大変だから、だからあれこれやらない方がいい、結婚もしなければ良かったなんて、全く思いません。
やってみて、大きな学びと成長がありました。
誰かと生活する上で、大切なことは何か、私なりに学んだし、また縁があれば誰かと共に暮らすことを選びたいと思っています。
ひとりの人と、長く人生を共にすることは出来ませんでしたが、それも人生。
トライアンドエラーですね。
やめてみることに、学びあり。