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助けているつもりが、助けられていた。という話。




ご近所のステキな奥様。

年齢は80代。

ひとり暮らし。

とても可愛らしくて、ステキなお人柄で。

ご高齢でおひとりで、不安なこともあるだろう。

少しでもお役に立てたらと、常々思っていた。

ある日のこと。

最近腰痛があり、ゴミ出しがツラいとのこと。

「家の前に置いておいてください!出しておきますよ!」

と、お声がけをした。

ゴミ出しくらいなら、こちらも負担にならずにできる。

それに、いつも奥様の笑顔に癒されていた。

「のんさん、いつもありがとう。助かるわ。」

そう言って、喜んでいただける。

それが私の喜びでもあった。

こんな私でも、お役に立てている。

そのことが嬉しかったんだよね。

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そして。

お別れの日は突然だった。

昨日まで元気な笑顔を見せてくれていたのに。

不慮の事故でお亡くなりになられたとのこと。

悲しくて。

ショックで。

信じられなかった。

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時はすぎ。

ここのところ、ずっと気持ちが不安定な自分に気付いた。

なんだろう。

心がモヤモヤしていた。

そして気付いた。

私はあの奥様を助けているつもりだったけれど。

実は、助けられていたのはこちらのほうだったのだ、と。

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ありがとうの笑顔。

ちょっとしたご挨拶。

お天気の話。

「いつもありがとう。これは私の気持ち。」

そう言って梅干しをいただいたり。

そんなやりとりで。

私はたくさんのシアワセな気持ちをもらっていたんだ。

「のんさん、いつもありがとう」

いつもそう言ってくれていた奥様。

いいえ。

こちらの方が

「いつもありがとうございます」

だったんだよ。

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感謝の気持ちでいっぱいだ。

あんなステキな奥様になれるように。

周りの人をシアワセにできる存在に。

なりたいと思った。

色んな気持ちを教えてくれた。

ステキな奥様に感謝している。

ありがとうございました。

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