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名銃HK MP5とアメリカ特殊部隊の歴史

ニムロッド作戦

MP5を構えるSAS隊員


1980年、ロンドンのプリンセス・ゲートにあったイラン大使館がテロリストによって占拠された。イギリス特殊部隊SASは大使館に突入、テロリストを制圧した。この時SAS隊員は防護マスクに黒一色の装備、そしてMP5短機関銃を携行し、6人のテロリストのうち5人を射殺した。この事件は世界中の注目を集め、イギリスSASだけでなくMP5も世界的に有名にした。そしてMP5は特殊作戦部隊や人質救出部隊にとって70年代、80年代、90年代初頭まで主要な武器となった。今回はアメリカ陸軍特殊部隊(グリンベレー)とMP5の歴史について紹介する。

ダブルニッケル作戦ーエルサルバドル、1980年代


MP5と言えばネイビー・シールズを思い浮かべる人が多いだろう。それはおそらく80年代から90年代にかけて、シールズがMP5を使っている写真や映像がたくさん公開されたからだ。しかし、MP5は1980年代から米陸軍特殊部隊においても採用され、作戦に使われていた。中でも南アメリカにおいて活動した第7特殊作戦群がMP5を携行したことが知られている。

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