【入院までのこと #4】大学病院に着いた夜 息子との元気をあげる!ほっぺにチュッ!
こんにちは、@hanamizukiです。
*医療表現はお医者さまからの説明を私なりに解釈したものを書いていますのでご了承ください。
PCR検査は陰性でしたので、県立病院を出て大学病院へと移動しました。
この地域では、先進医療を行っている病院で、最終的な病院といったイメージがあり、移動の最中も不安で不安で仕方がなかったのを覚えています。
どういう思いを抱いて、30分ほどの夜道を移動したのか全く記憶がありません。
車の中では、夫が一生懸命、息子に何かを伝えています。
「だいじょうぶだからな~。なにかのみたくないか?さむくないか?いたくないか?くるしくないか?」
夜道を移動する経験が少なかったので、息子も夜道の移動にじっと動かず緊張しているのがわかります。
初めて行く大学病院は、表玄関がライトアップされていましたが、夜間の入り口がわかりません。誘導案内表示があったのかもしれませんが、目に入ってもそれがどこの位置を示しているのか全く認識できず、夫は駐車場に行った為、とりあえず入り口を探そうと歩きました。
3月17日の夜、まだまだ夜は冷えます。
私と息子は冬用のコートも着ています。
その時15kgの息子を抱っこし、背中にはひとまずの荷物を入れたリュックを背負い、必死に夜間の入り口を探しました。
広い敷地内を歩き、警備員の方を見つけ、入り口を聞きました。
昼間からの緊張に続き、疲労もあったせいか、息子を抱っこしている腕も限界に近づきガタガタブルブル震えてきます。
息子も、一言も発せず腕にしがみついてくれています。
「mili君、大丈夫だよ。」
「おかがずーっといるからね、大丈夫だよ。」
「もう少しで着くからね。」
この子を助けなければ!守らなければ!
私も息切れが荒くなってきたのは自分自身でわかっていますが必死で息をし歩きます。
その時、息子の両手が私のほっぺを包み、顔を覗き込んできたのがわかりました。
「おか、おか、だいじょうぶ?」
「miliくん、あるくよ」
息子は私が辛そうな姿を見て、私のほっぺを両手で抑え、大丈夫、歩くよって心配しています。なんで、こんな時にそういうことを言ってくれるのか。
それは、私と息子のいつもの元気交換の習慣にしていたもの。
がんばってほしいとき、げんきがないとき、私と息子は、両手でほっぺを抑えて、「げんきをあげる!」って、お互いの両ほっぺにチュッチュッってキスをして、にこーって笑い合うのが習慣でした。
なんで、こんな時に…
苦しいのは息子じゃないか、痛いのは息子じゃないか、
思い出すと泣けてきます。
夜間入り口を見つけ、受付を通ると、小児循環の先生が待っていてくれました。小児入院病棟に移動し、改めてエコー検査をするとのこと。
小児病棟に到着したのは21時近くでしたが、まだまだ検査は続くのでした。
こんなにも優しく成長していた息子。
旅立つ日も「ほっぺにチュッ、げんきをあげる!」って元気交換をやっていました。
もう、ほっぺにチュッてする息子の吐息、ほっぺを触る息子の手の温もりを感じることはできません。
はぁ…寂しいです、泣けてきます。