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抽象的なもの/何だかわからないものの魅力
抽象的であるということについて考えた。
音楽や詩など、抽象的なものは具体的に書いていないから、さまざまな解釈ができ、深めていくところにそのおもしろみがある。
解釈とは、そのものの秘める可能性ともいえるかもしれない。
フルートの曲にNOBLO作曲のMELODYという曲がある。
非常に抽象的なタイトルだ。
突き詰めた結果、MELODYとは「心を揺さぶるもの」という結論に至った。
誰かが奏でた楽器の音、口ずさんだ歌、誰かの言葉、誰かの表情。
心を動かされた景色かもしれない。
そういったもののすべてMELODYなのではないだろうかと。
湖の水面を揺らす風。
MELODYは、湖でもなく、風でもなく揺れたところやその周り。
歌詞の普遍性とよく聞くけれど、抽象的というのとよく似ている。
具体性をもたせて意味を狭めてしまうと、それにしかならない。
抽象的だったり、普遍的だったりすると、さまざまな解釈ができる。
受け止める人によってさまざまに姿形を変えるところに魅力がある。
似てる話がもう一つある。
あいみょんが以前テレビでこう話していた。
本当は縦向きの絵なんだけど、たまたま横向きに置いてあって、近くに置いてあるもので一部しか見えない絵があった。何の絵なんだろうと気になってずっとその絵を見ていた。でもしばらくして、絵の向きを縦にして見てみたら何を描いた絵なのかがわかった。すると、急にその絵に興味が湧かなくなった。
なんだかわからないものの魅力と話していたと記憶している。
音楽、文学、絵、みんな共通する魅力なのかもしれない。
人の心は「不安⇒安心」「わからない⇒わかる」という動きを求めると言われている。
芸術の魅力はその逆の心の動きにあるようだ。