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本来の自分とエゴの自分
変わっていきたければ、まずは変わることを自分自身に許可すること。すると、ゲートがパカ〜ンと開いて泥水が流れ込むようにして自分の中を通過する。しばらくすると泥水が出切って綺麗な水だけが自分の中を流れるようになる。
人が変わっていくプロセスが端的に表現されてる言葉だなと思います。このプロセスを理解しておくだけで、今自分がどの段階にいてどういう状況なのかがわかると思います。今回は、これから変わっていきたいと思う人たちが、そのプロセスを少しでも安心して過ごしていけるように説明していきます。
大きな誤解
変わるということは、自分が凄い人になるとか、人から認められるようになるとか、何かを成し遂げて成功する、ということが本質ではありません。結果としてそうなっていく、ということはあるとは思いますが、その欲が強すぎると執着になってしまうので、逆効果になることがあります。
本当の意味で変わっていくということは、本来の自分に気づいていくということです。言ってみれば、今自分だと思っている自分は、本来の自分ではないということです。
私はこんな性格。私はこういうタイプ。私はこういうところがあって・・・。
誰しもに、私はこういう人、というセルフイメージのようなものがぼんやりとでもあると思います。もしくは人に言われたことで、私はこういう人、と思い込んでいる場合もあるかもしれません。
けれどもそのセルフイメージとは、教え込まれてきたこと、今までに受けてきた影響、それによって身についた「考え方」「制限」「信念」「観念」などの『癖』の表れに過ぎません。そしてその『癖』のことをエゴと言います。
エゴは本来のピュアな自分の周りを、覆うように存在しています。エゴが目隠しのように、本来の自分を取り囲んでいるのです。私たちは、そんなエゴも含めて自分だ、と認識しています。それどころか、エゴの方を自分自身だと認識している人も多くいます。
けれどもそれは大きな誤解です。
私たちの多くは、本来の自分についてを知らないのです。
自分の中のエゴに気づいて、エゴを昇華させていくことで、私たちは本来の自分へと還ることができます。それが変わっていくということの本質です。
簡単さを受け入れる
変わっていくためには、まず自分が変わることを決めて、自分自身にそれを許可しなければいけません。変わっていくのは自分です。他の誰かが変えてくれるわけではありません。
そして、自分の心をオープンにして、ありのままの自分で、自分の中で起こっていくことを受け入れていくことです。それは自分の中の抵抗やコントロールを緩めて、流れに任せて、流れに乗るということでもあります。
なにかをやるから変わるというわけではないのです。努力して、苦労して、困難を乗り越えて成し遂げる、というのは流れに逆行しているようなものなので、人生はハードモードになります。
そうではなく、川の水が上流から下流へと流れるように、自然な流れに身を委ねる、ということができればイージーモードでスムーズに変わっていくことができます。
(なんだ、そんな簡単なこと)と思うかもしれません。はい、その通りです。とても簡単なのです。そんな簡単なことを難しくしているものこそがエゴなのです。私たちはエゴをギュッと握りしめて、エゴにしがみついて、必死に抵抗しているのです。
エゴの正体
変わるという許可を自分に出すと、ゲートが開いて自分の中に一斉に泥水が流れ込んでくる、という表現にある泥水こそがエゴのことを表しています。
エゴというと自分勝手、自分本位などの意味合いもありますが、誰しもに備わっている自己防衛本能でもあります。エゴは変化を嫌い、現状維持を好みます。そしてとても心配性です。だからこそ変わることに対してエゴは抵抗します。その抵抗として、不安や恐怖などの感情が湧き起こってくるのです。
私にはできない。私なんて大したことない。
そんな思いになることもあるでしょう。
他にも、虚栄心や嫉妬、怒りなど、普段は感じないように、見ないようにしてきたネガティブな感情が溢れ出てくることもあります。
ここで、真面目な人ほど苦しみます。エゴに対抗してしまうからです。
「こんなことを思っちゃいけない。」
「こんな自分じゃダメだ。」
「こうあるべきだ。こうするべきだ。」
正しくありなさい、真面目でありなさい、と言われて育ってきた私たちは、自分の中のネガティブな感情と向き合い過ぎてしまうところがあります。そしてどうにかしてネガティブを押さえ込もうとしてしまうのですが、その真面目さこそがエゴそのものなのです。
私は正しくやれてるだろうか?
私はこれで合ってるのだろうか?
そんな不安や恐れが真面目さの根底にはあるのです。
ネガティブを流す時期
ここで怯んでエゴの言いなりになって、その先の一歩を踏み出すのをやめてしまうのか。それとも歩みを進めていくのか。
ここで覚えておきたいことは、たとえ泥水であろうとも自分は流れに乗っている、ということです。順調に進んでいるよ!ということです。
どうしても、今まで溜め込んできたネガティブな感情を、どこかで出し切らなければいけない時期というのがあるのです。断捨離をするように、自分の中の不必要なものに気づいて、それを手放していく時期です。
手放すというと、これまた何かをしなくてはいけないと思うかもしれませんが、そんなことはありません。それはただ気づいていくことです。自分の中のエゴの存在に気づいていくだけで良いのです。それだけでエゴはスッと落ち着いていきます。
エゴに対抗してエゴをやっつけるのではなく、エゴを優しくなだめるような気持ちで、感謝と共に手放すのが良いと思います。
エゴを自分自身だと勘違いしていると、どうしても自分を責める気持ちが出てきてしまいます。けれども、エゴと本来の自分とを切り離して考えることができれば、もっと軽やかに手放すことができるのではないかと思います。
エゴが出てくるたびに、自分に優しく、今まで頑張ってきた自分を認めてあげることで、自分の中に安心が戻ってくると思います。
解放する時期
ある程度ネガティブを出し切ると、次に来るのが解放する時期です。解放していくことで、さらにその流れを押し進めることができます。
「思い切りやりなさい。どんな声が出てもいいから。気にせずやりなさい。」
これは私がいつもレッスンで言うことです。
エゴが一番嫌いなことがあります。それは解放です。そのエゴが嫌いなことを全力でやっていくと、エゴはどこかで諦めてくれます。
また、慎重になり過ぎると、恐れや不安という感情と結びついてしまうので、考え過ぎず思いきりやるということはそれを未然に防ぐことにもなります。
最初は少し勇気がいるかもしれませんが、思い切って解放するということをやっていくと、次第にそれが自分の中での自然な感覚になっていきます。とは言っても、エゴは完全に消え去ったりはしません。だからこそ、「解放する」という技術をしっかりと習得していく必要があるのです。
素直な自分
しばらくして泥水が流れ切ると、綺麗な水が自分の中を流れるようになります。それは、余計なものが削ぎ落とされて、素直な自分で生きられるようになっていくということです。自分を守っていた鎧が外れていくように、偏見や思い込みがなくなっていくと、どんどん素直で軽やかな自分になっていくのです。
制限も外れてより自由になっていきます。そして、常に安心感の中にいるような感覚になります。安心できるようになると行動力も戻ってきます。
あーでもない、こーでもない、と同じ場所に止まって、足踏みしている状態から抜け出していくことができるのです。
「これやってみようかな。あれもやってみたいな。」
そんな風に軽やかに行動していけるようになります。本来の自分を表現していけるようになると、望んでいたことも現実化しやすくなります。
自分の心に素直であること、ただそれだけで私たちは流れに乗っていける、と言っても過言ではありません。これからの時代は特に、簡単さを選ぶのか、難しさを選ぶのかで大きく二極化していくと思います。できれば、人生をイージーモードに切り替えて、スムーズにシフトしていきたいですよね。
今回は「変わっていくプロセス」について書いてみました。自分がどの段階にいるかで感じ方、向き合い方も変わっていくと思います。焦らず、自分のペースで、進んでいけたら良いと思います。
変わるのは簡単ですよ!いつでも選ぶのは自分です。
最後まで読んでくださってありがとうございます。
今日も良い1日を😊