自分の経験には価値がある
「自分が変わったという経験には大きな価値があるんだよ!だから自分がスピーカーになって、その経験を伝えていくことには意味があるんだよ!」
イリヤンが生徒さんに話していた言葉です。
私たち日本人は、自分のことを多く語ることに抵抗感を持つ人が多いと思います。
自分のことを語って良いのは偉人や有名人だけ。
自分の話になんて大した価値はない。
自分のことなんて人に聞かせるような話じゃない。
そんなふうに思う人が多いのではないでしょうか。
けれどもアメリカやヨーロッパの国々では、「自分がどんな経験をして、どんなことを感じて、どんな気づきを得て、どんなふうに変わったか。」というマイストーリーを話すことは大事なスキルだと考えられています。
人と深く繋がっていくためには、まずは自分に興味を持ってもらう必要があります。それだけでなく、自分の経験をシェアすることは、人を励ましたり、勇気づけたりすることにもなります。
それは、自分がなにかを成し遂げた、という武勇伝や自慢話のようなものとは違います。
あくまで自分の内側で経験したことを語る、ということです。人それぞれに生きてきた環境が違います。見てきたもの、考えてきたことも違います。当然ストーリーも人それぞれです。
人が大きく変わるときというのは、自分が丸ごと変わるときです。自分の意識や価値観が反転してしまうような、大きな変化を経験できる人というのはごくわずかです。
90%以上の人たちは、私はこのままでいいんだと自分を納得させながら、自分を装いながら惰性で生きています。
傍目にはなにかを成し遂げたように見える人でも、自分の内側が180℃変わった、という経験を持つ人は稀だと思います。
そんな中、私やイリヤンに長く習っている生徒さんたちは、みんな大きな変化を体験しています。そして、今もなお変化し続けている人たちばかりです。
自らで決めて、変わり続けていこうとする姿勢には、人としての強さやたくましさを感じます。
「自分が変わった」という経験は感動的で、輝かしいものです。特別なことです。価値のあることなのです。
まずはそれを自覚することが大事です。
今まで自分がやってきたこと、辿ってきた道には大きな意味があります。
美しい歌声や演奏と同じくらいに、それに至るまでのプロセスや背景にも大きな価値があるということです。
だからこそ、その経験を自分だけのものにしないでください。自分がやってきたことの価値を、自分でどうでもいいことにしないで下さいね。
それを隠すことなく、自然にオープンにしていくことで、いろんな人たちに良い影響を与える事ができます。
是非今からでも、そのための準備を始めてみてください。一夜にしてスピーカーになれるわけではありません。練習が必要です。
その過程で、自分のことを温かい目で見ていけるようになると思います。自分をもっと大事にできるようになります。
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私たちの多くは、「私はこの人からは気に入られている。」「私はこの人からはよく思われていない。」「私はこの人が苦手だ。」などと、人目や人からの評価を気にしながら生きています。
自分がスピーカーになっていくためには、まずはこの人目を気にする世界からは抜け出る必要があります。
外側の声を重要視しないこと、自分の内側の声に耳をすませることです。
人がどう思おうと自分の経験には価値があるんだ、ということを自分が納得できなければ、自分を開示していくことはできません。
人に対して自分をオープンにしていける人は、自分には価値があるということを知っている人です。
自分の価値を信じられるようになったとき、その言葉は影響力を持つのだと思います。
では、今日も良い一日を!