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統率者デッキ紹介 「茨の吟遊詩人、ベロ」

こんにちは、寝みりあです。
 
今回は、プレイヤーズコンベンション静岡2024のコマンドゾーンで使用した統率者デッキ「茨の吟遊詩人、ベロ」について紹介したいと思います。

お前もベロリストにならないか?


統率者紹介「茨の吟遊詩人、ベロ」

自分のターンだけ、いわゆる「置物」と呼ばれるエンチャントやアーティファクトに生命を与え、4/4の速攻、破壊不能を持つクリーチャーへと変身させます。
変身する条件は2つあって

マナコストが4以上

オーラでも装備品でもない

要は、単独で設置できるエンチャントやアーティファクトが全部対象です。
更に、ベロによって動き出したおもちゃ達は、相手プレイヤーに戦闘ダメージを与えると1ドローします。
これにより息切れしにくく、非常に高い打点で攻め続けることが可能です。

ただし、クリーチャー化するのは自分のターンだけなので、自ターン以外は基本的にベロしかいない盤面になり、ほぼノーガードになります。

自分からも相手からも分かりやすい盤面を晒して戦うため、ダメージレースによるヘイトコントロールが非常に重要となるデッキです。

デッキレシピ

ベロのおもちゃである「4マナ以上の置物」ですが、自分はエンチャントを主軸にしています。
アーティファクトをメインにする方が爆発力があり、動きが「大いなる歪み、コジレック」のようになります。
あちらはマナファクトを並べて統率者を唱える事でドローしますが、ベロはマナファクトを並べてマナファクトがドローして、フィニッシャーを引いてきて唱える感じです。

一方、自分の組んだエンチャントがメインのタイプは、スピードを抑える代わりに安定性重視になっています。
マナ加速を緑のランパンで行い、赤で除去や妨害をすることでしっかりアタックを通す事を狙います。
土地を伸ばすことによってマナ加速するため、全体除去を食らっても立て直しが早いことと、赤いエンチャントで盤面に干渉できるため、クリーチャーをたくさん並べるデッキに強いです。

基本戦術

120点のライフを削り切る

グルールカラーの統率者らしく、本デッキは対戦相手3人のライフ総量である120点を削り切る事を勝ち手段にしています。
多少の上振れ、下振れはありますが、体感で8ターンあれば、単独で120点を削り切る事が可能です。
実際は殴り殴られながら進行するので、もう1〜2ターン早いでしょう。
次項で、どうやって120点を削り切るのか、筆者が提案する3つの軸を解説します。

3つの軸

さて、それでは早速、3つの軸を紹介します。

1:戦闘ダメージ

主軸にして基本中の基本。戦闘ダメージです。
ベロが他の統率者と異なるところは、「クリーチャー化するのは自ターン中だけ」という点です。
これは、審判の日や冒涜の行動等のソーサリー除去に強いというメリットがあります。
流石にベロは除去されてしまいますが、ベロを唱え直すだけでクロックが復活するため、マナさえあれば即座にクロックを復活させることが可能です。

2:バーンダメージ

赤の得意とする、戦闘以外でのダメージ全般です。
その中でも、継続的にダメージを与える事が出来るカードを中心に採用しています。
また、一部のカードが「鍛冶の神、パーフォロス」と強烈なシナジーを形成するので、後述します。

3:使嗾ギミック

上記2つに加え、このデッキでは使嗾ギミックを採用しています。
自分だけだと120点を削るの大変だから、ちょっと手伝ってくれないか?みたいな感じです。
使嗾されたクリーチャーはこちらを攻撃できないため、自分のライフを守れたりもします。

デッキ解説

今回は、カードを役割別に分け、その中でも代表的、特徴的なカードたちをパワー9として紹介していきます。

土地:33枚

5マナのおもちゃをプレイしたり、一度除去されたベロを再キャストする事を考え、マナ加速と合わせて50枚前後にしています。
フェッチランドは3枚しか入れていません。水連のコブラがいるので、5枚くらいに増やしても良いかなと思いましたが、最初にショックランドを持ってきた後は基本土地しか持ってこれないことが多いので思い切って数を減らしています。
また、統率者デッキの常連である邪神の寺院も入っています。土地を伸ばしてマナ加速するデッキなので採用しましたが、持っている人は古の墳墓にしたほうが良いです()

マナ加速:17枚

マナファクトではなく、ランパン呪文、コスト軽減カードを優先して採用しています。
アーティファクトは除去されやすいのと、コスト軽減により6マナで4マナを2枚唱える事が可能なため、マナファクトより効率が良いからです。
この辺は好みで変えても良いと思います。

おもちゃ:30枚

初手に1枚、出来れば4マナのおもちゃが欲しいため、大量に採用。
おもちゃが初手にない場合はマリガン推奨です。ベロはおもちゃによってドローするので、おもちゃがないと手札がすぐ尽きるからです。
逆に一度アタックが通ってドロー出来れば、連鎖的に後続を引いてきて展開が可能になります。

防御札/妨害札:8枚

おもちゃ以外で、除去や呪禁などをするカード達です。1ゲームに1~2回撃てればよいなと考え、このくらいの枚数に抑えました

使嗾ギミック:8枚

本デッキで特徴的な使嗾を担うカードです。
使嗾を付与するエンチャントは、相手の統率者に、
インスタントタイミングで使嗾を付与するカードは、飛行やブロック困難なクリーチャーに向けて使うと良いです。

自由枠:3枚

これらどれにも当てはまらないカードで、自分の趣味で入れている自由枠です。

陽背骨のオオヤマネコ
一つの指輪絶対許さないマン。
プロテクション(すべて)があっても、ダメージを軽減出来なくなるため、甘えを許しません。
こいつがいるため、基本土地を10枚近く採用しています。

忌まわしき監督官
3倍「反逆の行動」マン
奪ったクリーチャーが滅殺を持つため、本体含めて滅殺1が最大で4回誘発するのが強く、サイズで勝てなくなりがちな緑のデッキや、少数精鋭で守りを固める青単に刺さります。
ベロのギミックとは全くシナジーがないため、肌に合わない場合は真っ先に抜けるカード。

異界の進化
万能サーチカード
スライサーをコストにして唱えると、三重の稲妻巨人が出ます。
2マナのマナクリだと、パーフォロスが出ます。
10マナあると監督官でパクった相手クリーチャーをコストに出来ます。

このデッキにおけるパワー9

ベロリスト必見。このデッキでこそ輝けるカードの紹介です。
 
1:至る所に恐怖
2:グルールの戦唄
3:三重の稲妻巨人
4:瞬足光線の大隊
5:精神異常
6:紅蓮炎血
7:天空に到る母性樹
8:創案の火
9:締め付け

1:至る所に恐怖

ベロリストならマストで採用しろ!カード部門第1位。
出た時に戦慄予示を行い、裏向きでカードが出ると「不屈の自然」が誘発します。
ベロで使うと、①おもちゃを供給し、②土地加速を行い、③ブロッカーを立てる。というトンデモカードに化けます。
裏向きにカードを置く方法を戦慄予示に限定していないので、変異で出ても変装して出ても「崩壊した現実、コジレック」で出ても誘発します。ターン1制限もありません。
出てくる土地がタップインなのを差し引いても相当強いカードです。

2:グルールの戦唄
攻撃クリーチャーに+1/+0修正と威迫を持たせるエンチャント。
ベロがおもちゃに与える破壊不能と相性が良く、数で負けていてもダメージを通しやすいため個人的にはトランプル付与より好きなおもちゃです。

3:三重の稲妻巨人
普段は7マナ3/3相当のクリーチャーですが、ベロがサイズを底上げするので7マナ7/7で、速攻を持つため着地と攻撃でノームを合計14体生成します。
これだけでもだいぶヤバいのですが、中心部の防衛や歯と爪で「鍛冶の神、パーフォロス」と一緒に出てくると、

本体+7体のノームで16点。
アタック時に更に7体ノームが出て来て14点。
合計30点のライフを一瞬で対戦相手全員から奪い取ります。
更にパーフォロスのパンプアップ能力を、稲妻巨人の能力解決前に使うと、出て来るノームが2体増えるため…
本体+9体のノームで20点。
アタック時に更に9体ノームが出て来て18点。

...…お前もベロリストにならないか?

4:俊足光線の大隊
試作コストで唱えると、小振りになって出て来るおもちゃ。
ベロがいると何故か本来のサイズである4/4になるので、完成された試作品。
単体で完結しており、いつ引いても強いカード。

5:精神異常
ブロックという選択肢を奪うカード。ある意味フィニッシャー。
白いデッキがトークンを大量展開してきた時にぶっ刺さるのと、グレンゾや人気の芸人等の、戦闘ダメージによって使嗾させるカードと非常に相性が良いです。
また、相手ターンに自分から割ることで突然ブロック可能に出来るため、退場しても場を混沌とさせるとんでもないカード。
扱いが難しいので、5位くらいの序列にしました。

6:紅蓮炎血
タフネス1〜2のクリーチャーから人権を奪うカード。
維持条件が、各終了ステップに自身がクリーチャーをコントロールしていること。なので、ベロが生きている限り消えません。
破壊不能や、プロテクション(赤)をベロに付与できると赤マナの点数分だけバーン出来るようになります。

7:天空に至る母聖樹
普通に使うと、土地を供給しつつ3ターン後に到達持ちの壁を作るカードですが、基本P/Tが0/0のため、ベロがいるとスタッツが4上がり速攻を持ちます。
単体では置いたターンや裏返ったターンにどうしても隙を晒すカードですが、速攻で自身が殴れるなら話は別です。
回避能力が何もないので、この序列に。

8:創案の火
呪文がタダで唱えられる代わりに、自分のターンかつ2枚までになるカード。
10マナくらいに伸びるまではメリットの方が大きい事と、
ベロが統率者税を払うだけで即リキャスト出来る事が非常に強力。
どうせ相手ターンは何もしないので、相手ターンに呪文を唱えられないデメリットは気になりません。
攻撃がこちらに向いてきそうだなと思ったら、使嗾で身を守りましょう。

9:締め付け
サーチと追加ターンを許さないマン
フェッチランド、教示者、追加ターンなど主に青を咎めることが多いカード。
戦闘やバーンダメージによって勝利を目指すため、無限ターンや追加ターンが非常につらく、またサーチによるコンボスタートを遅らせることが出来るため。出ているとベロの望む殴り合いに持ち込みやすいカード。
これを青が打ち消して来たら、「あいつコンボ始める気だぞ!」と囃し立てて他プレイヤーを使嗾しましょう。

得意なデッキ、苦手なデッキ

得意なデッキ

黒、青のデッキ
 
エンチャントに触るのが苦手で、クリーチャーをたくさん並べるのも得意ではありません。
サーチを多用するため締め付けもよく刺さり、黒はライフも大事なリソースであるため、ライフを詰める戦略が有効です。
黒に一度除去を撃ってもらい、更地になったところをベロで蹂躙する流れが強力です。
青はサイクロンの裂け目をどこかで撃たせる必要があり、たまに激しい叱責が飛んできて三重の神コンボが台無しになるので、青が濃い卓では赤霊破や紅蓮破を採用すると良いと思います。

苦手なデッキ

白いデッキ
ライフ回復やエンチャント破壊を多用してくる他、天敵である告別を擁する白が一番苦手です。
黒と違い対策カードで咎めることが難しく、撃たれるタイミングによっては本当の意味で更地となるため、白が濃い環境の場合はいっそのこと告別で流されないプレインズウォーカーを採用するのが良いでしょう。
時を超えた英雄、ミンスクとブーや、人知を超えるもの、ウギンなどがお勧めです。

最後に

ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
最初はステゴロEDHに興味があったので、殴り合うデッキを探していたのですが、三重の神コンボが思いの外ライフを持っていく事が分かり、現在はそちらに寄せたデッキに変わりつつあります。
ブルームバロウで登場した統率者でありながら、文字起こししている間にファウンデーションズが発売してしまいました。
 
4マナ以上のエンチャントは効果が派手なものが多く、パーティ寄りでありながらサクッとゲームが終わるため、たくさんゲームをしたい自分はかなり気に入っています。

この記事はファンコンテンツ・ポリシーに沿った非公式のファンコンテンツです。ウィザーズ社の認可/許諾は得ていません。題材の一部に、ウィザーズ・オブ・ザ・コースト社の財産を含んでいます。©Wizards of the Coast LLC.



お前もベロリストにならないか?


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