5/2 狂気山脈再び
5/3のとても長い感想ログ
くっっっっそ良いセッションだったねという話
最初はみんなガッチガチに緊張していて、シャオさんのあのツイートを見ても「あ〜〜ねww」って笑ってしまうくらい、TRPGの世界に入れていなかった3人。それがむつーさんの世界一のKP力と持ち前の順応能力の高さで徐々に入り込んで"仲間"になっていく過程が本当に心にきました。最初の気持ちと、クライマックスの気持ちと、今から思えばそういったPLの行動がキャラの気持ちの変化とリンクしているようで、とても胸が熱くなりました。
払払
仲間に、そして山に愛された人。払々という人間がいなければ、このセッションはもっと薄暗いドロドロとしたものになっていたと思う。メンバーとの関係性を左右するコージーオスコーという存在を弄り倒すことで、コージーのコージーらしさ、「いい奴ではないけれど、憎めない奴」というアイデンティティを確立できたのは本当に大きかった。
梓ちゃんとの絡みでも飄々と生きてるような軽薄さを滲み出していたけれど、その実、虹の谷で発狂してしまったコージーを1クリで止めるくらいに、仲間を大切に思う払々の本質が要所要所で透けて見えていた。あのシーンは当然晴はそうするだろうなと思ったし、当時まだ生への気持ちが分からなかった睦月でもきっとダメだったと思う。払々にしか救えない、ここぞというシーンでクリティカルを叩き出し、暴れるコージーに対し「ごめん梓ちゃんコーヒー入れてあげて」と真剣な声音で声をかける所に、払々という人間の本質的な優しさ、ヒーロー性が見えてとても嬉しかった。
同時に出目が荒ぶりすぎる相当なギャンブラーで、こんなにクリファンが出ることなんてあるのか?と思うくらい振れ幅が凄かった。ただこんな出目でも致命的なところだけは避けて大事なところでクリティカルを出す、勝負どころの強さを持っていた。全員の出目がかなり不安定な中で1番荒れているのに、なぜだか「こいつならなんとかしてくれるんじゃないか」と期待させてくれる、精神的な支柱であったと思う。
払々のバックグラウンドは詳しく語られなかったけれど、「あいつのところに」「子どものために使ってくれ」の発言から察するところは大きい。チームの中では35歳と経験豊富で、年齢的にも支えてくれていた彼が、発狂したときに子どものように泣き叫んでいたのは、そうした過去の記憶のフラッシュバックなんだろうか、と考えて辛くなってしまった。ただそこで「晴、置いていかないでよ」と晴のことを呼ぶのをみて、あぁこの人たちは本当にチームで、大切な仲間になったんだなと確信した。
途中でコージーに「俺たち何日一緒にいると思ってるんだよ」と言うところ、実際には長い人生の中の1週間程度でしかないけれど、その中身の濃さ、そして払々の「救いたい」「もう誰も亡くしたくない」という強い意志を感じた。登らないというコージーに「お前は何のために山に登るんだ?」と何度も問いかけて、自分の意思で登りたいと思えるように支えていたし、揺らぎながらも躊躇うコージーに最後には「一緒に行こう」と手を差し伸べる彼の姿に、本当に胸が熱くなった。
と、こんなにもチームを支えてくれた払々が、最後の本当に最後、山に愛されたが故にあの結末を迎えてしまったのが、もう本当に…。誰よりも「みんなを救いたい」と思っていたであろう払々がPCの中で唯一ロストし、conの見事なクリティカルをまさかの遺言を遺すところに使うとは。(鬼!悪魔!むつー!!)
他の人に絡んでばかりで、自分については深く語らなかった払々が、最後遺言で、預金通帳を渡し満足そうに目を閉じる瞬間が容易に想像できてしまった。生にしがみつくけれど、どうしようもないと分かればパッと手を離してしまう。どこか刹那的な生き方を感じる彼らしい最期ではあったと思うけれど、本当に、生きていて欲しかった…。
チーノ
空気読めすぎてさすが我々だ!の陽キャ代表だなと思いました。(小並感)
最初のあのド緊張の中で真っ先に大筋には関係ない梓に絡みにいけるその強さ、さすちのです(くそでか声)ショッピくんは元々声が低い&小さい、ナカムさんはPC的に声が暗い、という激重パーティの中で、チーノさんの明るい声が本当に救いでした。マガでは「払々は声が低そうだから〜」という話をされていたけれど、終わってしまえばチーノさんの声が1番しっくりくる不思議。最高です。
出目がもう凄いことになってる中、素の声で「俺すげぇ」と自分が1番びっくりしてるチーノさん、狙うと滑るがここぞという無意識の時にとんでもない撮れ高を残すところ、個人的には解釈の一致すぎて拍手喝采でした。ありがとうダイスの女神、我らがチーノがヒーローでした(だが最後の1 1だけは絶対に許さん)
最後の感想会での至極楽しそうなチーノさんにこっちまで嬉しくなりました。元々キャラクター性の強い我々だ!メンバーの中では"中の人"が透けて見えやすい方ではあったけれど、払々の優しさとヒーロー性、刹那的な生き方がチーノさんとリンクして、ますますファンになってしまうなと思うばかりです。
弘中睦月
彼は"置いていかれる人"ではなく、"見送る人"なんだなと思いました。最初はとても暗くて、死に1番近いような儚さを持っていた彼が、徐々に感情の色を取り戻し前を向いていく過程が本当に素晴らしかった。最初の精神的支柱は払々だったけれど、少しずつ堕ちていく彼に入れ替わるように睦月の声が力強くなっていくのがとても印象的でした。登山家として名を馳せていたころの睦月は、きっとこんな風に仲間を鼓舞し、支え、前を向くかっこいい人だったのだろうなぁと想像してしまいました。感想会でも話になっていたけれど、晴のことは掘り下げようとするくせに自分のことは話そうとしない睦月さんに、その時は厚い壁を感じていた。それでもその後、時々"約束"を口に出す彼をみて、今思えば自分の生死を決めかねていた彼の、「聴いてほしい」「聴かないでほしい」という葛藤がにじみ出ていたなと思う。
山頂のシーン、仲間に執着を持っているのは払々や晴だと思っていたけれど、「みんなで、じゃだめですか」と最初に提案する睦月にもう声が出なかった。まるで死に場所を求めにきたような彼が、ここで真っ先に前向きな台詞を言って、尚且つあんなに葛藤していた彼女との約束を自ら口に出せるくらい、ある種"ふっきれた"その瞬間、とても嬉しくて、本当にこのメンバーで山頂に来れてよかったと、心から思いました。
そこからの睦月は本当に頼もしくて、みんなを引っ張り支えていくその姿に彼の本質をみました。その中でも1番印象的なのは、払々と晴が本当にギリギリの中、確定生還が1人決まった瞬間「あぁ…」と声を出すところ。鳥肌が立ちました。その一言に、後悔とか不安とか祈りとか、あらゆる全ての感情が詰まっていた。そりゃ素直に喜べないよね、そうだよね、見ているだけなのに、私も本当に苦しかった。先に降りた彼が真っ先に払々と晴をなんとしても守ろうと必死に助ける方法を探している姿が、雪山の中で抗う彼の姿が容易に想像できてしまって、泣くしかなかった。1番死に近かったはずの彼が唯一生還してしまう、払々を看取る人になるなんて、全く想像していなかった。始めと最後のギャップがあまりにも大きくて、このメンバーでこの狂気山脈に登ったことの意義を強く感じました。ある意味で1番山に救われたのはきっとこの人だと思う。
nakamu
初心者詐欺ですか!!!
RPの才能が開花しすぎです。最初こそ睦月というキャラを深く理解しすぎるあまり(あと緊張)もどかしさがあったけど、一時的狂気やコージーとの絡み、あらゆる場面で成長を見せて、あの山頂は本当に名シーンだった。「狂気の山脈にて」をしっかり読んで、キャラの背景もものすごく深くて(なお激重)、このTRPGにどこまでも真っ直ぐ沼に落ちていったのは間違い無くこの人。さすが陽キャ…!(なおキャラは完全に陰キャ)ぜひ色々なセッションをやってほしいし、見守られてほしい。
木吉晴
晴さん。真面目で、堅実で、リアリストで、分かりにくいけれどとても優しくて、でも本セッションで1番報われなかった人。最初は表面上は普通だけれど、他のメンバーから一歩引いたところにいたような印象を持っていた。コージーの一次隊への揶揄に対してもさらっと受け流したように見えながら、突っ込まれると絶対零度の声で「好ましくないだけです」と言い切る彼に、芯の熱さとそれを隠す氷壁の厚さを感じた。彼はこうやって怒るんだ、と思うに、敬語も相まって息苦しさを感じざるを得なかった。きっと彼は聞かれない限り負の感情を表に示すことは無いのだろうけど、それを吐き出す機会をくれるであろう親友は…と思うと苦しくて息ができない。処世術としては正しいけれど、隣に信用できる人がいないこの状況でこれは本当に…。この後このメンバーで命を預けて助け合うことができるのか、空気が凍り付いて不安が一気に高まった瞬間だったと思う。
それでもその後、払々や睦月とコージーとのやり取りを聞いて、彼の為人を認めて少しずつ絡みにいく晴の姿に、本質的な優しさをみました。自分にとって好ましくない、相性の悪い人間だと思っても、その固定概念に捉われず、煽りつつもコージーという人間を認められる晴は本当に強くて、そしてすごく現実的な思考をもった人間なんだなと思いました。リアリスト故の冷たさと、本質的な優しさと、その相反する2面性が上手くマッチしているのが晴という人の面白さだと思う。それが色濃く出ているのがコージーの説得シーン。「下山して『あれは山じゃなかった』って言えばいいやろ」とんでもなく切れ味の鋭いナイフのような言葉。どこまでも突き放しているように聞こえるけれど、一方で「お前は本当にそれでいいのか」と叱咤しているようにも聞こえる。彼の本心がどこにあるのかは分からないけれど、私はこの台詞でやっと晴さんという人を少し掴めたような気がしました。
洞窟から手記のシーンにかけては、感情の波が意図的に少なかったように見えた彼が、「第一次登山隊」のワードにはいち早く反応し、飛び出して、声が震えてくるのが本当に心にくる。親友の死を覚悟して、せめて一目でも、の思いで挑むのは…最初にキャラシを見たときの印象よりもずっと、晴は強い人間なんだと思いました。特に手記に関しては、もう…。「晴がこの山を制覇してくれんことを」に対してのアンサーが「お前も、ここまでは来れてたんやな」と、煽りながら親友を誇る彼の気持ちが真っ直ぐに出てて泣くしかなかった。「親友」最上に対してここぞとばかりに出てくる関西弁と、泣き笑いのような震えた声が、あまりにも抉ってくる。読み終えた後、今まで通りに得た情報を伝えようとするも、これまでの理知的な声が嘘のように、一つ一つを絞り出すようにしか話せない。それでも誤魔化すように笑って、涙は意地でも溢さないようなその声が、もうなんなんですか。素直に泣いてくれよ。そしたらいくらでも慰めるし励ませるし、でも泣いてくれなかったら、そんな声かけられないだろ…いい加減にしてくれ、もう…。そんな彼が、山頂で睦月と払々とコージー共に、少し泣きながらも晴れやかな顔で笑う姿が想像できて、このメンバーにありがとうと言うしかありません。
今回晴さんの出目はすこぶる悪くて、払々みたいにファンブル連発、ではないのに、全体的に恵まれない。目星80であんなに失敗するのは本当に、ダイスの女神の悪戯としか思えない。それが晴という人間の人生を表しているようで辛い。なにより、クレバスでもあったように、どんなに運がなくても自分の失敗は自分でカバーできる強さを持っているだけに、大切な仲間は自分では守れない、その事実があまりにも重い。最後、HPが1残ったのは本当に奇跡で、晴さんらしいなと思ったけれど、その後の払々を支えることすらも許されず、梓もK2も睦月に任せるしかなくて、なんで、どうしてという気持ちしか出てこない。
その点に関しては後日談が全てを物語っているけれど、「私はまた、自分がぶっ倒れている間に、仲間を失ってしまったんですね」と、やっぱり泣き笑いで諦めたように言う姿に、もう言葉が本当に出てこない。睦月も同じように泣き笑いで、それに突っ込んでくれそうな払々もコージーも、もうこの世にはいない。その事実を突きつけられたようで、本当に辛かったです。晴さんは、強さと弱さと、冷たさと優しさと、不思議な二面性をもった男でした。
ショッピくん
ショッピくんの迫真RPが見れるなんて誰が想像した?
平坦な声はいつも通りなのに、大事なシーンでの震え声は、あれ、本当に泣いてますか、?その後誤魔化すようにすっとぼけパートに入るの、ショッピくんと晴がリンクしすぎて混乱してしまう。
おそらくは我々だ!とワイテの全メンバーの中でも1番こういう場が苦手だろうし、「セッション前吐きそうなくらい緊張していた」発言も正味納得だし、なんなら視聴者もかなり緊張していたけれども、蓋を開けてみればあまりにもリアルな晴がそこにいて、いい意味で裏切られた感がすごい。合間に出てくる切れ味よすぎる言葉のナイフも、いつもの無慈悲を見ているようで、相変わらず言葉選びのセンスが素晴らしい。人狼RPGでも思ったけれど、この人案外1人語りが上手くて、声に出さないだけで実はすごく頭を回してるんたなと思う。
正直ショッピくんは何やっても許される感があって、後輩力というか、世渡りが本当にうまい人間(トントンさん談)だと常々思うけれど、実況者でこれはかなり珍しいなとは思っていて。我々だ!という実況グループの特殊性もあるけれど、彼個人の魅力が最大限生かされるのはやっぱり仲間の中にいる時だと思う。仲間がいてこそのショッピくんで、彼個人ではきっとこんな活動はやらなかっただろうし、そういったショッピくんのおもしろさが今回のセッションでも遺憾なく発揮されていたなと思う。常にスポットライトを浴びる存在ではないけれど、要所要所に痛烈な傷跡を残していくショッピくんだからこそ、次は何をしてくれるんだろうと最高にわくわくさせてくれます。本当にあなたのファンでよかった。
ただ感想会で喋らないぴくん、ミュート??って言われてるのあまりにもらしすぎたのでたまには元気に喋ってるのを聞かせてください。ぴーの国営しゃべ永遠に待ってます。