自卓傀逅の裏話とか感想とか。

蛇足なのでご注意を。
悩み苦しんだ先に勝ち得た未来は素晴らしい!

傀逅は私が「自分もTRPGやってみたい」と思ったきっかけのシナリオでした。というかむつー卓傀逅(個性豊かな)を初めて見たときに本当に泣いてしまって、もうこの感動と苦しみを誰かと共有したい一心でこの沼に足を踏み入れました。今では無事に全身浸りきってますやったね!以下ごちゃごちゃの裏話と感想と懺悔。

最序盤、「もう何もしたくない!!」でめちゃくちゃ笑った大切な人が大切すぎる

変身の反応ありがてぇ〜!!!!それそれ待ってた!!ハリケーンかっこいいよねわかる…わかる…

灯は尊さんが大好きなことを全面に出してくるけど、愛楽は普通に兄妹として大切、ってところに決定的な違いがあるなと思いました。
灯の芯を「藍川尊の絶対的な味方であること」とするなら、愛楽は「自分独り置いて行かれたくない」という気持ちが芯になってたんじゃないかなぁ。母親のことはそんな気にせず生きてる2人だけど、もし独りきりになってしまったらきっと生きていくのが辛くなる。だから愛楽のおにいへの心配はおにいのためでもあり、自分のためでもあるんだよね。

愛楽の方は、兄妹として気にかけるところもあるけど、20歳を超えた大人だし過干渉はお互い嫌でしょ、と思うので武勇が帰り遅くなってもあまり気にしないし、なにかあったら相談するけど基本は自立してるよね、ってところを心がけてたりしたんだよね、最初はね。恋話だったら聞きたいけど、まぁ言わないならそういうことよね、ってくらい。

でもだんだん洒落にならない体の異変が起きて、おにいはいつも通りのらりくらりしてるけど絶対におかしい…と思い始める。探り入れたいけど、今までそんな方に深く突っ込んだことは無かったから聞きたかもわかんなくて困ってた。本当は薬飲んでも頭痛が治んなくて痛かったけど、おにいを見てたらそんなこと言ってる場合じゃなくて、いつも通りすぎるおにいにちょっとイラついて…。

と愛楽が悩んでた理由って、たぶん置いて行かれたくないって気持ちだったんじゃないのかなと思う。親のことを今更気にすることはないけど、それでもショックだったしおにいが居たからなんとか生活できてる。でも本当に独りになっちゃったら、このまま私は生きていけるんだろうか。そんな気持ちで、キャラじゃないと分かっていてもおにいを繋ぎ止めるのに必死だった。

最後の夜もね、頑張って頭痛が酷いなか起きてたんだよ。おにいの部屋になにかヒントがあるんじゃないかって探してみたりして。でも耐えられなくて、眠ってしまった後の記憶はもうなかった。


灯は尊さんみたいになりたくて普段から体作りも家事もけっこう頑張ってて、尊さんの過保護なところには少し反抗する立派な中学生男子なんすね。反抗期(ではない)の思春期男子。でも仕事関係とか尊さんを本当に困らせるような話になった途端に身を引いちゃう偉い子なんだよなぁ…そこは尊さんの前ですら本音を言わない、聞き分けの良すぎる賢い子でした。これは最後までずっとそう。

きっと3日目の朝からもう尊さんが何か隠し事をしてるって気付いてたんじゃないかなぁ。仕事関係なら自分が口出すことじゃない、でも尊さんがなんか落ち込んでる?疲れてる?いつもとなんか違うんだよな…と思ってなんとか元気を出してほしくて、普段通りの会話で尊さんの笑顔を引き出したいしでも悩んでることあるなら頼って欲しいし…って灯自身も悩んでたと思う。

そんな中で最後の夜ですよ。そりゃ悲しいよ。何が悲しいって、尊さんが「信じてくれないかもしれないけど…」って懺悔しているところ。灯は尊さんの言うことならたとえ嘘だろうと信じるのに、尊さんは灯が信じてくれないと思ってる。絶対味方であるからこそ頼ってって言ってたのに、尊さんは俺のこと信じてくれてなかったの?でも尊さんが辛そうだから、責めたいわけでもないし尊さんが悪いわけでもないし…って葛藤がすごかった。

今回やってみて思ったのは、NPCたちを救う理由ってなんだ?ってところ。
今までの私の思い込みでは「死にかけてる人がいるなら助けるでしょ、面倒で助けない人もいるだろうけど」くらいの適当さで深読みせずスルーしてたんですね(バカ)
でも2人がこの人を救う理由を本当に丁寧に考えてくれたおかげで、NPCの理解がすごく深まった気がする。
よく考えてみると、探索5カ所で関わるNPCを助ける理由ってみんな違うんですよね。
バイパスでは、龍一のもつ「血の繋がりのない家族」への共感や哀れみ、非人道的な実験への怒り。
たこ公園では、根墨という社会的に弱い人間を"助けてあげる"かどうか。
警察では、照井明日香の境遇と「明日香の大切な人のために自らを利用された」ことを天秤にかけたとき、それを許せるかどうか。
藍川さんだって「灯のために自分は生き残らなきゃ」と思っていたわけで、そこで明日香とのエゴのぶつかり合いは避けられない。だから龍一は2人とも助けたがるけど、明日香を気にしているのが葵だけだったのがとても納得した。
一方で根墨は全くそういう背景もなく、助ける理由としたら可哀想ってことくらい。2人が助けられるなら助けたい、けどこっちが被害を被るなら別に興味ない、って態度だったのもこれまた納得だったんよな。

大切な人を置いていくか、一緒に離脱するかの選択のシーン。
葵武勇の飛び降りシーン最高に痺れた。ぶゆうがあのタイミングで自殺癖を引く神の采配、本当に何?この運命力なに?狂気によって繋がれる生命があることを初めて知りました。どちらかが欠けてたらどちらかが死んでた。飛び降りた先で気絶してたら、きっと藍川さんと合流もできずそこで2人の描写は終わってた。
だってさぁぶゆう最後の夜の愛楽の声すら聞こえてないんだよ…?それだけでどれだけ辛いかって分かるもんなのに、そのおかげで一縷の希望が生まれたの神の思し召し以外の何物ですか?巻きさんの運命力ですかそれはそう。
でもあの瞬間は、確かにダイスの女神が微笑んでたよ…。

尊さんとのお別れシーン、あれが唯一灯がわがままを言ったところ。今までの灯なら絶対、「尊さんも俺を置いていくの?」なんて言わなかった。そんなことを言ったら尊さんを困らせるのなんて分かりきってる。でもそれで止められるならって思ってしまったんよな。
それでも、聡明な灯は何を言っても尊さんが折れないと分かってしまった。それなら、今までで1番の意地悪をして、わがままを言ってやろうと思った。約束は守らなきゃって、きっと尊さんから教わったんだよ。
も〜〜〜〜今生の別れとかやめてくれ泣くじゃんなに尊さんさぁ〜〜〜〜!!!!灯は絶対来世まで尊さんのこと待ってるよばか 
あの時の笑顔は絶対に忘れられない。あとアイデアのファンブルね!

総じてファンブルはすごい数出てたと思うんだけど、つくづくよくあの出目で生きて帰った。本当に偉い。
正直途中はぶゆうがロストするかなと思いました。もしロストしてたら殺人癖と自殺癖と…で考えただけでもしんどくて、頼むからこれを私に言わせないでくれってめちゃくちゃ願ってた。だし巻きたまごは運命力の強い天才だったありがとう。

個人的にはAIbot生存のEDが一番好きで、無機質な音声なのにこんな感情持ってかれることある?ってくらい素晴らしいNPCなんよな。突然戦いに巻き込まれて、散々悩んで傷ついて、意味わからん神様に蘇らされて、大切な人、生きてる?って混乱しまくったところで、AIbotの一言でようやく荷下ろしができる。あの瞬間の安堵は忘れられない…本当によくやった。

信じられん長さのセッションになったけど、悩み苦しんだ先に勝ち得た未来は素晴らしかった!お二人の選択を見届けられて幸せです。ありがとう!

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