桑田佳祐にまつわる思い出
先日、テレビで桑田佳祐が、「ひとり紅白歌合戦」をやっていた。私は普段からそんなにJPOPなどの音楽を聴く人間ではないのですが、、、桑田佳祐や小田和正、松任谷由実やら井上陽水、中島みゆき、玉置浩二などなど、、のビッグネームの才能には、「浮き沈みの激しい世界で、長年やっていてすごいなあ。。。」、と、この人たちのCDや音源は全然持ってなくて、到底ファンとまで行かないのだけれど、テレビで見かけると、ついつい歌に聴き入ったり、年齢行っててもキャーキャーいわれてることに感心したり、も含めて、かなりじっくり見てしまうのでした。
そんな桑田佳祐氏を見ていて、ふと思い出したのですが、、私が小学校の頃、兄から「深夜ラジオが面白いぞ」と勧められ、聴いていた時期がありました。。「桑田佳祐のオールナイトニッポン」という番組も、当時私が聴いていた中の一つに入っていました。当時から、桑田佳祐率いるサザンの音楽は、ベストテンなどの歌番組でもよく聴いていたのですが、ラジオを聴いていて、、「桑田佳祐って、歌はいいけど、、ラジオのトークはあまり面白くないんだなあ、、、」、、と子供心に、生意気にも思ったことがあります。。。というより、そのラジオ番組、桑田佳祐氏がパーソナリティだったゆえか、トークの内容がつまらない、というより、かなり下ネタが多かったせいもあったかもしれません。。まだ小学生の私には、はっきりとは理解できない下ネタも多く、、なんとなく意味を想像しながら聴いていることが多くて、何がそんなに面白いのかな?というポイントで聞き手がゲラゲラ笑っていることに、意味もなくイライラしたりしていた思い出があります。。
そんな桑田佳祐のオールナイトニッポンでしたが、番組中のコーナーに、「含蓄(ガンチク)あるハガキのコーナー」というリスナーからのお便り紹介コーナーがありました。内容はほとんど覚えてないのですが、、私が「がんちく」という日本語を聴いたのは、このときが初めてで、当然どんな漢字を書くのか、は、おろか、意味ももちろん分からなかったのですが、、私は調べもせず、「桑田佳祐が使ってるんだから、どうせきっと、卑猥な意味なんだろう、、」と思うようになりました。毎週毎週、そのコーナーになって、桑田佳祐が「含蓄あるハガキのコーナー!!」と叫ぶたび、わあ、また卑猥なこと言ってる、、くらいに思っていたわけです。。
それから月日は流れ、、高校生になってからのことです。現代文の授業で、、評論家の小林秀雄が教科書に載っていて、、先生がその文章について紹介していたのですが、、「この人は、なかなかガンチクある文章書く人で。。」と言うではありませんか。。えっ、、ガンチクある文章。。?国語の教科書に載ってるのに。。?と、ちょっとドギマギしてしまったのでした。。。さすがの私も授業が終わってから、、辞書で「がんちく」を引いてみて、、本当の意味を知ることになりました。いやらしい意味ではなかったわけです。。「桑田佳祐が喋ってたから」、、というだけで、いやらしい意味と勘違いしていた私もどうかと思いますが、、なかなか、喋ってる言葉の意味まで勘違いさせることのできるキャラの人もそうそういないのかもしれません。。。ちなみに、昨日の番組中の桑田佳祐氏のインタビューは、NHKだったからなのか、下ネタも何もなく、きわめて普通の内容でした。桑田佳祐氏は、数年前、食道がんでオペしたそうですが、私が初めて、「がんちく」って言葉を聴いてから三十数年の時が流れていることに、シミジミとしつつ、、これからもずっと歌うたいとして、元気に活躍してほしいなー、、と思ったのでした。