ケニアの紅茶農家にホームステイ①
今回から3回にわたってケニアでのホームステイの様子をご紹介します。
ホームステイ第一弾はMrガクヤファミリーのおうち!ガクヤって日本語の楽屋みたいですよね。苗字です。
家族構成はこんな感じ↓
◎お父さん・・保険会社勤務&自分でも代理店経営
◎お母さん・・男子高校の先生
◎長女アーネットちゃん・・紅茶会社勤務(普段はニャニュキという離れた街で働いていますが、この週末は実家帰省)
◎次女フェイスちゃん・・港町&リゾート地のモンバサで会計のお仕事(今回の滞在では会えず)
みんなエリートです。そして心優しいファミリー。
ガクヤファミリーが住んでいるのは「ミアンダリ」という街で、私の住んでいる場所から車で50分くらい。
乗り合いバスだと圧倒的に安いですが、時間がかかるし、3人乗りのシートに4人座るからギュウギュウ。値段は10倍くらい違うけど、移動はいつも同じタクシードライバーさんにお願いしています。
この辺り一帯は、標高5199mのケニア山の麓にあり、標高2000mくらいの紅茶畑が広がる自然豊かなエリアです。
実はケニアの紅茶輸出量は世界第2位!イギリスではロイヤルティーとして親しまれています。
ご近所めぐりで優しいケニアンママに出会う
土~月曜日までの2泊3日でお邪魔しました。ガクヤさん宅には14:30ごろに到着。着いてからまずは近所に住んでいる親戚の家にご挨拶&遊びに。親戚はだいたい隣とか向いとか数軒先に住んでいます。そこでのおもてなしはサトウキビ!ケニアの方の大好物です。
サトウキビジュースは大好きで、機械でしぼってくれるのはよく飲んでいましたが、渡されたのは丸々1本っ!!食べ方は歯で裂いて噛みながら果汁を摂取。ケニアの方なら通常5〜10分前後で食べ終わります。しかーし、慣れない私はまず噛めない!裂けない!悪戦苦闘…
おそらくサトウキビをこんなに食べれない人間を初めて見たんじゃなかろうか…見かねた優しいママが「細く小さく切ってあげたらいいんじゃない?」とカットしてくれました。やっとこさまともに食べられるように。そうこうしている間に日も傾き始め、標高2000m越えの畑はヒンヤリし始めていました。
優しいママが貸してくれたブランケットに包まれながらひたすらサトウキビをかじりつづけ、気づけば食べ始めてから45分も経過。もちろんフレッシュでたっぷりの甘みとほんの少し緑っぽさがあり それはそれは美味しいのだけれども、それ以前に顎が疲れきった45分間となりました。
その後は近所の紅茶畑をぐるっと回って帰宅することに。このあたりの紅茶は無農薬で育てられているので摘みたての茶葉はそのままかじれます。苦みが半端じゃありませんが、NPOの前所長は生前よく生の茶葉をかじっていました。
今夜の夕飯は?アナログ大事!!
帰った後は夕食作りのお手伝い。
慌ただしい朝は室内キッチンのガスで調理しますが、夜は時間があるのでガス代節約のため、外のかまどで調理します。
かまどは煙がこもって目にしみます。これを毎日やっている家庭もたくさんあるからご飯の支度は大変なことです!
拾ってきた木の枝を太ももでエイヤッ!と真っ二つの折ってかまどへ。
サボって楽ちんな細い木を折っていたらアーネットちゃんに「もっと太いの!」と言われ、挑戦するも無理無理。お手本を見せてくれましたが、こちらは勢いをつけずにすねのいわゆる弁慶の泣きどころあたりにあてて折ります。
道具も快適で便利ですが、自分の体を使って木を折る!アナログで生きていく術もかーなり大事ですよね。
この日のメニューはウガリ、チキン、スクマウィキとマナグ(どちらも葉物野菜)、ジンジャーチキンスープ。
ケニアの白ワイン
食後のお楽しみは『ナチュラルワイン』!
どう“ナチュラル”かって、原料はサトウキビジュースとハチミツのみ!!スーパーナチュラルです。お味ももちろん◎
お酒大好きなお父さんと晩酌タイムです。11:00就寝。標高が高いので夜は冷えます。ベッドには毛布3枚用意してくれていました。ありがたや。
2日目
2日目は日曜日だったのでみんなでのんびり過ごします。
朝食後はガクヤさん宅の庭&畑ツアー。七面鳥にホロホロ鳥も!豚ちゃんファミリーはミルク中。立派なアボカド、チェリートマト、コーヒー、ティリートマト、びわなどがなっています。
この辺で紅茶畑を所有している家庭はみんなこんな感じで、畑あり家畜あり。仕事を持ちつつ紅茶畑を経営しています。紅茶摘みは人を雇って朝早くから収穫しています。
ケニアにもタケノコが!!
驚いたことはガクヤ家にはタケノコが生えているんです!
お父さん「タケノコ料理を食べたい!マイコ、作ってくれ!」と自らタケノコを堀り起こす!
さすがにけっこう成長していたのと、鋤はないので掘れず。地面付近でカットすることに。
タケノコといえば天ぷらが一番!ということで、夜ご飯のおかずに作ることに。
みんな初のタケノコ料理、どんな反応か楽しみです。
早速とれたてを茹でます。私も自力でタケノコを茹でるのは初めて。唐辛子はあるけど、米ぬかが無い。でも調べたら白米で代用できるとのこと!
かまどで火加減を調整しながら落し蓋がわりのお皿をしてグツグツ。
あとは放置して夜まで冷まします。夜ご飯が楽しみ♪
ランチタイムはニャマチョマ
タケノコを茹で終えたところでランチタイム♪
私リクエストのヤギ肉BBQ!ケニアでは焼肉のことをニャマチョマといいます。ニャマは肉、チャマは焼くの意味。ヤギのお肉は日本では馴染みがありませんが、ケニアでは大人気。一番人気は鶏肉、多分2位がヤギじゃないかなと思います。
うまみが濃く、やわらかい肉質です。炭で焼いたお肉は外は香ばしくほどよい脂乗り。う~ん見るからに美味しそう!!これをカチュンバリと食すのがケニア流です!
ケニア食の紹介はこちら。
https://note.com/milele/n/nda8de3296fac
至福のお昼寝とドライブへ
満腹になったあとはちょっとお昼寝。騒音はいっさいなく、心地よい鳥の声を聴きながらzzz。 そして湿気が無くカラっとした澄んだ空気zzz 。心地良いのなんの…zzz
夕方からはお父さんがドライブに連れて行ってくれました。
周りの町を案内してくれ、川の見えるカフェで休憩。チャイ(ミルクティー)をいただきました。
肝心なお味は?!
家に戻り、いざタケノコの天ぷら作り!今宵もかまどで。小麦粉と卵は比較的どこの国でも簡単に手に入るので、天ぷらは海外でも作りやすい和食ですよね
けっこう成長していたので硬くないかと心配しましたが、問題なし!うま味は日本のものよりちょっと控えめですが、問題なく美味しかったです♪家族の反応も◎「うん!美味しい!!」と喜んでいました。作り方も教えたので、これからは自分たちでも作れるはず!
おもてなし大好き
ケニアでは「Wageni ni baraka(ワゲニ ニ バラカ)」という言葉があります。
Wageni(ワゲニ)は「お客さま」
ni(ニ)は英語のis 「~は」です
barakaは「恵」
『お客様は恵』という意味です。とにかくおもてなし大好きにケニア人!遊びに行くといつでも誰でもオープンハートで迎えてくれます。
私が手伝っているNPOでも旅行会社のHISさんとのコラボレーションで「ありのままを知るアフリカの旅7日間」というスタディーツアーをしていますが、そのツアーにも紅茶農家さんへのホームステイが組まれています。参加者みなさん「まるで田舎のおじいちゃんおばあちゃんの家に来たように寛げた」とか「田舎のエコな生活に触れて『消費の生活』ではなく、あるものを工夫して大切に使う暮らしに触れられてよかった!」「もっと泊まっていきたい!」など忘れられない時間を過ごしています。
ゲストと家族の間のちょうどいい~ところで接してもてなしてくれるガクヤファミリー。感謝です。和食も紹介出来て良かった!
次回は大都会・ナイロビに住むお姉さん的存在のアキーニのお宅にホームステイした時の様子を書きたいと思います。
気長に待ってもらえると嬉しいです♪