【レコ記㉒】全てを費やせ
アルバムの収録曲紹介も3曲目!今回は「Spend all」編。曲名の意味は直訳そのまま、「全てを費やせ!」です。
1.収録曲紹介③ Spend all
音楽で生きて行こうと都会に出てきたマニング少年が、世間の荒波に揉まれながら格闘するあたりを描写した曲です。前曲「モッズビートでお別れさ」とは対になるような曲で、The Fie-Feeのライブでも2曲続けて演奏することが多いですね。
というのも、前曲はベースが半音ずつ下がっていくクリシェのコード進行でしたが、今曲は逆に1音ずつ上がっていくコード進行(G→Am→Bm→C)をAメロに使っていたり、今曲の「別れ際こぼしたあのセリフ」という歌詞が指すのは、前曲の「この手を離さない」だったりします。
なんだかこういう解説って野暮だと思うんですが、私の場合言わないと全く気付かれないこだわりが多いので、上の2点だけ紹介させていただきました(笑)
その他サウンド面では、完全に「The Jam」というバンドを意識しています。本人(ポールウェラー)にならって、先日のレコーディングでもリッケンバッカー330をマーシャルのアンプでギラギラと歪ませ、激しくバッキングしてきました。
やはりそういうギターには英語の相性が良いようで、サビやアウトロのコーラスは英語になっています。
"I must spend all just for the music"
"But I can't spend all just for the music"
と言っています。意味としては、「私は音楽だけに全てを費やさなければならないが、それができない。」といったところです。
私自身、音楽のために全てを費やせた時期は一度もありません。「俺は音楽だけやって生きてるぜ!」と言いたいところですが、重要なのはいつだってリアリティだと思います。音楽に使える時間が少なかったここ5,6年でしたが、そこで得られたものがあります。海外出張で多少身に付けた英語力や人との付き合い方、何よりパンクに必要な労働者としての目線。それら全てを費やすことが自分なりのSpend allだと最近は考えられるようになりました。
ということで、今回も先日作ったプリプロを本記事限定で公開しておきます。レコーディングで良い音が録れているだけに、今さらこれを公開するのが恥ずかしくなってきました。今回、プリプロから本番で一番化けた曲になりそうです。ご期待ください。
明日はレコーディング最終日!なのでその模様をお届けします。収録曲紹介はまた月曜日分で!(次回は④The Reality Is So Hard編)
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