【レコ記㊻】クラウドファンディング挑戦の代わりに
過去の記事でも何度か、「クラウドファンディングでのCD販売」を計画しているとお伝えしてきましたが、その方針を改め、ECサイトでの予約販売という形を取りたいと思います。
今回の記事はそのあたりのいきさつについて、ありのままに書いています。同じくクラウドファンディングの活用を考えているバンドマンがいれば、何か参考になるかもしれません。(やり方とタイミングさえ工夫すれば、すごく可能性のある方法だと考えています。)
クラウドファンディングで販売しようとした理由
・CAMPFIREの会員増加
コロナウイルスの打撃により、ライブハウスをはじめとする飲食店の支援型プロジェクトが多数立ち上がった影響で、クラウドファンディング及び、その大手サイトである「CAMPFIRE」の認知度が急上昇しました。ネットで何かを販売する上で大きな障害となるのが「会員登録」のステップですが、CAMPFIREを利用することで、一度使ったことのある人が購入しやすくなると考えました。
・話題作り
「クラウドファンディングで集めた資金でレコーディングを行い、アルバムをリリースするバンド」を、まだ周囲で見かけていないため、新しい試みとしてちょっとした話題になれば良いと考えました。
・支援者数(購入者数)の可視化
クラウドファンディングでは、その購入者数(支援者数)が良くも悪くも公開されます。アルバムを作って販売するまでの一連の流れを制作日誌としてお届けしているので、販売者数が見えた方が楽しんでいただけるかなと考えました。
以上のように、どうせ販売するなら新しいことに挑戦し話題を提供したいという理由で、購入型クラウドファンディングでの販売を計画していました。
※購入型・・・例えば、2,000円の支援へのお礼(リターン)として完成したアルバムCDを郵送するという、予約販売のようなプロジェクトを指す。
クラウドファンディングを断念した理由
・タイミングを逃した
クラウドファンディングの性質上、やるのであればもっと早い段階でプロジェクトを開始するべきでした。計画の全容を公開した時点でプロジェクトを開始し、レコーディングが進んでいく中で「この企画面白い」と思って頂けた方から支援をいただくという形を目指すべきでしたが、タイミングを逃してしまいました。
既にレコーディングは完了している状況で今さら募集を始めても臨場感がなく、本当にただの予約販売になってしまうことに気づきました。
・無視できない手数料の高さ
CAMPFIREの場合、総支援額の17%(手数料12%+決済手数料5%)が引かれた金額が実際に受け取れる金額となります。(100万円の支援を受けた時、実際に受け取れるのは83万円。) また、支援いただく方にも1件あたり220円の手数料が発生してしまいます。これを考えると、せっかく予約購入いただくにも関わらず、販売価格を下げることが難しくなってしまいます。
もちろん、これは計画段階で分かっていたことですが、タイミングを逃し、ただの予約販売となってしまった今では無視できなくなりました。
・CAMPFIREのゲスト支援割合の高さ
ライブハウス支援系のプロジェクトページを見ると、支援者の半数以上が「ゲスト支援」(会員登録をせず支援)であることが分かりました。ということは、一度CAMPFIREで支援したことのある人でも、The Fie-FeeのCDを買ってもらうためには改めて個人情報を入力する or 会員登録する必要が生じます。思っていたほどのメリットではなくなりました。
・期間限定販売しかできない
これは後になって気づいたことですが、CAMPFIREではプロジェクトの期間延長ができません。そのため、プロジェクトが終了後、引き続きネット上でCDを販売したい場合は再度プロジェクトを立ち上げるか、別の方法をとる必要があります。CDの販売は在庫がある限り続けたいものなので、通販サイト代わりとしては使いにくいことが分かりました。
・サブスク挑戦との兼ね合い
支援のリターンとして、製品版のCDだけでなく、ダウンロード版の音源(.mp3)も用意したいと思っていました。しかし、先日お伝えした通り「TOWER CLOUD」でリリース申請を行いましたので、審査通過した場合、そこでのダウンロード販売と重複してしまいます。手数料のばらつきで価格の整合を取るのが難しくなることが分かりました。
上記の理由から、クラウドファンディングサイトを使用しての予約販売を今回は断念することとしました。
もっと早い段階で開始し、アルバム制作と一緒に支援も盛り上がっていくような展開ができれば挑戦する価値はあったのですが、実力不足でした。制作日誌を継続し、ある程度認知されてから始めようと思っていましたが、いざレコーディングが佳境を迎えるとそんな余裕がなくなりました。既にある程度の人気があるバンドであれば、初めから支援を募ることで比較的実現しやすい方法だと思います。
また、いつか機を見つけて挑戦したいと思います。
その代わりに
もちろん、クラウドファンディング無理でしたー!だけで終わるつもりはありません。
アルバム発売以降の継続的な販売に、大手ECサイト「BASE」を利用しようと思っていたのですが、このサイトでも「予約販売」の設定ができることが分かったので、そちらを先行してオープンしようと思います。
明日にはオープンできると思います。ご予約いただければ、ライブを待たず最短でお届けすることができますので、いつか買おうと思ってくださっている方はよろしくお願いいたします。
以上、長い言い訳でした!読んでいただきありがとうございます。
サポートいただいた場合、レコーディング資金の足しとし、さらなるクオリティアップに活用させていただきます!