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さよなら10年

居場所の問題だったのかもしれない。

僕の配属時、ベーカリーはマックスバリュに加わったばかりで、当時はいい意味で店内で浮いた存在だった。スーパーに間借りした個店経営のパン屋さんのようだった。仲間はファミリーだった。

その後、職場はビジネスライクになり、仕事を終えたらさっさと帰る。仲間どうしの交流も職場内だけ。それでも、ベーカリーも、仲間も大好きなことに変わりはなかった。

「志村さんがいないと〇〇店は回りません」。配属されてちょっと経ってから、社内のベーカリートップの人が、採用担当の人に言ったようで。当時の採用担当の人から、「志村さん、期待されていますよ」と、言われた。

僕がいないと居場所、ベーカリーは回らないことにしたくて、仲間に仕事を任せることができなかった。ちょうど、仕事が一気に増えた頃で。助けてくれる人やリーダーもいなくなってしまい、僕が一人で引き受けた。6人がかかりで大変だと言われた仕事を、その頃は自分一人でやろうとしていた。

燃え尽きて休職。復帰後もわけのわからないままがむしゃらに働いた。

二度めの燃え尽きの前に、辞職。

会社からは何も言われていないが、そのへんのこと、会社は本当はわかっていたのかな。

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