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元小学校教員の教育実践集①【夏休み明けに学級で伝えること3箇条】

楽しい夏休みが終わり、2学期が始まりました。
子供たちは夏休み気分が抜けず、学校モードに切り替えることは、なかなか大変ですよね。(もちろん大人も…)
子供も大人も、なんだかやる気が起きず、
「授業に身が入らない…」
「なんだか子供たちが話を聞いてくれない…」
「学級全体が落ち着かない…」
そんな悩みを抱える先生も多いのではないでしょうか。

私が教員2年目の夏休み明け、まさに同じような状況で、学級が崩れかけたことがありました。
「1学期はみんな授業に集中していたのに…」
「子供どうしのトラブルが絶えない…どうして…」

そんな時、先輩に相談し教えていただいたことが
「学級で伝えること3箇条」

簡単に言うと、
「この3つをしたら先生は叱るぞ!!!」
と宣言することです。
この3箇条を子供たちに伝えるだけでなく、自分自身が守っていくことで、子供たちとの信頼関係を築き、自分も子供たちも迷うことなく学校生活が送れるようになりました。

これから、その3箇条を紹介していきます。

1.人や自分を傷つけたとき

傷つけるというのは、体が傷つく暴力だけでなく、心が傷つく「言葉」の暴力も含みます。友達を傷つけることも、自分自身を傷つけることも許しません。
当たり前のことかもしれませんが、学級でみんなが心地よく過ごすために一番大切なこと。
「先生にとって、ここにいるみんなが大事。ひとりひとりを守るよ」
と真摯に伝えます。

2.命に関わる危険なことをしたとき

「そんなはずじゃなかったのに…」
子供たちがふざけて起こす行動の中には、命に関わる危険なことがあります。

みなさんは「椅子引き」をご存じですか?
椅子に座ろうとしたときに、後ろに椅子を引き、転倒させるといういたずらです。
ちょっとしたいたずら心でやってしまうこの行動が、大きな事故に繋がります。
過去には骨折、下半身麻痺、寝たきりになってしまうような事例もありました。

とはいえ、子供たちは行動のその先を想像せず、危険に繋がる動きをしてしまいます。
そんな時、教員は
「その行動は、怪我に繋がるからやめましょうね。」
と教え、想像させることが必要だと思います。

3.同じことを3回言われたとき

「授業中に、隣の友達にちょっかいを出して、困らせてしまう」
のような、注意レベルのことでも、何度も伝えるのは教員にとっても、子供にとっても苦痛ですよね。
そんな時に使えるのが「3回システム」です。

「〇〇くん、授業中に友達にちょっかいを出しません。」(1回目)
 ⇩ 再びちょっかいを出し始める
「〇〇くん、ちょっかいを出しません。2回目だよ。」(2回目)
 ⇩ それでもやってしまう
「〇〇くん、3回目です。授業の後に先生と話しましょう。」(3回目)

もし、3回言っても直すことができなければ何か原因があるかもしれません。
「授業が分からなくてついちょっかいを出してしまう」「友達にも原因がある」「なぜか分からないけど無性に友達と話したくなってしまう」
叱る、というよりかはその子に寄り添って話を聞くことで、根本的な解決策を一緒に考えてあげましょう。

この3回システムはあらゆるところで使えます。
遅刻をしたとき、忘れ物をしたとき、物を壊したとき などなど…。

ちなみに、、、
30人相手に、それぞれ「〇回目」と数え、覚えておくのは、正直無理です。
そんな時に使える必殺技は、
「これ、何回目かな?」
と子供に聞くこと。
意外とちゃんと覚えていて正直に伝えてくれます。笑

子供の状況を見て
「そろそろ2回目の注意をしたほうがよさそうかな~。」とか
「次3回目だよね~。先生雷が落ちるころかな~。」
なんてたまにフェイントを入れてみるのもオススメです。

まとめ

この3箇条を子供たちに伝え、教員が守っていく姿勢を示せば、子供たちも「これはしていいことだ」
「これはしてはいけないことだ」
と迷うことなく判断する姿勢がだんだんと身につき、居心地の良い学級が作れると思います。
私は、年度始めにもこの話をし、毎学期の始めにも再度子供たちと確認しています。

1年で一番長い2学期。
大きな行事を控えている学校もあるでしょう。
まずは学級を整え、子供たちと楽しく濃い2学期を過ごしてくださいね。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。


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