ケア児も成人に

過ぎてみると早いもの
あなたももうすぐ18歳
ここまで来ることが
できたのね
ストレッチャーに乗ったまま
旅行をしたこともあったわね
それもあなたのあなたらしさ
もうすぐあなたも成人になって
ケア児からケア者と呼ばれる
歳になるまで育つことが
できたのね

ケア児の数は増大しておりまして、
一層手厚いケア体制が求められるところで
ありますが、
加えてこれからは成人したケア児の
ケアの充実を図っていくことが
課題でありましょう。
すでに高齢化社会となった我が国では
高齢者が高齢者の介護をするという
「老老介護」が広まっており、
元気な高齢者が要介護の高齢者の
介護を担っている現状がありますが、
それを持続可能にしていくためにも
元気な高齢者自身が要介護に
ならないようにしなくてはなりません。

あなたが成人になるということは
私が高齢になっていくということね
そうして
あなたが私の死んだ後まで
生きていくならそれは
あなたが私なしで生きていく
ということなのよね
もしもあなたが小型犬なら
最後まで
一緒にいることができたのに
なんて思うことはないけれど
あなたより先に逝くことや
私が要介護になることが
とても怖くて不安だわ

老・老・介護が定着すれば、
誰もが誰かのケアをするという、
ケア・ケア・ケアの社会の実現にも
繫がる可能性がうかがえます。
お互いに助け合って生きていく、
相互扶助の社会の実現です。
全ての人がその能力に応じて、
ケア者のケアを担いましょう。

え、私が他人のケアをする？
それなら私の介護に加えて
私がケアを遂行するための
支援をつけて下さいな
それなら私も
社会貢献できるでしょう
でもそうするとそのために
必要な健状者やロボットや電気代は
どれくらいが必要になるの