難解映画 PRIMERレビュー
皆さんはプライマーという映画をご存知だろうか。ジャンル的には低予算タイムトラベル物なのだが特筆すべき点は非常に難解だということ。というよりそもそも制作陣営が説明を意図的に完全放棄しており、理解させる気が無いと言った方が近いかもしれない。そのため解釈が分かれ一部の難解映画マニアからカルト的な人気がある作品のひとつです。
【あらすじ】
あらすじだけ読むと「なんだ、よくあるタイムトラベル作品じゃないか」と思われるかもしれない。少なくとも私もそう思っていた。開始15分くらいまでは。
私はこの映画を見るにあたり、【難解映画】であることと【大まかなあらすじ】を事前情報として知っていたので序盤はかろうじて展開に付いていけた。しかし、時間移動が始まる中盤以降はもう、本当に意味がわからない。何がわからないのかも、わからない新入社員のような状況に陥る。そして映画はそのまま終了する。。。とりあえず読み取れた部分だけでも箇条書きにしてみる。
主要な展開（ネタバレなし）
1.アーロンとエイブは偶然タイムマシンを発明してしまう。その発見を秘密にし、時間移動を利用して株式市場で利益を得ようと計画する。
2.時間移動を繰り返す度、過去との整合性が合わなくなり時間軸の乱れから二人の関係性が悪化していく。（このあたりから理解できなくなる）
3.二人は時間移動後の自分(ダブル)が同じ時間軸に存在することに気づく。ダブルは矛盾や混乱の元である未来の自分を止めたい？タイムマシンの開発自体を中止させたい？(説明が無いため詳細不明)
4.二人が時間移動を利用して嵌めようとしていた投資家(グレンジャー)は二人が時間移動をしている事実に気づいている？(何故、知っているのかは不明)そしてグレンジャー自身もタイムトラベラーでありダブルが複数存在する？(理解を諦める)
はっきり言って初見でこの作品を理解するのは100%無理だと断言できる。私も幼少期から洋画が好きで多少の理解力は持ち合わせているつもりだったがここまで難解だとは思わなかった。良い意味で前評判通りの作品であり、これが魅力の一端を担っているのだろうが難関試験の現代文を解いてる気分だ。
そして非常に残念なのだがこの映画はアマプラやネットフィリックスなど映像コンテンツ落ちをしていない。(私が確認した範囲なのでもし、このサイトから見られるよという事があれば教えてください。)TSUTAYAやGEOなどでレンタルしようとしてもマイナー作品扱いなのか置いてすらいない。
ネット通販やメルカリなどを覗いてもほぼ品切れか中古DVDがプレミア価格で転売されており、物理的な視聴ハードルが高いのもマニア向けなのかも知れない。
映画玄人の方、是非チャレンジしてください。
銭太郎