好きな教科は国語で、嫌いな教科も国語だった
タイトル通りのテーマです。
きっと吃音含め喋ることに不自由してる人になら理解してもらえる気がします。
思えば保育園にいるときから様々な物語に触れてきた
日本昔話
ブレーメンの音楽隊
てぶくろを買いに
……
小学生になったらもっと増えた
くじらぐも
スイミー
ごんぎつね
……
クエという魚やガンという鳥を知ったのも、影送りという遊び?があると知ったのも全部国語の授業だった
カプカプ笑うクラムボンが何者かは未だに謎だけど
国語の授業は退屈だっていう人もいるけれど、それでも私は、自分の知らない世界をたくさん知ることができる国語という授業が好きだった
けれど、それと同じくらい、発表や音読が圧倒的に多い国語の時間が嫌いだった。
どんなにテストで100点を取っても、クラス最高点を取っても、難しい漢字の読み書きができるようになっても、成績が◎と5で溢れても、
"好き"から"得意"には昇格しなくて、嫌いなままだった
今でこそ目の前に書いてある文章なら読めるようになったけど、独り言さえ言えなかった当時は、宿題の音読もままならなかった
だからずっと国語の時間は私の順番が来ないでほしいと願っていた
1人1回手をあげましょうなんて授業は苦痛だったし、作文は班やクラスの代表になりませんようにって祈ってた
こんなにも国語が好きで国語の授業が嫌いな私だったけど、たった1回だけ読み方を褒められたことがあるんだ
たぶん話し方を褒められるなんてあれが最初で最後だと思う
小学校の詩の授業で、みんな順番に読まされたんだよね
詩って丸読みとかないから一定の長さがあって、それも感情を込めてとか言われるんだよね
こっちは感情もなにも無感情ですら読めないのに
キリンがテーマの詩だった
案の定最後の3行くらいが読めなくて
しばらくしてやっと言葉が出てきて読み終えた
私としては今日も読めなかったなって
席も前から2列目とかだったから目立つの恥ずかしいなって思ったり
読んだ後に先生からコメントがあって
「キリンをゆっくり眺めさせる間があって良かった」
って言われたんだよね
それが先生の本心かフォローなのかはわからないけど
そういう読み方・話し方に対して褒められたのが初めてだったから、これでも良いんだって目から鱗だったよ
きりんが首の長い生き物で良かったと心底思った
大人になるにつれ音読も発表も少なくなって、国語が嫌いっていう感情は薄れていった
けれど、国語が好きで嫌いという矛盾を抱えた十数年は自分の中ではそれなりにしんどい時間だった
それでもやっぱり、知らない世界や物語に出会うのは好きだから、今でも本を読むことは好きなんだ
そしてこれからも好きで居続けると思うよ