冬を迎える準備はできたか?寒さを以って寒さを制す曲。
11月になりましたね。今日は木枯らし1号が吹いて東京にもいよいよ本格的な冬が目前に迫ってきました。そういえば木枯らしって台風みたいにカウントアップして木枯らし15号、とかにはならないんですね。あ、でも春一番もそうか。春十五番にはならないですもんね。
それはさておき「毒を以て毒を制す」と言う言葉になぞらえて、寒さには寒さを感じる曲で迎え撃つ!さあ冬が始まるよー!
冬空を仰いで想うは遠い異国の地。日本が世界に誇る巨匠お二人の素晴らしい楽曲をご紹介。
北極 / 細野晴臣
どこかゲームのBGMのようなコミカルさを感じませんか。リフレインされるメロディはずんずんと迫ってくる流氷のようでどこまで行っても果てのない無限ループな世界を思わせます。
細野さんはファミコンソフト、スーパーゼビウスの音楽プロデューサーなのは有名な話。細野さんの作れる音楽のキャパシティどんだけなんですか…。
しかもこの曲アウトテイクだったんだって。このクオリティがアルバムからカットされるなんて、もうどんだけの才能なんですか…。
ちなみに北に北極あれば南に南極ありってことで同じ地球の極地、南極を描くヴァンゲリス。超有名曲ですね。こちらは壮大な大自然を思わせる写実的な世界を表現しています。
聞き比べると面白いですね。まったく雰囲気の異なった曲にも関わらず不思議とどちらもちゃんと寒い!
さて続いては、こちらの曲です。
大滝詠一 / さらばシベリア鉄道
こちらは太田裕美さんの曲でオリジナルが言わずもがな素敵なのですが、作曲した本人大滝詠一さんのセルフカバーも本ッッッッ当に素晴らしい。この曲を知ったのがカラオケでわたしの父が歌っていたのがきっかけだったのもあって男性のイメージがついているんですよね。それでセルフカバーバージョンを聞くに至ったのですが、個人的には大滝さんバージョンを猛烈に推してます。
「さらばシベリア鉄道」という、触ったらきっとつめた〜いような言葉が並ぶ中、曲のオープニングからかき鳴らされるギターは情熱的な血でたぎっています。列車が突き進むかのようにまくしたてるリズム。過酷な環境下で容赦なく吹き荒ぶ風のひゅうっという音。
対極的な情熱と冷厳が激しくせめぎ合う。それをニュートラルな大滝詠一のヴォーカルが柔らかく包み込みます。
この曲の元となった曲がこちらの霧の中のジョニー。なるほど!という感じ。ただやはり「さらばシベリア鉄道」の方がよりドラマティックでエモーショナルに昇華されているのは見事です。
日本を遠く離れた北極を曲にした細野晴臣、シベリアを歌った大滝詠一の二大巨頭。異国の地の寒さを見事に描く曲をご紹介しました!