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『ライトハウス』ひとくち感想:男同士、閉鎖空間、4週間。何も起きないはずがなく…(ややネタバレあり)

2021年7月9日公開、ロバート・エガース監督の『ライトハウス』を観ました!

パワハラ、閉鎖空間、不衛生、重労働、そりゃ狂うわ〜!人間が狂っていく過程、最高のエンターテイメント!
結局のところ信頼できる語り手がひとりも出てこないので何が現実で何が空想なのか明確には分からないけど、それも含めて悪夢みてーな構成になってたのが良かったね。

前評判通り波や風の音、カモメの鳴き声等、音の演出と表現がマジすごくて現実じゃん……となりましたね。本当にその場にいるかのような音の聞こえ方だった。映画館で観てよかったな~。BGMが一度も流れないのすごかった。
霧笛とか時計の針の音とか精神的に不安になるような音がずっと流れ続けていたのでふたりが狂ったのは音の影響もあったのかもね。

観ていて流れ変わったな…と思ったシーンがふたつあって、ひとつは風見鶏が回るシーン、もうひとつは秘密の告白をしたシーン。どちらもかなり印象的で、ゾワッとくるような演出だったのが良かった。

ラストで死体バーン!って映されると自動的にシャイニングを思い出すわけなのだが、よく考えたら斧を持った狂人が追いかけてくる時点でだいぶ近かった。
あと火を盗んで内臓を啄まれるのめちゃくちゃギリシャ神話のプロメテウスじゃんと思って笑った。(不真面目オタクなのでホラー映画で神話ネタを出されると笑ってしまう)

パティンソンについて。きれいな顔だな~と思って観てたら狙いすましたかのようなタイミングで作中でも「きれいな顔だ」って言われてて笑った。きれいな顔だよね……。あと酔っ払ってるときとシラフのときの表情の差がすごすぎた。
チークダンスのシーン、身長差がヤバすぎてパティンソンが完全にデフォーの肩に頭乗っけちゃってるのよかったね〜。まあ不衛生すぎて嫌悪感の方が強いから"男と男"としては見てないけど……なのでキスはしなくて逆によかった(?)
とはいえこの作品において灯台が男性器の象徴で、意図的に同性愛的表現を匂わせてるっていうのもいろんなところで言われてますね。

パンフレットでエガース監督とアスター監督の対談が載ってるんだけど、死ぬほどイチャこいていてめちゃ和みました。このふたりが仲良しなのだいぶホラー映画界の宝って感じでいいよね。親指2本のエピソード嫌いなオタクいないよ……。

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